ⓔノート2-1-27 首都直下地震の被害を想定した医療ニーズ

 首都直下地震の東京都被害想定1)では,負傷者約19万人,重症者約22000の発生が予想されている (表1).この時期は,医療ニーズが医療資源を大きく上回り,需要と供給の関係が完全に逆転する.限られた医療資源を効率・効果的に分配できないと防ぎえる災害死 (preventable disaster death: PDD) が発生する.よって,いち早く現状を把握して,優先順位をもった組織的な対応が必要になる.

表1 東京都の被害想定 (東京都防災ホームページ (平成24年4月18日公表) 「東京都の新たな被害想定について首都直下地震等による東京の被害想定」より一部改変). 被害の概要 (冬の夕方18時・風速8 m/秒)

〔小井土雄一〕

■文献

  1. 東京都防災ホームページ (平成24年4月18日公表) 「東京都の新たる被害構想について 首都直下地震等による東京の被害構想」