ⓔコラム15-6-2 副腎癌における副腎アンドロゲンとステロイド中間生成物の上昇

 副腎癌で副腎アンドロゲンやステロイド中間生成物の上昇がみられる原因として”disorganized steroidogenesis”という概念が提唱されており1),癌細胞内のステロイド合成酵素の発現がばらばらで不完全であることから副腎酵素欠損症のような病態を生じていると考えられている.原発性アルドステロン症,Cushing症候群以外のまれな機能性副腎腫瘍を認めた場合は副腎癌を念頭におく必要がある.副腎アンドロゲン産生腫瘍の多くは腺腫ではなく癌である.また副腎癌のなかには,まれではあるがアロマターゼの発現を獲得しエストロゲンを産生するものも報告されている.また,DOC,コルチコステロンなどアルドステロン以外のミネラルコルチコイド産生腫瘍も,一般の副腎腫瘍に比べ,癌の頻度がかなり高い.

〔曽根正勝〕

■文献

  1. Sasano H, Suzuki T, et al: Steroidogenesis in human adrenocortical carcinoma: biochemical activities, immunohistochemistry, and in situ hybridization of steroidogenic enzymes and histopathologic study in nine cases. Hum Pathol, 1993; 24: 397–404.