よくわかる観光学 2 自然ツーリズム学

菊地 俊夫有馬 貴之(編著)

菊地 俊夫有馬 貴之(編著)

定価 3,080 円(本体 2,800 円+税)

A5判/184ページ
刊行日:2015年02月20日
ISBN:978-4-254-16648-4 C3326

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内容紹介

多彩な要素からなる自然ツーリズムを様々な視点から解説する教科書。〔内容〕基礎編:地理学,生態学,環境学,情報学/実践編:エコツーリズム,ルーラルツーリズム,自然遺産,都市の緑地空間/応用編:環境保全,自然災害,地域計画

編集部から

「よくわかる観光学」シリーズ

シリーズ紹介------------------

 現代社会において.観光は重要な成長分野である.実際,国内だけでなく海外の観光需要もあり,観光とそれに関連する諸産業は今後ますますの発展が見込まれる.さらに,観光は地域の文化資源や自然資源を適正に活用することで経済の活性化や雇用機会の増大につなげるだけでなく,地域づくりや地域アイデンティティの構築に貢献することもできる.
 本格的な観光振興は.わが国ではこれまで未経験の事態であり,第2次世界大戦後の経済成長を牽引した製造業の論理を模倣するだけでは対処できない側面が多くある.また観光には,地域の持続的な発展や内発的な発展を担う産業としての重要な役割も期待されている.このような観光の新しい事態や役割に対処するための教科書が求められており.そこに本シリーズ刊行の大きな意義がある.
 観光分野を発展させ観光立国を実現していくためには,観光に関連した産業を担う人材の育成が重要になってくる.宿泊業や旅行業に限らず,運輸業や飲食業,さらに自治体やNPOのコミュニティサービスなど観光に関連する産業は多岐にわたり幅広い.観光に関連するどのような職業に従事するにしても,専門的な知識だけでなく,幅広い教養を総合的に身につけることが重要であり,そのような人材が求められている.
 本シリーズは,観光学を学ぶ学生,および観光に関連する実務者を主な読者対象に.わかりやすさに配慮した観光の教科書シリーズである.本シリーズが観光学や観光科学の教育におけるスタンダードな教科書として広く活用されれば幸いである.

目次

1.自然ツーリズム学とは何か
 1.1  自然ツーリズムという用語
 1.2  自然ツーリズム学の視点
 1.3  自然ツーリズム学の社会的意義と読者に向けて
2.自然ツーリズムの基礎としての地理学
 2.1  自然ツーリズムを学ぶ地理学の視点自
 2.2  自然ツーリズムを学ぶ地理学のツール
3.自然ツーリズムの基礎としての生態学
 3.1  自然環境を生態学の視点で捉える
 3.2  生態学的視点からみた自然環境との関わり方
 3.3  持続的な自然ツーリズムを実現するために
4.自然ツーリズムの基礎としての土壌学
 4.1  土の重要性
 4.2  自然ツーリズム学の中の土壌学
 4.3  土壌の形態
 4.4  土壌の多様性
 4.5  持続的な自然ツーリズムの実現に向けて
 4.6  まとめ
5.自然ツーリズムの基礎としての情報学
 5.1  自然ツーリズムと情報
 5.2  旅行の段階ごとの情報とメディア
 5.3  スマートフォンによる観光案内を支える測位技術
 5.4  さらなる情報の充実に向けて
6.エコツーリズムの見方・考え方
 6.1  さまざまな自然に関わるツーリズム
 6.2  自然保護区におけるエコツーリズムの実践
 6.3  おわりに
7.ルーラルツーリズムの見方・考え方
 7.1  ルーラルツーリズムとは
 7.2  日本におけるルーラルツーリズムの歩み
 7.3  ルーラルツーリズムを眺める
 7.4  ルーラルツーリズムを考える
8.ジオツーリズムの見方・考え方
 8.1  ジオツーリズムの背景
 8.2  ジオツーリズムとは何か
 8.3  ジオツーリズムの実践 ─ジオパークの取り組み─
9.世界自然遺産・国立公園におけるツーリズムの見方・考え方
 9.1  自然公園におけるツーリズム
 9.2  日本における国立公園制度
 9.3  世界自然遺産制度
 9.4  国立公園・世界自然遺産におけるツーリズムのあり方
 9.5  自然公園の価値と課題9.5.1
10.都市域における緑地空間のツーリズムの見方・考え方
 10.1  都市域における緑地空間
 10.2  国分寺崖線における緑地空間の保全と適正管理
 10.3  都市域における緑地空間のツーリズムの重要性
11.自然ツーリズムとオーバーユース
 11.1  オーバーユースと適正利用
 11.2  適正利用のための制度
 11.3  研究の動向
 11.4  研究者に求められるもの
12.自然ツーリズムと災害─自然災害のリスク管理として
 12.1  山岳におけるリスク管理
 12.2  平野と海岸におけるリスク管理
13.自然ツーリズムと地域計画・地域づくり
 13.1  地域づくりの考え方
 13.2  石垣市白保をめぐる空港建設問題と地域づくり
 13.3  「白保村ゆらてぃく憲章」と持続的な資源の管理
 13.4  地域づくりの成果を活かしたエコツーリズムの展開
14.自然ツーリズムと環境教育
 14.1  自然環境の総合的理解
 14.2  自然環境のシステムと景観の成り立ち
 14.3  地球の営みを理解するための環境教育
 14.4  学校教育と生涯教育との連携
15.自然ツーリズムと計画システム
 15.1  自然観光地における計画システム
 15.2  計画のための具体的な調査や分析の方法
16.自然ツーリズムの社会的意義と将来的課題―自然ツーリズム先進国ニュージーランドから学ぶこと―
 16.1  自然ツーリズムが目指すもの
 16.2  ニュージーランドにおける環境の保全と適正利用の背景と担い手
 16.3  ニュージーランドにおけるレンジャー養成機関とそのプログラム
 16.4  自然ツーリズムとしてニュージーランドから学ぶこと
索引

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