ⓔコラム10-1-10 肺末梢小型病変に対する気管支鏡検査―コンビームCT

 肺末梢孤立性病変に対する経気管支生検,特に小型病変の診断率は十分ではない.一方,CTで病変に到達する気管支(関与気管支)を確認できる症例の診断率は高い.極細径気管支鏡は通常の気管支鏡より一~二次気管支奥まで挿入できる.また仮想気管支鏡ナビゲーションの併用により気管支鏡を正確に誘導できる.病変への到達確認はラジアル型EBUSが有効であるが,ガイドシースを併用しても生検鉗子の位置をリアルタイムに確認することはできないので,X線透視の併用が必要である.さらにCT検診で多く発見されるground–glass nodule(GGN),特にCTで充実部分がない病変は,X線透視はもちろんEBUSでも描出は困難である.このような症例でもコンビームCTを併用するとリアルタイムに生検鉗子の病変への到達が確認できる(図1).

図1 コンビームCTを併用した気管支鏡検査. 生検鉗子が病変に到達していることをリアルタイムに確認できる.

〔浅野文祐〕