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19世紀の数学Ⅱ ―幾何学・解析関数論―
A.N. コルモゴロフ(編)/小林 昭七(監訳)
A.N. コルモゴロフ(編)/小林 昭七(監訳)
定価 7,040 円(本体 6,400 円+税)
A5判/368ページ
刊行日:2008年05月10日
ISBN:978-4-254-11742-4 C3341
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内容紹介
発見や理論の確立までの過程をつぶさに追った,ロシアの数学者たち書き下ろしの19世紀数学史。〔内容〕解析幾何と微分幾何/射影幾何学/代数幾何と幾何代数/非ユークリッド幾何/多次元の幾何学/トポロジー/幾何学的変換/解析関数論/複素数/複素積分/コーシーの積分定理,留数/楕円関数/超幾何関数/モジュラー関数/他
編集部から
【本の紹介】
『数学セミナー 2009年1月号』(日本評論社)の「あなたが選ぶ数学書2008」欄で,
松崎克彦氏により,「本書はロシア語による原書の翻訳であり,シリーズ全3巻の第2巻にあたる。19世紀の幾何学と解析関数論を異なる著者が解説する2章からなっている。最大の特色は,数学的解説の丁寧さと詳しさにある。翻訳の日本語も明解で読みやすい。・・・」と,ご紹介いただきました。
目次
1. 幾何学
序 論
1.1 解析幾何と微分幾何
解析幾何
モンジュの弟子たちの微分幾何
ガウスの曲面論
ミンディングと内在的幾何の問題の定式化
微分幾何のフランス学派
世紀半ばの微分幾何
ロシアにおける微分幾何
線叢の理論
1.2 射影幾何学
射影幾何の興隆
ポンスレの「図形の射影的性質論議」
メービウスとプリュッカーの解析射影幾何
シュタイナーとシャールの総合射影幾何
シュタウトと射影幾何の基礎
ケーリーの射影幾何
1.3 代数幾何と幾何代数
代数曲線
代数曲面
代数幾何に関連した幾何的計算
グラスマンの線形延長論
ハミルトンのベクトル
1.4 非ユークリッド幾何
ニコライ・イヴァノヴィッチ・ロバチェフスキーと非ユークリッド幾何の発見
非ユークリッド幾何におけるガウスの研究
ヤノス・ボーヤイ
双曲幾何
ボーヤイの「絶対幾何」
双曲幾何の無矛盾性
双曲幾何の考えの普及
ベルトラミによる解釈
ケーリーによる解釈
クラインによる解釈
楕円幾何
1.5 多次元の幾何学
多次元幾何におけるヤコビの公式
ケーリーのn次元解析幾何
グラスマンの多次元幾何
プリュッカーの新しい空間幾何
シュレーフリの多次元連続体理論
クラインとジョルダンの多次元幾何
リーマン幾何
ユークリッド運動の複素パラメータというリーマンの考え
物理的空間に対するリーマンの考え
クリストッフェル,リプシッツ,スヴォロフによるリーマン幾何の研究
多次元空間の曲線論
多次元曲面論
多次元射影幾何
多次元幾何学の術語
1.6 トポロジー
ガウスのトポロジー
19世紀はじめの多面体に関するオイラーの定理の一般化
リスティングの「トポロジーの基礎研究」
メービウスの「位相変換論」
リーマンの「アーベル関数論」における曲面のトポロジー
リーマンとベッティの多次元トポロジー
ジョルダンのトポロジーの定理
クラインの管
1.7 幾何学的変換
メービウスの研究における幾何学的変換
ヘルムホルツの「幾何学の基礎をなす事実について」
クラインの「エルランゲン・プログラム」
移転の原理
クレモナ変換
結 論
2. 解析関数論
解析関数論において18世紀に得られた結果
複素数の概念の発展
複素積分
コーシーの積分定理.留数
ガウスの仕事における楕円関数
超幾何関数
モジュラー関数への第一歩
ベキ級数.優級数の方法
アーベルの楕円関数
ヤコビの「楕円関数の新しい基礎」
ヤコビのテータ関数
アイゼンシュタインとリウヴィルの研究における楕円関数.
主要な教科書
アーベル積分.アーベルの定理
四重周期関数
19世紀前半における解析関数論の発展の結果
ピュイズーと代数関数
ベルンハルト・リーマン
リーマンの学位論文.ディリクレ原理
等角写像
カール・ワイエルシュトラス
ロシアにおける解析関数論.ソコツスキーとソコツスキー─カゾラティ─ワイエルシュトラスの定理
整関数と有理型関数.ピカールの定理
アーベル関数
続アーベル関数
保型関数.一意化定理
解析関数の関数列と関数項級数
結 論
文 献
事項索引
人名索引
執筆者紹介
【シリーズ監訳者】
三宅克哉,小林昭七,藤田宏,落合卓四郎(監訳協力者)
【翻訳者】
小林昭七,藤本坦孝