子どもの睡眠ガイドブック ―眠りの発達と睡眠障害の理解―

駒田 陽子井上 雄一(編)

駒田 陽子井上 雄一(編)

定価 5,170 円(本体 4,700 円+税)

B5判/184ページ
刊行日:2019年07月01日
ISBN:978-4-254-30119-9 C3047

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内容紹介

子どもの健康や学力・体力の向上に睡眠は重要である。子どもの睡眠の基礎知識,睡眠障害の病態生理・治療について幅広く概説。〔内容〕眠りは命の源/生体リズムと心身の健康/日本の子どもの眠りと睡眠教育/臨床編(子どもの眠りの病気)

編集部から

○子どもたちの睡眠を阻害する要因に対応すべく,子どもの睡眠の関する科学的知識・生活習慣の指導のあり方を模索する医師・教師に座右の一書。
○子どもの睡眠の基礎知識と,睡眠障害の病態生理,臨床特性と治療法について幅広く概説。
○わが国で初めて,子どもの睡眠の基礎と臨床を過不足なく網羅。

目次

第1章 眠りは命の源―眠りの大切さ― 〔白川修一郎〕
1.1 睡眠現象はあらゆる生命体に
―哺乳類の動物種と1日の総睡眠時間―
1.1.1 睡眠とは  
1.1.2 動物種と人間の睡眠時間  
1.2 成長発達と睡眠―なぜ眠りが必要か,人の年齢別の睡眠時間―
1.2.1 年齢別に必要とされる睡眠時間と睡眠構造の発達的変化  
1.2.2 睡眠・覚醒リズムの発達に伴う変化  
1.2.3 子どもの発達における睡眠の必要性  
●コラム1 子どもの寝相はなぜ悪い 〔水野一枝〕

第2章 生体リズムと心身の健康
2.1 食と生体リズム  〔柴田重信〕
2.1.1 体内時計作用栄養学  
2.1.2 時間栄養学  
●コラム2 受験勉強を乗り切る塾弁・夜食って? 〔柴田重信〕
2.2 光と生体リズム 〔樋口重和〕
2.2.1 光の非視覚的な作用  
2.2.2 ヒトの概日リズムの測定  
2.2.3 光による概日リズムの位相シフト  
2.2.4 光によるメラトニンの分泌抑制  
2.2.5 光の波長による違い  
2.2.6 子どもへの光の影響  
2.2.7 メディアとの関係  
●コラム3 ブルーライトと睡眠 〔柴田重信〕
2.3 運動と生体リズム 〔山仲勇二郎〕
2.3.1 ヒト生物時計の基本性質  
2.3.2 運動による生物時計の調節機序  
2.3.3 異なる照明条件下での運動が生物時計に与える影響  
2.3.4 運動時刻の違いが睡眠と生理機能に与える影響  
2.3.5 子どもの生活時間と生体リズムの乱れ  
2.4  社会的ジェットラグと健康  〔駒田陽子〕
2.4.1 クロノタイプ  
2.4.2 社会的ジェットラグ  
2.4.3 社会的ジェットラグが心身の健康に及ぼす影響  
2.4.4 社会的ジェットラグから概日リズム変調へのグラデーション  
2.4.5 社会的ジェットラグに対する取り組み  

第3章 日本の子どもの眠りと睡眠教育―世界と比較して―
3.1 子どもの睡眠の文化的特徴 〔駒田陽子〕
 3.1.1 乳児の睡眠の文化差  
 3.1.2 幼児の睡眠の文化差  
 3.1.3 児童思春期の睡眠の文化差  
3.2 就学前の子どもへの睡眠教育 〔福田一彦〕
3.2.1 就学前の子どもの眠りについて  
3.2.2 寝ることに対する抵抗  
3.2.3 睡眠教育を誰に行うのか  
3.2.4 保育園の午睡が夜ふかしを促す  
3.2.5 食事と入浴の順序を変更する  
3.2.6 暗めでオレンジ色の照明に変更する 
●コラム4 「保育所保育指針」の改定と指針における午睡について〔鈴木みゆき〕
3.3 小中高校生への睡眠教育 〔田中秀樹・田村典久・古谷真樹〕
3.3.1 児童,思春期の睡眠問題とその影響  
3.3.2 日中,授業中の眠気を強める要因  
3.3.3 学校での睡眠教育のポイント  
3.3.4 睡眠教育プログラム  
3.3.5 生活リズムチェックリストの活用法―目標設定の重要性―  
3.3.6 睡眠日誌を読み取るポイント  
3.3.7 高校生への睡眠マネジメントの実践  
3.3.8 学校での睡眠マネジメント実施形態と効果評価  
3.3.9 遅刻・欠席日数の増加,不登校への対応と実践例  
3.3.10 今後の課題と期待  
3.4 子どもの睡眠・眠気の自覚的評価法 〔駒田陽子〕
3.4.1 睡眠の評価 
3.4.2 生体リズムの評価  
3.4.3 眠気の評価  

第4章 臨床編―子どもの眠りの病気―
4.1 乳幼児突然死症候群(SIDS) 〔加藤稲子〕
4.1.1 乳幼児突然死症候群(SIDS)と乳幼児突発性危急事態(ALTF)の定義 
4.1.2 疫 学  
4.1.3 病 態  
4.1.4 診 断  
4.1.5 発症リスクの軽減  
4.1.6 家族への支援  
4.2 睡眠中の異常行動―夜尿,夜泣き,悪夢―〔白川修一郎〕
4.2.1 夜 尿  
4.2.2 夜泣き  
4.2.3 悪 夢  
●コラム5 金縛りは霊のしわざなのか?夢を見るのは眠りが浅いからか?〔福田一彦〕
4.3 覚醒障害―小児期の睡眠中の異常行動―〔井上雄一〕
4.3.1 覚醒障害の概要  
4.3.2 症状と経過  
4.3.3 鑑別診断  
4.3.4 疫学的事項  
4.3.5 病態生理  
4.3.6 覚醒障害の治療  
4.4 概日リズム睡眠・覚醒障害(CRSWD) 〔碓氷 章〕
4.4.1 概日リズム睡眠・覚醒障害の診断  
4.4.2 DSWPD,N24SWDの有病率,発生機序,合併症  
4.4.3 DSWPD,N24SWDの治療  
4.5 過眠症〔中村真樹・井上雄一〕
4.5.1 ナルコレプシー  
4.5.2 特発性過眠症  
4.5.3 クライネ-レビン症候群(KLS)  
4.5.4 睡眠不足症候群  
4.5.5 その他,過眠を呈する疾患(薬物,頭部外傷など)  
4.6 むずむず脚症候群(RLS)〔井上雄一〕
4.6.1 小児RLSの症状  
4.6.2 小児RLSの疫学  
4.6.3 RLSの病態  
4.6.4 小児RLSの治療と対応  
4.6.5 経過と予後に関する課題  
4.7 発達障害と睡眠 〔志村哲祥・高江洲義和〕
4.7.1 総 論  
4.7.2 ASDと睡眠  
4.7.3 ADHDと睡眠  
●コラム6 子どもの睡眠問題に対する認知行動療法 〔岡島 義〕
4.8 小児の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA) 〔池田このみ・千葉伸太郎〕
4.8.1 小児OSAの疫学 
4.8.2 小児OSAの病態  
4.8.3 小児OSAの診断  
4.8.4 小児OSAの治療  
4.8.5 小児OSAのマネジメント  
4.9 上気道形態からみたいびきと閉塞性睡眠時無呼吸(OSA) 〔對木 悟〕
4.9.1 上気道閉塞は流体力学的な現象である  
4.9.2 上気道閉塞を解剖学的バランスから考える  
4.9.3 小児OSAに対するアプローチ  
4.9.4 いびきやOSAを予防するためには  
4.10 遺伝性疾患と睡眠  〔神山 潤〕

索   引

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