ⓔノート13-2-3 炎症性サイトカイン

 炎症性サイトカインの刺激により,滑膜細胞からはMMP–1, 3, 8, 9, 13, 14, 16などが関節腔に放出され,コラーゲンなどを切断して軟骨を関節腔側からびまん性に吸収する.また,滑膜細胞が増殖して重層化した炎症性肉芽は骨と接触するまでに進展し,接触部位を中心に破骨細胞が骨を吸収・破壊していく.その際,滑膜炎組織で産生される炎症性サイトカインは,単球の遊走を促進し,破骨細胞への分化,活性化を誘導するとともに,滑膜細胞やT細胞にRANKLの発現を誘導し,骨芽細胞非存在下でも破骨細胞への成熟を促す.さらに,TNFは骨細胞におけるDickkopf–1やスクレロスチンの発現誘導を介して骨芽細胞の分化を抑制し,骨芽細胞による骨形成,修復が阻害され,骨破壊をさらに助長する.

〔田中良哉〕