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内容紹介
渾身の書下し。〔内容〕性質/存在度と資源/抽出と分離/分析法/配位化学/イオンの電子状態/イオンの電子スペクトル/化合物のルミネセンス/化合物の磁性/希土類錯体のNMR/センサー機能をもつ希土類錯体/生命科学と希土類元素
編集部から
【本の紹介】
「ぶんせき 2009年3月号」(p.139)の[新刊紹介]欄で、
「・・・本書は著者の長年の研究分野である発光性希土類元素錯体の錯体化学とそのバイオアッセイへの応用を中心として,若い研究者向けに書かれている。・・・」と、ご紹介いただきました。
【書評】
「Isotope News 2009年4月号」(日本アイソトープ協会)の[本棚]欄で、
海老原充氏により「・・・本書は著者の研究者としての力量がストレートに投影された,大変格調高い著作であると同時に,大変な労作でもある。・・・」と、ご紹介いただきました。
目次
1 希土類元素とは
1.1 希土類元素の名称と周期表における位置
1.2 希土類元素発見の歴史
1.3 産業界における希土類元素の歴史
1.4 原子力と希土類元素
2 希土類元素の性質
2.1 希土類元素の電子配置
2.2 原子半径・イオン半径とランタニド収縮
2.3 希土類金属の物性と周期性
2.4 希土類元素の化学的特徴
3 希土類元素の存在度と資源
3.1 希土類元素の存在度
3.2 希土類元素の鉱石と分布
4 希土類元素の抽出と分離
4.1 鉱石からの抽出
4.2 希土類金属の単離と性質
4.3 希土類イオンの相互分離
5 希土類元素の分析法
5.1 蛍光X線分析
5.2 ICP発光分析
5.3 ICP質量分析
5.4 中性子放射化分析
6 希土類元素の配位化学
6.1 イオン半径と配位数
6.2 安定度定数
6.3 水和イオン
6.4 加水分解
6.5 アミノ酸・核酸・糖の錯体
6.6 β-ジケトン錯体
6.7 EDTAおよび関連配位子の錯体
6.8 含窒素芳香環配位子の錯体
6.9 大環状配位子の錯体
6.10 クリプテート錯体
6.11 2+および4+の希土類イオンの水和イオンと配位化合物
7 希土類イオンの電子状態
7.1 f軌道の波動関数
7.2 希土類元素における相対論的効果
7.3 希土類イオンのエネルギー準位
8 希土類イオンの電子スペクトル
8.1 希土類イオンの配位子場理論
8.2 希土類イオンのスペクトルの特徴
8.3 希土類イオンの吸収スペクトル
9 希土類イオンの発光
9.1 蛍光・燐光の物理化学
9.2 希土類錯体の発光
9.3 蛍光エネルギー移動と光誘起電子移動
10 希土類化合物の磁性
10.1 磁気モーメントと磁化率
10.2 ESR
11 希土類錯体のNMR
11.1 NMRシフト試薬
11.2 希土類錯体が及ぼす縦緩和への影響
11.3 MRIコントラスト試薬
12 センサー機能を持つ希土類蛍光錯体
12.1 センサー機能の原理
12.2 センサー機能を持つ希土類蛍光錯体
13 生命科学と希土類元素
13.1 生体における希土類元素の分布・代謝・毒性
13.2 人工加水分解酵素としての希土類錯体
13.3 希土類錯体の時間分解蛍光免疫分析への応用
13.4 希土類錯体の核酸分析への応用
13.5 レセプター-リガンドバインディングアッセイ
13.6 希土類錯体の分離・精製法への応用
13.7 時間分解蛍光イメージング
13.8 その他の生命科学研究における希土類イオンプローブの応用
索引