ⓔコラム13-23-4 アラーミン

 アラーミンは感染や非感染疾患 (刺激物吸入など) によって傷害を受けた組織から放出され炎症を引き起こす内因性炎症誘起物質である.代表的なアラーミンとしてHMGB1 (high mobility group box 1),IL–1αやIL–33のようなサイトカインやHSP (heat shock protein),S100蛋白質などが知られている.特にIL–33はマスト細胞 (肥満細胞) や好酸球,好塩基球,さらには自然リンパ球を活性化すると同時に,上皮細胞や血管内皮細胞を活性化することでアレルギー疾患の病態に深く関与する.一方,自然リンパ球 (innate lymphoid cell) は,Tリンパ球やBリンパ球とは異なり,抗原を認識する受容体をもたない新たなリンパ球として発見された自然免疫にかかわる細胞である.サイトカインの産生能により3つのグループに分類され,グループ1 (ILC1) はIFN–γを,グループ2 (ILC2) はIL–5やIL–13を,グループ3 (ILC3) はIL–17AやIL–22を産生する.2型サイトカイン群を産生するILC2は,皮膚や腸管,肺など,アレルギー疾患と深くかかわる臓器に存在し,アトピー性皮膚炎,食物アレルギー,喘息など,多様なアレルギー疾患にかかわっている.

〔檜澤伸之〕