BOOK SEARCH
講座 数学の考え方 17 フーリエ解析学
新井 仁之(著)
内容紹介
多変数フーリエ解析は光学など多次元の現象を研究するのに用いられ,近年は画像処理など多次元ディジタル信号処理で本質的な役割を果たしている。このように応用分野で広く使われている多変数フーリエ解析を純粋数学の立場から見直す。
編集部から
目次
第Ⅰ部 有限フーリエ解析
1. 正規直交基底と直交変換
1.1 基底
1.2 正規直交基底と直交変換
1.3 例―離散フーリエ変換,離散コサイン変換,離散ハール変換―
1.4 離散フーリエ変換の意味するもの
2. 多重直交変換
2.1 一般論
2.2 多重離散フーリエ変換(2次元離散フーリエ変換)
2.3 2次元離散コサイン変換と画像圧縮
3. 離散フーリエ乗算作用素と循環たたみ込み
3.1 フーリエ乗算作用素と循環たたみ込み
3.2 線形シフト不変作用素とフーリエ乗算作用素
3.3 d-重離散フーリエ変換
第II部 無限離散フーリエ解析
4. 線形たたみ込みと線形システム
4.1 多重級数の収束と線形たたみ込みの基礎事項
4.2 フィルタと画像処理
4.3 急減少配列と緩増加超配列
4.4 線形シフト不変作用素と緩増加配列
4.5 l p 空間,急減少配列および緩増加配列
5. 離散時間フーリエ変換
5.1 l 1 に対する離散時間フーリエ変換
5.2 トーラス上の超関数
5.3 緩増加配列の離散時間フーリエ変換
第III部 多重フーリエ級数
6. フーリエ級数の収束について
6.1 1変数フーリエ級数の収束
6.2 多重フーリエ級数の一様収束
6.3 フーリエ級数の絶対収束
6.4 総和法と一様収束
6.5 総和法と窓
6.6 1変数フーリエ級数の発散と各点収束
6.7 フーリエ級数のL2収束
6.8 より一般的な周期をもつ関数について
7. ディリクレ間題とハーディ空間
7.1 単位円板上のディリクレ問題
7.2 多重円板上のディリクレ問題
7.3 d-重調和関数からなるハーディ空間
7.4 最良近似,因果性そしてハーディ空間
8. 1および多変数z-変換
8.1 z-変換の定義
8.2 1次元配列のz-変換と安定性
8.3 有理型関数とz-変換
8.4 多変数有理型関数について
8.5 d次元z-変換の収束域
8.6 安定性とz-変換
8.7 安定性とハルトークス現象
第IV部 フーリエ変換
9. フーリエ変換の基本的性質
9.1 リーマン-ルベーグの走理
9.2 具体的な関数のフーリエ変換
9.3 第1種ベッセル関数
9.4 ボホナー-リース総和の一様収束
9.5 フーリエ変換に対するボホナー-リース総和
10. L2関数のフーリエ変換
10.1 L2関数のフーリエ変換の定義
10.2 標本化定理
11. 離散化,周期化,有限化―フーリエ-ポアソンの立方体―
11.1 関数の周期化とフーリエ変換
11.2 配列のP周期化と離散時間フーリエ変換
11.3 関数の離散化とフーリエ変換
11.4 2π→P周期離散化と離散フーリエ変換
付 録
A.1 周期,周波数,角周波数
A.2 (1.10)の証明
A.3 ガンマ関数
A.4 正則関数のべき乗の分枝
A.5 実解析・関数解析の定理
あとがき
参考文献
索 引
執筆者紹介
【編集】
飯高 茂
川又 雄二郎
森田 茂之
谷島 賢二
【著者】
新井 仁之(早稲田大学)