シリーズ〈行動計量の科学〉 6 意思決定の処方

竹村 和久藤井 聡(著)

竹村 和久藤井 聡(著)

定価 3,520 円(本体 3,200 円+税)

A5判/200ページ
刊行日:2015年03月25日
ISBN:978-4-254-12826-0 C3341

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内容紹介

現実社会でのよりよい意思決定を支援(処方)する意思決定モデルを,「状況依存的焦点モデル」の理論と適用事例を中心に解説。意思決定論の基礎的内容から始め,高度な予備知識は不要。道路渋滞,コンパクトシティ問題等への適用を紹介。

編集部から

目次

まえがき
序説意思決定の処方と状況依存的焦点モデル
1.意思決定の処方について
 1.1 意思決定と行動計量学
 1.2 意思決定の処方の考え方
 1.3 状況依存的焦点モデル
PartI 状況依存的焦点モデルの論理
2.選好の順序づけと測定
 2.1 順序づけの判断の状況
 2.2 順序づけの判断の様相
  2.2.1 関係の認識と集合論
  2.2.2 順序づけと比較判断
  2.2.3 比較判断のさまざまな形
  2.2.4 同値関係と順序関係
 2.3 関係系と順位づけの数量化
 2.4 公理的測定論と順序づけの数量化
  2.4.1 測定とは何か
  2.4.2 一意性と測定尺度水準
 2.5 これまでの数理的表現:順序づけと測定理論
  2.5.1 2 項関係
  2.5.2 同値関係
  2.5.3 順序関係
  2.5.4 関係系
  2.5.5 全順序と数量化の定理
  2.5.6 弱順序と数量化の定理
  2.5.7 対応づけと測定
  2.5.8 一意性と測定尺度水準
3.加法的モデルによる測定と公理系
 3.1 測定と尺度構成
 3.2 尺度水準からみた可能な心理物理法則
 3.3 表現的測定によるアプローチ
  3.3.1 エクステンシブ測定
  3.3.2 コンジョイント測定
  3.3.3 コンジョイント分析
 3.4 加法コンジョイント構造と測定
4.状況依存性と状況依存的焦点モデル
 4.1 状況依存的意思決定について
 4.2 なぜ状況依存的意思決定は説明することが困難なのか
 4.3 状況依存的焦点モデルの基本的考え方
 4.4 状況依存的焦点モデルの定式化
  4.4.1 状況依存的焦点モデルの基本仮定と定式化
  4.4.2 リスク態度と状況依存的焦点モデル
 4.5 状況依存的焦点モデルの表現定理
5.状況依存的焦点モデルの計量の考え方と基礎実験
 5.1 状況依存的焦点モデルの簡便なパラメータ推定法の考え方
 5.2 選択比率と効用が比例していると考えられる単純な推定法
 5.3 選好の強さを評定できる場合の推定法
 5.4 誤差項がある効用を仮定した推定方法
 5.5 状況依存的焦点モデルと焦点化仮説の基礎実験1:反射効果の実験
 5.6 状況依存的焦点モデルと焦点化仮説の基礎実験2:アジアの病気問題による実験
 5.7 実験結果の計量分析例
 5.8 情報モニタリング法を用いた状況依存的焦点モデルの焦点化仮説の実験
  5.8.1 実験1:アジアの病気問題
  5.8.2 実験2:アジアの病気問題の変形問題
  5.8.3 実験3:反射効果に関する問題
 5.9 焦点化仮説と基礎実験
6.状況依存的焦点モデルと他の理論との関連性
 6.1 期待効用理論
 6.2 期待効用理論の反例─アレのパラドックス─
 6.3 非加法的確率と非線形効用理論
 6.4 なぜ非線形効用理論はフレーミング効果を説明できないのか
 6.5 フレーミング効果とプロスペクト理論
 6.6 状況依存的焦点モデルと他の理論との関係
PartII 状況依存的焦点モデルによる「行動計量」
7.「行動計量モデル」とは何か
 7.1 行動計量モデルの基本
 7.2 離散的判断のランダム効用モデル
 7.3 しきい値の推定
 7.4 離散的選択のランダム効用モデル
8.不確実性下の行動計量
 8.1 「不確実性下の意思決定」と「リスク態度」
 8.2 リスク態度と効用関数の“形”
 8.3 リスク態度の状況依存性
 8.4 リスク態度の計量化
9.多属性選択の行動計量
 9.1 多属性選択
 9.2 多属性選択における状況依存性を考慮することの「社会的意義」
 9.3 囚人のジレンマゲーム
 9.4 囚人のジレンマゲームの意思決定における“注意”の問題
 9.5 状況依存的焦点モデルに基づく行動の計量化
 9.6 この実験結果が示唆する“意義”
10.社会問題解消のための行動計量アプローチ(1)~「道路渋滞」問題について~
 10.1 道路渋滞と意思決定問題
 10.2 経路選択の室内実験の概要
 10.3 実験結果
 10.4 実験操作が“注意”に及ぼす計量分析
 10.5 渋滞解消に向けた心理的方略の可能性とその在り方
11.社会問題解消のための行動計量アプローチ(2)~「コンパクトシティ」問題について~
 11.1 実際のフィールドでの検証の必要性
 11.2 「コンパクトシティ」を形成することの意義
 11.3 コンパクトシティを巡る社会的ジレンマ
 11.4 コンパクトシティを導く意思決定の促進に向けて
 11.5 実験の概要
 11.6 実験結果
 11.7 コンパクトシティを導くコミュニケーションの在り方
文献
索引

執筆者紹介

【編集】
日本行動計量学会

【著者】
竹村 和久(早稲田大学)
藤井 聡(京都大学)

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