朝倉農学大系 4 生産環境統計学

岸野 洋久(編)

岸野 洋久(編)

定価 4,950 円(本体 4,500 円+税)

A5判/240ページ
刊行日:2022年03月01日
ISBN:978-4-254-40574-3 C3361

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  • Rスクリプト(1).zip
    ※ 第5章付録:Rスクリプト(1)「平均感染ウイルスゲノム数の推定に用いるRスクリプト(r0=0.5)」


  • Rスクリプト(2).zip
    ※ 第5章付録:Rスクリプト(2)「感染ウイルスゲノム数とウイルスの適応スピードの関係のシミュレーションに用いるRスクリプト」


内容紹介

農学の生産環境の最前線において用いられている統計手法・分析法を解説。〔内容〕作物生産性と気象の統計解析/野外栽培作物の数理モデリング/植物フェノミクス/水産増殖のサンプリング・集団遺伝/植物ウイルスの適応の仕組み

編集部から

目次

序章[岸野洋久]
 統計学・集団遺伝学の母なる大地,ローサムステッド
 集団遺伝の理論と分子生物学による実体化
 生産と環境と生物の統計学
第1章 作物生産性と気象の関係の統計解析[櫻井 玄]
 1.1 概論
  1.1.1 作物生産性と気象との関係の解析の特徴
  1.1.2 本章で扱う項目
  1.1.3 農業環境にかかわるさまざまなデータ
 1.2 作物生産性時系列データの解析の基礎
  1.2.1 本章で用いるデータ
  1.2.2 収量時系列データと経済指標の時系列データの根本的な違い
  1.2.3 重回帰式でよいか?
  1.2.4 トレンドは除去できているか?
  1.2.5 説明変数は妥当か?
  1.2.6 モデルを比較する方法
  1.2.7 尤度比による比較
  1.2.8 AIC による比較
  1.2.9 交差検証法による比較
  1.2.10 多重共線性
  1.2.11 研究事例:重回帰による過去の気候変化の影響の解析
 1.3 作物生産性時系列データの解析に有用な統計手法
  1.3.1 変量効果
  1.3.2 局所回帰
  1.3.3 加法モデル
  1.3.4 研究事例:加法モデルを利用した気候影響研究の例
  1.3.5 誤差の自己相関を組み入れる
  1.3.6 状態空間モデルの活用
  1.3.7 カルマンフィルタ
  1.3.8 粒子フィルタ
  1.3.9 研究事例:状態方程式を使った研究
  1.3.10 気象要因のモデルへ他の組み込み方の例
  1.3.11 膨大な説明変数の扱い方
 1.4 作物生産性を予測する精緻なモデルの統計的扱い
  1.4.1 2 つの「モデル」
  1.4.2 作物成長モデルの概要
  1.4.3 作物成長モデルに対する確率論的なアプローチ
  1.4.4 マルコフ連鎖モンテカルロ法
  1.4.5 M-H アルゴリズム
  1.4.6 レプリカ交換法
  1.4.7 ブートストラップ法
  1.4.8 研究事例:作物成長モデルにMCMC を適用した研究
  1.4.9  研究事例:分子レベル発育モデルにブートストラップを適用した研究
  1.4.10 プロセスベースモデルの利点
第2章 野外栽培下の作物の数理(統計)モデリング[井澤 毅]
 2.1 数理モデリング(統計モデリング)の意義と限界
  2.1.1 はじめに
  2.1.2 パラメータとは?
  2.1.3 数理モデリングを始める前に
  2.1.4 交差検証
  2.1.5 AIC によるモデル選択
  2.1.6 ベイズ推定に基づくパラメータ推定
 2.2 フェノロジーモデル
  2.2.1 はじめに
  2.2.2 開花期予測モデル
  2.2.3 遺伝子発現ネットワークを加味したフェノロジーモデル
 2.3 野外栽培環境下のトランスクリプトーム(全遺伝子発現)動態
  2.3.1 はじめに
  2.3.2 自然環境下での遺伝子発現と数理モデリング
  2.3.3 野外栽培環境でのイネのトランスクリプトームの数理モデリング
  2.3.4 数理モデリングから見えたイネのトランスクリプトーム動態
  2.3.5 計算コストに関して
  2.3.6 トランスクリプトームの動態モデルから得られた生物学的知見
  2.3.7 2 環境変動を同時に扱う数理モデリング
 2.4 形質予測モデル1―既知の知見を利用した数理モデル―
  2.4.1 はじめに
  2.4.2 形質予測における環境応答モデルの意義
  2.4.3 遺伝子発現情報からの時刻という形質情報の抽出
  2.4.4 葉内窒素動態の形質推定モデル
 2.5 形質予測モデル2―事前の情報を必要としないモデル―
  2.5.1 はじめに
  2.5.2 正則化項を持つ線形回帰法の利用
  2.5.3 形質予測の実例
  2.5.4 遺伝子発現での形質予測の限界
 2.6 遺伝子発現情報を利用した収量性の予測の可能性
  2.6.1 はじめに
  2.6.2 収量構成要素
  2.6.3 遺伝子発現情報を入れ込んだ収量予測モデルへの期待
  2.6.4 遺伝子発現情報を利用した数理モデルの限界と解決すべき課題
 2.7 まとめ
第3章 植物フェノミクス[二宮正士]
 3.1 概論
  3.1.1 立ち遅れるフェノタイピング
  3.1.2 フェノタイピングの現状と展望
  3.1.3 ソフトウエアとデータベース
 3.2 輪郭形状の評価
  3.2.1 画像の2 値化と輪郭抽出
  3.2.2 標準化フーリエ記述子
  3.2.3 形状平均と形状のばらつきの比較
  3.2.4 主成分スコアによる形状理解
  3.2.5 SHAPE と応用例
 3.3 画像による植被率推定
  3.3.1 野外における作物と背景分割の困難性
  3.3.2 決定木による判別
  3.3.3 EasyPCC と植被率の推定
 3.4 植物器官の認識と評価
  3.4.1 一般物体認識とBoF
  3.4.2 局所特徴量とそのサンプリング
  3.4.3 水稲開花の認識
  3.4.4 その他の器官認識の例
 3.5 ドローン画像による作物評価と3 次元再構築
  3.5.1 さまざまなドローンとセンサー
  3.5.2 自動飛行計画
  3.5.3 3 次元再構築と多数画像マッピング
  3.5.4 フェノタイピングへの応用例
  3.5.5 3 次元再構築の課題
 3.6 画像によるさまざまなフェノタイピング
  3.6.1 同時正規行列によるテクスチャーの評価
  3.6.2 花弁の模様を評価する
  3.6.3 深層学習の利用
 3.7 おわりに
第4章 水産増殖のサンプリングと集団遺伝[北田修一]
 4.1 はじめに
 4.2 標識放流の生残解析
  4.2.1 マダイの標識放流調査
  4.2.2 漁獲の理論
   4.2.3 標識再捕のモデリング
 4.3 放流効果のサンプリング
  4.3.1 2 段サンプリングによる水揚げ総数と放流魚の割合の推定
  4.3.2 北海道のサクラマス
  4.3.3 調査計画の検討
 4.4 遊漁のサンプリング
  4.4.1 クラスターサンプリングによる釣獲量の推定
  4.4.2 那珂川のアユ
  4.4.3 サンプリング計画
 4.5 水産増養殖と集団遺伝
  4.5.1 人工種苗の評価
  4.5.2 Wright の島モデルとアレル頻度の分布及びFST
  4.5.3 アレル頻度の経験ベイズ推定
  4.5.4 FST とGST
  4.5.5 ペアワイズFST とその事後分布
  4.5.6 マダイ放流および養殖の遺伝的影響
  4.5.7 東日本大震災がニシン集団に与えた遺伝的影響
第5章 植物ウイルスの適応の仕組みに迫る[宮下脩平]
 5.1 はじめに
 5.2 植物ウイルスの適応における謎
 5.3 感染ウイルスゲノム分子数の推定:実験のデザイン
 5.4 感染ウイルスゲノム分子数の推定:統計解析のデザイン(基礎編)
 5.5 感染ウイルスゲノム分子数の推定:統計解析のデザイン(発展編)
 5.6 推定結果の検証
 5.7 ウイルスの適応における意義
 5.8 実験と統計解析を正しくデザインすることの重要性
付録:R スクリプト
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