ⓔコラム11-1-7 内視鏡検査と新専門医制度の関係

 一般社団法人日本専門医機構 (以下,専門医機構) が中心となって始まった新専門医制度において,日本内科学会は基本領域学会として位置づけられている.日本消化器病学会および日本消化器内視鏡学会は,日本内科学会のサブスペシャルティ領域学会として専門医機構から承認された.今後,消化器病専門医あるいは消化器内視鏡専門医の取得を目指すには,まず内科専門医試験に合格する必要がある.

表1~3に,内科専門研修カリキュラム1)の中から消化器内視鏡検査に関する部分を抜粋して示す.内科専門医に対して求められる到達レベルは,上部消化管内視鏡検査について十分深く知っていて,技術・技能において「経験は少数例だが,指導者の立ち会いのもとで安全に実施できる.または判定できる」ことである.

表1 到達レベル.
表2 消化器内視鏡検査に必要とされる到達レベル.
表3 消化器内視鏡検査:研修のポイント.

表4~6に,消化器病専門医整備基準20182)の中から,消化器内視鏡検査に関する部分を抜粋して示す.消化器病専門医の到達目標は,上部消化管内視鏡検査 (挿入手技と通常観察) が独力で実施でき10例前後以上の診療経験があることである.

表4 消化器病専門医研修カリキュラム評価表:到達目標.
表5 消化器内視鏡検査法.
表6 消化器内視鏡検査診断法.

 内視鏡微細診断や内視鏡治療を安全に行うためには,内科専門医取得後に消化器内視鏡専門医3)を目指す必要がある.諸般の事情から内科専門医の取得は困難だが主にスクリーニング内視鏡検査を行う医師を対象として,日本消化器内視鏡学会がスクリーニング認定医制度4)を立ち上げた.

 一方,カプセル内視鏡による検査では,撮影された画像を読影するトレーニングが重要である.内科専攻医がカプセル内視鏡検査を行う際には,日本カプセル内視鏡学会が認定するカプセル内視鏡認定医・指導医5)から研修や指導を受けることが望ましい.

 新専門医制度の変更点については,各学会のHPを参照のこと.

〔中村哲也〕

■文献

  1. 日本内科学会:内科専門研修カリキュラム (新しい内科専門医制度).

  2. 日本消化器病学会:消化器病専門医整備基準2018.

  3. 日本消化器内視鏡学会:専門医制度.

  4. 日本消化器内視鏡学会:スクリーニング認定医制度.

  5. 日本カプセル内視鏡学会:認定制度について.