ⓔコラム12-6-9 依存症への対応と治療

 アルコール依存症やその前段階の「有害な飲酒」の把握にはスクリーニングテストが有用である.AUDIT–Cなどが用いられ,アルコール依存症を専門としない医師でも使用が容易である.アカンプロサートは,飲酒欲求を軽減し断酒率を高める.ナルメフェンは,中枢神経系に存在するオピオイド受容体調節作用を介して飲酒欲求を抑え,飲酒量を低減する.心理社会的治療 (集団および個人精神療法,アルコール自助グループへの参加などを含む) を併用する1)

〔竹井謙之〕

■文献

  1. 樋口 進,齋藤利和,他編:新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン,新興医学出版社,2018.