ⓔコラム2-1-4 減圧表とHemplemanの曝露指数

 減圧表からの逸脱度合いが大きいほど減圧症の危険性が高くなる.一方,潜水深度・時間および浮上速度が減圧表に添ったものでも,発症は否定できないため,窒素負荷状態を把握する必要がある.その場合,減圧表に記載のある深度ごとの無減圧潜水限界時間と照らし合わせる必要があるが,減圧表がないと不便であるため,Hemplemanの曝露指数Q値で簡易的に評価することができる (表1).潜水深度に関係なく窒素ガスの過剰負荷状態を判断することができるが,適用範囲は滞底時間が100分以内という制限がある.

表1 Q値と窒素ガス負荷・DCSの可能性.

〔鈴木信哉〕