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数学30講シリーズ 1 微分・積分30講
志賀 浩二(著)
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内容紹介
〔内容〕数直線/関数とグラフ/有理関数と簡単な無理関数の微分/三角関数/指数関数/対数関数/合成関数の微分と逆関数の微分/不定積分/定積分/円の面積と球の体積/極限について/平均値の定理/テイラー展開/ウォリスの公式/他
編集部から
数学30講シリーズ「刊行のことば」
数学の本というと, ごくやさしい解説書か, スタイルのほぼ決まってしまった教科書の類しかないという現状に, 私は前からあきたりない思いがしていた. 私の中にいつしか育てられてきた数学の世界は, 解説書で述べられているよりもっとしっかりとした, 明るい形をとっているし, また, 教科書の中で示されているような, 乾ききった生硬な姿も示していないようである. 一つ一つの事柄は, 明確に述べられていながら, しかも柔らかいスタイルで表わされているような数学書はないものであろうかということは, かなり前から, 私が時折り模索していたものであった.
この数学30講シリーズは, それに対する私の一つの解答である.このシリーズの斬新さは, 何よりもまずその形式にある. 読者が読まれるとわかるように, 形式が内容を決めている. 一つ一つの講は, ひとまず完結したテーマを取り扱いながら, 全体として30講という流れの中につながっていく. 読者は, 一つの講を読まれて, 次の講へと移るたびに, 一つの波を乗り越えて次の波へと向かうような, 軽快なリズムを感じとられるのではなかろうか. このリズムは, まさしく数学そのものの中に息づいているリズムである.
1講, 1講の分量は, 読者がたとえば通学・通勤の途中でも読める程度のものである. しかし, もし1日1講を追って, 1冊を1か月で読み上げられるならば, そのときは取り上げた主題について, ひとまずの知識と理解を得られたと感じられるだろう. そして, 数学の意味とでもいうべきものがもたらす, ある柔らかい調べを, その中から聞きとっていただければよいがと思っている. (志賀浩二)
目次
1. 数と数直線
2. 数直線と実数
3. 座標と直線の式
4. 2次関数とグラフ
5. 2次関数の最大,最小
6. 3次関数
7. 3次関数と微分
8. 3次関数のグラフ
9. 多項式関数の微分
10. 有理関数と簡単な無理関数の微分
11. 三角関数
12. 三角関数の微分
13. 指数関数と対数関数
14. 合成関数と微分と逆関数の微分
15. 逆三角関数の微分
16. 不定積分
17. 不定積分の公式
18. グラフのつくる図形の面積
19. 定積分
20. 定積分と不定積分
21. 円の面積と球の体積
22. 関数の例
23. 極限概念について
24. 極限の公式と連続関数
25. 平均値の定理
26. 平均値の定理とその拡張
27. テイラーの定理
28. テイラーの展開
29. テイラーの展開(つづき)
30. ウォリスの公式
31. 問題の解答
32. 索 引