情動学シリーズ 3 情動と発達・教育 ―子どもの成長環境―

伊藤 良子津田 正明(編)

伊藤 良子津田 正明(編)

定価 3,520 円(本体 3,200 円+税)

A5判/196ページ
刊行日:2015年09月20日
ISBN:978-4-254-10693-0 C3340

ネット書店で購入する amazon e-hon 紀伊國屋書店 honto Honya Club Rakutenブックス

書店の店頭在庫を確認する 紀伊國屋書店 旭屋倶楽部

内容紹介

子どもが抱える深刻なテーマについて,研究と現場の両方から問題の理解と解決への糸口を提示。〔内容〕成長過程における人間関係/成長環境と分子生物学/施設入所児/大震災の影響/発達障害/神経症/不登校/いじめ/保育所・幼稚園

編集部から

 子どもが抱える深刻なテーマについて,研究と現場の両方から問題の理解と解決への糸口を提示。第1部では,情動の分化や象徴化がどのように可能になるか,人間と人間との関係性の次元と個体内のヒト細胞についての分子生物学の次元の両側面から解説。第2部の具体的な事例とあわせ,子どもの成長に寄与する環境の質の重要性を研究と現場から平易に解説する。教育関係者にとって必読の書である。
〔内容〕第1部:子どもの成長過程における人間関係/脳の発達に影響を与える成長環境と分子生物学的考察/分子生物学からみた社会性。第2部:施設入所児が抱える問題/大震災が子どもに与えた影響/発達障害をもつ子ども/子どもの神経症/不登校/いじめをめぐる問題/保育場面における心理臨床

目次

解説編
 1 子どもの成長過程における人間関係―人間に内在する柔軟性と多様性を見据えて―
  1.1 子どもに内在する柔軟性
  1.2 子どものあり方の多様性
  おわりに
 2 脳の発達に影響を与える成長環境と分子生物学的考察
  2.1 生後の視覚神経系の発達
  2.2 幻肢と共感覚における脳神経回路形成
  2.3 神経活動依存的な神経回路形成
  2.4 情動発達とエピジェネティックス
  2.5 神経細胞新生におけるエピジェネティックス
  2.6 情動発達と調節系入力による遺伝子発現制御
  2.7 化学物質による影響
  2.8 遺伝的変異との関連性
  おわりに
 3 分子生物学からみた社会性
  3.1 自  閉  症
  3.2 自閉症のモデルマウス
  おわりに
事例編
 4 施設入所児が抱える問題
  4.1 子どものための施設
  4.2 児童虐待とは
  4.3 施設における虐待を受けた子どもへの支援
 5 大震災が子どもに与えた影響
  5.1 大震災が子どもに与えた心理的影響a.
  5.2 遊戯療法事例
  5.3 被災地における遊戯療法の意義 ―子どもたちの『語り』に寄り添うこと―
  おわりに
 6 発達障害がある子ども
  6.1 発達障害について
  6.2 事例の概要
  6.3 事例の考察 「心」の世界を表現する場における情動状態の共有
  6.4 発達障害への心理的援助
  6.5 発達障害,とくにAutism Spectrum Disorder( ASD)について
  6.6 黒川の疑問に答える試み
  6.7 ASD の人々にとって力動的心理療法は無効か
  6.8 黒川の担当したケース(ここではA さんと記す)
 7 子どもの神経症
  7.1 子どもの神経症とは
  7.2 子どもの神経症の発生―生育過程における心の傷つきへの反応として―
  7.3 子どもの神経症の治療の実際―遊戯療法について―
  7.4 子どもの心の成長と神経症
  7.5 神経症の治癒をもたらすイメージの役割
 8 不登校をめぐる問題
  8.1 事例を通して
  8.2 考   察
  おわりに
 9 いじめをめぐる問題
  9.1 いじめとそのイメージ
  9.2 いじめと関連する行為群
  9.3 いじめの定義の変遷とその意味
  9.4 いじめと情動
  9.5 認知件数の推移と情動
  9.6 事例から
  9.7 負の情動の反復
  9.8 思考の影響と負の情動からの解放
 10 保育所(園)・幼稚園で発見される心理的問題
  10.1 保育カウンセリングの観点
  10.2 保育現場における観察
  10.3 保育所(園)・幼稚園で発見される問題
  10.4 保育カウンセリングの課題
  おわりに
索 引

執筆者紹介

関連情報

ジャンル一覧

ジャンル一覧

  • Facebook
  • Twitter
  • 「愛読者の声」 ご投稿はこちら 「愛読者の声」 ご投稿はこちら
  • EBSCO eBooks
  • eBook Library