ⓔ図18-4-18 超急性期脳梗塞のMRI 70歳代,女性.発症2時間後 (上段),および8日後 (下段) のMRIを示す.初回検査ではMRAにて左中大脳動脈の途絶がみられる (矢頭).拡散強調画像 (DWI) で急性期脳梗塞は指摘できない.一方,灌流画像では左中大脳動脈領域における平均通過時間 (mean transit time: MTT) の延長が観察される.このような所見上の解離をdiffusion–perfusion mismatchとよぶ.血栓融解療法を行った後に施行された追跡検査 (下段) ではMTTの左右差が解消している.拡散強調画像では脳室周囲の白質に1カ所,小さな高信号を認め急性期脳梗塞を反映している.灌流異常が存在した領域の大半が脳梗塞に至らずに済んだことになる. CBV: cerebral blood volume,CBF: cerebral blood flow.
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