ⓔコラム11-1-11 IEEと拡大内視鏡観察の併用を行った大腸ポリープ

【症例3】60歳代,男性.

主訴:なし

既往歴など:逆流性食道炎.非喫煙,機会飲酒.

悪性腫瘍の家族歴:なし

内服歴:なし

内視鏡検査法:ブチルスコポラミン1/2A,ミダゾラム1mL.IEE (BLI,LCI,色素内視鏡コントラスト法) 併用.

使用機種:EG–L600ZP7 (富士フイルム,レーザー光源,同時方式原色カラーフィルター,CMOS,2018年撮影),先端透明フード装着.

野里門クリニック (姫路市,石井洋治院長)

内視鏡画像:図1 (病変①),図2 (病変②)

生検結果:病変①:Group 3 tubular adenoma, low–grade,病変②:tubular adenoma, low–grade, pHM0, EMR of colon

その後の経過:2年後のCF再検時には腫瘍性病変 (adenoma) を認めず.

図1 IEEと拡大内視鏡による病変観察 (病変①). A:上行結腸の2 mm大ポリープ.散布用チューブによるインジゴカルミン散布前. B:通常光拡大観察 C:色素内視鏡拡大観察 D:BLI拡大観察.2 mmのⅡa+dep型病変 (隆起型病変の中央に陥凹を伴う病変) を認め,JNET分類1) のType 2Aに相当する.ホットバイオプシーを行った.
図2 IEEと拡大内視鏡による病変観察 (病変②). A:S状結腸の4 mm大ポリープ.インジゴカルミン散布前の通常拡大観察. B:色素内視鏡拡大観察.病変右下に洗浄で剥がれなかった粘液が付着し色素散布時の軽度の出血を認める. C:BLI拡大観察 D:LCI拡大観察.4 mmのⅡa型病変を認め,JNET分類1) のType 2Aに相当する.EMR (endoscopic mucosal resection) を施行し,クリップ法 (clipping) による予防止血を行った.

〔中村哲也〕

■文献

  1. 佐野 寧,田中信治,ほか:The Japan NBI Expert Team (JNET) 大腸拡大Narrow Band Imaging (NBI) 分類.Intestine, 2015; 19: 5–13.