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最終更新日:2017.09.07

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統合失調症の治療 ―臨床と基礎―

統合失調症の治療
立ち読み

B5/576ページ/2007年10月20日
ISBN978-4-254-32229-3 C3047
定価25,920円(本体24,000円+税)

佐藤光源 ・丹羽真一 ・井上新平 編

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紀伊國屋書店 旭屋倶楽部 東京都書店案内

統合失調症は,一定の原因や症状,経過,転帰で規定された疾患ではなく,特徴的な精神症状と行動障害が一定期間続くことにより規定される。本書は,その治療に焦点を当て,日常臨床の場で治療計画を立て,見直す際に役立つ実践的な内容。[立ち読み]もご覧ください。

編集部から

 統合失調症とは,妄想・幻覚・興奮などの多彩な症状を示す,精神疾患のひとつです。2002年までは,精神分裂病と呼ばれていました。発病率は全人口の1%程度といわれており,決して珍しい病気ではありません。最近のWHOの統計によれば現在の世界の患者数は約2400万人,日本の患者数は約73万4000人です。
 本書は「医学は治療学であり,医学的研究はその成果が治療に反映されたときにはじめて本来の目的を達することになる」という編者の考えに基づき,治療に重点を置いて,治療計画を立て,それを実践するのに役立つ内容を整理した成書をまとめようと企画されたものです。
 治療ガイドラインの策定に携わった先生方を中心として,第一線の方々94名の執筆により,最新の内容を網羅しています。
 統合失調症の治療は,1950年代にフランスでクロルプロマジンという薬物が一部の患者に効果があることが発見されたことを契機として,抗精神病薬による薬物治療が広く行われるようになりました。1990年代からの非定型抗精神病薬の使用や効果的な急性期治療,社会復帰のための福祉制度の整備などにより,初発患者の入院期間は短縮され,以前よりも軽症化しつつあるといわれています。一方で,薬物療法が部分的にしか効果を示さず,慢性化する患者が存在することも事実です。
 予後は,3割が元の生活能力を回復,5割が生活能力が若干低下する程度で安定,2割が残遺症状を残し生活に支障をきたす,とされています。
 薬物療法以外の療法には,心理教育,社会的技能訓練,電気けいれん療法,作業療法,心理療法,認知行動療法などがあります。
 急性期はほぼ完全に医学の守備範囲ですが,回復期にはリハビリテーション,安定期には社会福祉の活動が求められます。(小畑)

執筆者一覧

【編集者】
佐藤光源,丹羽真一,井上新平
【執筆者(五十音順)】
秋山一文,小澤温,浅井邦彦,小田原俊成,粟田主一,笠井清登,安西信雄,梶井靖,池淵恵美,兼子直,石原良子,鎌田隼輔,伊勢田尭,菊池淳宏,切池信夫,伊藤順一郎,久住一郎,伊藤千裕,倉知正佳,伊藤哲寛,黒田安計,井上新平,桑原達郎,猪俣好正,越野好文,伊豫雅臣,後藤雅博,岩田和彦,小山司,岩舘敏晴,小山徹平,岩渕健太郎,近藤智恵子,梅津寛,江畑敬介,近藤毅,大久保善朗,斎藤淳,太田敏男,酒井明夫,大塚耕太郎,坂野雄二,岡上和雄,佐藤さやか,小川一夫,佐藤久夫,佐藤光源,小椋力,佐野輝,尾崎紀夫,鈴木茂,鈴木孝典,橋本謙二,住友雄資,長谷川憲一,染矢俊幸,畑哲信,高野晴成,樋口輝彦,高橋誠,平賀正司,高橋祥友,竹島正,平安良雄,立森久照,深谷裕,田中輝明,福居顯二,千葉茂,福田一,土田英人,福田正人,中谷陽二,増野肇,中根允文,松井紀和,長沼洋一,松井三枝,中村純,松岡洋夫,中村雅之,松田博史,西尾雅明,松本和紀,西川徹,水野雅文,西園昌久,三野善央,丹羽真一,宮腰哲生,野津眞,森園修一郎,山本直樹,野中猛

目次

. 統合失調症の概念
1.概念
2. 症候学と診断
 2.1 診断と分類
 2.2 統合失調症の初期と破瓜型統合失調症における時間構造
 2.3 陽性症状/陰性症状の二症候群仮説
3. 原因と病態モデル
 3.1 統合失調症と遺伝
 3.2 神経発達障害仮説
 3.3 ドーパミン・興奮性アミノ酸仮説
 3.4 認知障害仮説
 3.5 ストレス脆弱性仮説
4. 経過と予後
5.疫学
6. 統合失調症の概念と治療の歴史
7. 統合失調症の異種性について

. 統合失調症の治療の場,治療手段,社会復帰と関連法規
1. 治療の目標
2.治療の場
3.治療手段
 3.1 薬物・身体療法
 3.2 心理社会的療法
4. 社会資源
5. 関連法規

. 治療計画策定に有用な各種の評価
1. 脳と身体機能の医学的評価
 1.1 脳の形態学的評価
 1.2 脳の局所血流・代謝評価
 1.3 脳の電気生理学的評価
 1.4 脳の生化学的評価
 1.5 身体機能の評価
2. 精神症状の評価
3. 心理機能の評価
4. 生活機能,作業・労働能力の評価
5. 家族の評価
6. 地域・環境の評価

. 治療手段の基礎
1. 脳の発生と発達
2. 遺伝情報の発現と環境情報による調節
3. 神経細胞,シナプス,受容体の構造と機能
4. 脳の機能的解剖学
5. 統合失調症の治療で関係する神経伝達
6. 精神薬理学
 6.1 抗精神病薬の脳内受容体占拠率と薬効
 6.2 抗精神病薬の薬理作用と臨床成績
 6.3 気分安定薬の薬理作用
 6.4 抗うつ薬の薬理作用
 6.5 抗不安薬の薬理作用
7. 電気けいれん療法の基礎
8. 心理療法の基礎
 8.1 個人精神療法の基礎
 8.2 集団療法の基礎
 8.3 認知行動療法の基礎
9. 生活レベルにおける障害の治療の基礎
 9.1 障害概念の今日
 9.2 障害者の地域福祉システム
 9.3 リハビリテーション医学の今日

. 治療計画策定と治療の実際
1. 急性期治療
 1.1 急性期の症状の評価
 1.2 治療の場の選択
 1.3 急性期治療に必要な検査
 1.4 薬物・身体療法
 1.5 急性期の心理社会的療法
2. 回復期
 2.1 回復期の症状の評価
 2.2 治療の場の選択
 2.3 回復期治療に必要な検査
 2.4 薬物・身体療法
 2.5 回復期の心理社会的療法
3. 安定期
 3.1 安定期の症状の評価
 3.2 治療の場の選択
 3.3 安定期治療に必要な検査
 3.4 安定期の薬物・身体療法
 3.5 安定期の心理社会的療法
4. ACT
5. 再発防止と早期介入
 5.1 再発予防
 5.2 早期介入
6.発病予防
7. その他の重要な問題
 7.1 早期精神病の治療
 7.2 自殺
 7.3 身体合併症
 7.4 触法行動と精神鑑定
 7.5 抗精神病薬の副作用

索引