ⓔノート8-7-8 心筋梗塞と不安定狭心症の分類に困るとき

 心筋梗塞と不安定狭心症のどちらに当てはまるのか微妙な症例が存在する.心電図の変化は一時的であり元に戻ったが,トロポニンが上昇したような例は,心筋障害は確かに起こっているが,どちらに分類すべきか困るのである.歴史的には議論がさまざまになされたが,分類不能例の存在は認めたうえで,心筋血流が急激に低下した症例を広くACSとすることにしている.

〔伊苅裕二〕