ⓔノート13-20-8 IgG4–RD治療薬の候補

 IgG4–RDの病態解析を反映し,既存の分子標的薬を用いた治療の試み,あるいは新たな生物学的製剤の開発が行われている.T細胞選択的共刺激調節薬であるアバタセプトや,抗BAFF (B cell activating factor belonging to the tumor necrosis factor family) 抗体であるベリムマブが有効であったという症例報告もあるが,今後の慎重な検証を要する.そのほか,TfhとB細胞の相互作用を阻害するICOS (inducible T cell costimulatory) ligandに対するモノクローナル抗体であるAMG–557や,CD4陽性細胞傷害性T細胞 (cytotoxic T lymphocyte: CTL) に発現が増加しているSLAMF7 (signaling lymphocytic activation molecule family member–7) に対するエロツズマブの臨床応用も想定され,今後の展開が期待される1)(表1).

表1 IgG4関連疾患の新規治療薬剤と標的分子. IgG4関連疾患の病態解明に伴い,新たな治療標的が同定されつつあり,既存の生物学的製剤を含め,種々の分子標的薬の臨床試験,開発が進んでいる.

〔髙橋裕樹〕

■文献

  1. Xiao X, Lian M,et al: The immunologic paradoxes of IgG4–related disease. Clin Rev Allergy Immunol, 2018; 54: 344–351.