ⓔノート15-14-3 BNP濃度

 心室へのストレッチがBNP遺伝子発現亢進の鍵であるので,収縮末期圧の上昇する収縮性の保持された心不全でも血中濃度は上昇する.BNPの濃度は心不全の存在診断だけでなく,予後予測,治療効果の判定にも有用で最も信頼されている心不全のバイオマーカーである.BNPによる心不全診断のカットオフポイントとしては,40 pg/mL以下では心不全の可能性は大変低く,100 pg/mL以上では治療を必要とする心不全の可能性が考えられる1)

〔斎藤能彦〕

■文献

  1. 一般社団法人日本心不全学会ホームページ http://www.asas.or.jp/jhfs/topics/bnp201300403.html