シリーズ〈絵本をめぐる活動〉 2 絵本ものがたりFIND ―見つける・つむぐ・変化させる―

今田 由香大島 丈志(編)

今田 由香大島 丈志(編)

定価 2,750 円(本体 2,500 円+税)

A5判/208ページ
刊行日:2016年05月15日
ISBN:978-4-254-68522-0 C3371

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内容紹介

「絵本で物語るとはどういうことか」をコンセプトに,絵本で物語ることの意義と実際の活動について解説・紹介する。〔内容〕子どもが紡ぐ物語/視覚が生み出す物語/ナンセンス絵本と不条理絵本/変形していく物語/絵本と翻訳。

編集部から

*本書「絵本ものがたりFIND」のレビューが「本が好き」に掲載されています。
 いずれも力作ですので,ぜひご一読ください。(2017.9.15)
  (関連情報欄をクリックください。)

○刊行にあたって
 いつの世も,絵本を愛する人の多さと,気持ちの熱さは変わらない。けれども最近の動向に注目すると,絵本を受動的に楽しむだけでなく積極的に関わることにより,新しい地平を切り開いているのがわかる。
 本シリーズは,作家,画家,デザイナーなど創作者,子育て中の親や保育・教育関係者,絵本研究家,絵本の流通販売者など,絵本に関わる様々な立場の執筆者が,自身の行った活動についての具体的な実例や想いを紹介している。
 そこに見られる個性的な切り口や強い意志は,これから活動したいと考えている方はもちろん,すでに活動している方にとっても,多くのヒントを与えてくれることだろう。

○本巻について
絵本といえば“絵”と“話”から出来上がっています。
本書では,後者の“話”について掘り下げていきます。
主に
 ・どのように物語が作られるか
 ・物語がどのように読み取られるか
 ・物語をどのように活用するか
の三つのことを様々な立場や場面のなかで実例をあげながら読み解いています。

 保育現場で絵本を読んだら子ども達はどんな反応をしたのかな
 子どもとお父さんと絵本の関係って
 身の回りのものから物語を生み出そう
 絵本美術館の活動と役割って
 不条理・ナンセンスに込められたこと
 文学が絵本になって生まれた価値
 絵本が教科書に載る?
 言語を超えることで生まれる物語

気になるキーワードがありましたら,お手にとってご覧ください。

目次

第1章 子どもが紡ぐ物語
 1.1 子ども・絵本・物語 [砂上史子]
 1.2 遊ぶ子ども─絵本と,絵本で,絵本から─ [岩田恵子]
 1.3 父のための物語絵本 [丸谷充子]
 1.4 絵本を使用した授業と生まれる物語 [古屋淳史]
 コラム1 ものがたりを結ぶ時期・ほどく時期[村中李衣]

第2章 視覚から生まれる物語
 2.1 〈見立て〉 視覚が物語を生み出す [中川素子]
 2.2 絵本美術館でつむがれる物語 [原島 恵]
 2.3 文字のない絵本が語るもの [甲斐聖子]
 コラム2 妖怪絵本 [久保沙由里]

第3章 ナンセンス絵本と不条理絵本
 3.1 私的ナンセンス絵本の系譜─長新太を中心に─ [土井章史]
 3.2 東君平の絵本 [高頭佐和子] 76
 3.3 ウンゲラーが絵本に描いたこと [今田由香]
 3.4 不条理絵本とは何か─未来への問いかけ─ [澤田精一]

第4章 変形していく物語
 4.1 現代児童文学作品の絵本化をめぐって
  ─絵本になった「八郎」「モモちゃん」「ウーフ」たち─ [奥山 恵]
 4.2 小学校国語教科書による絵本の教材化とは [構 大樹]
 4.3 しかけ絵本の「しかけ」を読み解く
  ─ロバート・サブダ『不思議の国のアリス』を中心に─ [小川純子]
 4.4 「赤い蝋燭と人魚」の絵本化の地平 [大島丈志]
 コラム3 仏教メディアとしての絵本 [森 覚]

第5章 絵本の翻 訳
 5.1 実験的絵本の翻訳 [芦田川祐子]
 5.2 『不思議の国のアリス』の扉絵をめぐって
  ─キャロルとテニエルのパラゴーネ─ [金光陽子]
 5.3 作者のまなざしと翻訳の役割
  ─ヴァージニア・リー・バートン『せいめいのれきし』改訂版をめぐって─
  [井上征剛]

第6章 絵本で物語るとはどういうことか
 6.1 子どもの発達と物語絵本 [百々佑利子]
 6.2 芸術としての絵本 [今田由香]
 6.3 「ものがたり」から生まれる絵本─宮沢賢治「なめとこ山の熊」を軸と
して─ [大島丈志]

 索 引
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