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内容紹介
薬学会のシンポジウムをもとに,睡眠調節の分子機構について解説。〔内容〕睡眠調節のしくみ/睡眠物質の多様性/ストレスと睡眠薬/睡眠誘発機構と痛覚制御機構/ウリジン受容体と睡眠調節/プロスタグランジンと睡眠調節/他
編集部から
目次
1. 睡眠調節のしくみ
1.1 睡眠の定義
1.2 睡眠調節中枢仮説の濫觴
1.3 「乾いた」神経生理学からみた睡眠・覚醒調節のしくみ
1.4 「湿った」神経生理学からみた睡眠・覚醒調節のしくみ
1.5 モノアミン仮説に対する反証とその後の睡眠調節のしくみに関する考え方
1.6 レム期における夢の出現機構
2. 睡眠物質の多様性
2.1 睡眠物質の特性
2.2 睡眠物質としてのウリジン
2.3 睡眠物質としてのグルタチオン
2.4 その他の内因性活性物質の睡眠修飾作用
2.5 生殖活動と睡眠
2.6 外因性睡眠修飾物質としてのメチルコバラミン
3. ストレスと睡眠薬
3.1 ストレスによるペントバルビタール誘発睡眠の変化
3.2 隔離飼育ストレスによる薬物誘発睡眠短縮の機序
3.3 GABA神経系の役割
4. 睡眠誘発機構と痛覚制御機構―睡眠誘発へのオピオイドペプチドの関与―
4.1 デルタ睡眠誘発ペプチドの作用
4.2 グルタチオンの作用
4.3 その他の睡眠誘発物質の作用におけるオピオイドペプチドの関与
5. ウリジン受容体と睡眠調節
5.1 睡眠促進物質としてのウリジン
5.2 ウリジン(ピリミジンヌクレオシド)の中枢抑制作用における構造活性相関
5.3 合成核酸誘導体の中枢抑制作用
5.4 自然睡眠に対する置換ウリジン誘導体の効果
5.5 既知中枢系受容体との相互作用
5.6 ウリジンおよびウリジン誘導体の特異的結合部位
5.7 (R)-(-)-および(S)-(+)-N3-α-ヒドロキシ-β-フェネチルウリジンを用いた受容体アッセイと薬理作用
5.8 ウリジン受容体説に基づく睡眠のメカニズム
6. 睡眠調節の分子機構―プロスタグランジンの役割―
6.1 睡眠の液性調節
6.2 PGD2は内在性の睡眠誘起物質である
6.3 プロスタグランジンD合成酵素PGDSは睡眠調節の鍵を握るkey enzymeである
6.4 PGDSの存在
6.5 PGD2の作用部位
6.6 脳室の生理的意義
6.7 PGD2による睡眠のシグナルはどのようにして脳実質内へ伝達されるか
6.8 サルおよびヒトの睡眠とPGD2
6.9 PGE2の覚醒作用
7. 索 引
執筆者紹介
【編集者】井上昌次郎,山本郁男
【執筆者】井上昌次郎,塩見浩人,早石 修,松本欣三,山口成良,山本郁男,渡辺裕司