ⓔコラム13-32-6 予後改善因子

 職業性喘息が改善しやすい因子は,診断時の肺機能,原因物質への曝露量,診断時の年齢である.診断時の低肺機能あるいは気道過敏性亢進の程度は職業性喘息の予後と有意な相関がある.診断時の年齢が高いほど症状あるいは気道過敏性の改善は不良になる.原因物質への曝露期間が短い方が改善しやすく,曝露から完全に回避することは有益である1)

 一方,原因物質の曝露量を減らすだけで予後が改善するかは明らかでない.

〔土橋邦生〕

■文献

  1. 日本職業・環境アレルギー学会ガイドライン専門部会編:職業性アレルギー疾患診療ガイドライン2016,協和企画,2016.