ⓔコラム17-10-2 AMLにおける遺伝子変異とその頻度

 次世代シークエンス技術の発達により,網羅的な遺伝子変異解析が行われ,AMLを起こす遺伝子変異の全容が明らかにされた.AML1症例あたり平均13個の遺伝子変異が検出され,そのうち5つはAMLにおいて反復して起きる遺伝子の変異であった.AMLにおいて反復性の変異が起きる23の遺伝子が同定されており,FLT3変異が最も高頻度に認められる1)(図1図2).

 染色体核型や遺伝子変異によって規定される病型により,協調して起きる遺伝子変異の割合は異なっている2)

 個々の症例のAML発症原因となった遺伝子変異を診断することで,より精度の高い予後予測および,変異遺伝子に応じた分子標的治療薬を用いた治療戦略が可能となることが期待される.

図1 AMLの遺伝子変異の頻度 (The Cancer Genome Atlas Research Network, Ley TJ, et al: N Engl J Med, 2013; 368: 2059–2074).
図2 AMLの分子遺伝子型サブタイプの頻度 (Grimwade D, et al: Blood, 2016; 127: 29–41).

〔豊嶋崇徳〕

■文献

  1. The Cancer Genome Atlas Research Network, Ley TJ, et al: Genomic and epigenomic landscapes of adult de novo acute myeloid leukemia. N Engl J Med, 2013; 368: 2059–2074.

  2. Grimwade D, Ivey A, et al: Blood, 2016; 127: 29–41.