ⓔノート7-10-21 ポリオの診断と鑑別

 ポリオウイルスの検出は便検体が基本であり,発症後できるだけ速やかに24時間以上の間隔をあけて少なくとも2回以上,検体を採取する1)

 学校保健安全法においては第1種に分類されており,完全に治癒するまで出席停止となっている.また,2018年からはAFPの発生動向調査を強化する目的で,ポリオを除く15歳未満におけるAFPが五類感染症に追加された1)

 多くの症例では1〜2週間の経過で麻痺が進行する.髄液検査では,ポリオが細胞増加と蛋白の軽度上昇を認めるのに対して,Guillain–Barré症候群では蛋白増加があるのに細胞増加は認めない (蛋白細胞解離) ことが特徴である.

〔城 裕之〕

■文献

  1. 日本感染症学会:感染症クイック・リファンレス 68.ポリオ (急性灰白髄炎).https://www.kansensho.or.jp/ref/d68.html.2019.