ⓔコラム14-2-2 CKDの疫学

 わが国のCKD有病率について,末期腎不全あるいはCVDや全死亡のリスク因子と考えられているCKDステージG3b~5は,特定健診受診者コホートのなかで,CKDステージG3bで1.29%,CKDステージG4で0.20%,CKDステージG5で0.07%であることが報告されている.また通院コホートである艮陵研究によると,日本人CKD患者の末期腎不全へ進行するリスクについては,平均22.6カ月の観察期間中,CKDステージG4で11.4%,CKDステージG5で61.1%に発生し,基礎疾患 (一次性腎疾患,高血圧性疾患,糖尿病性腎症,その他) による有意差はないことが示されている (ⓔ図14-2-1).さらに,CVD発症あるいは全死亡のリスクについては,CKDステージG4で1.76 倍,CKDステージG5で2.29倍とハザード比が増大し,原因疾患に関しては高血圧で3.3倍,糖尿病で5.93倍と高いことが示されている.一方,特定健診受診者コホート研究により,CKDステージG3aは有意な死亡のリスク因子とはならないことが示されている.

〔岡田浩一〕