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最終更新日:2020.10.26

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森林病理学 ―森林保全から公園管理まで―

森林病理学

B5/216ページ/2020年04月05日
ISBN978-4-254-47056-7 C3061
定価4,950円(本体4,500円+税)

黒田慶子 ・太田祐子 ・佐橋憲生 編

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紀伊國屋書店 旭屋倶楽部 東京都書店案内

樹木および森林に対する病理を解説。〔内容〕樹木の病気と病原/病原微生物/診断/樹木組織の機能と防御機能/主要な樹木病害の発生生態と特徴/予防および防除の考え方と実際/森林の健康管理/グローバル化と老齢化・大木化の課題

編集部から

森林全体に対する病理を解説する教科書.主な読者対象は農学部(森林科学系)の3〜4年生,樹木医を目指す方,現役の樹木医の方です.
◆単体の植物だけでなく森林全体での病気の発生や伝搬を念頭に置いた病理の解説.
◆写真や図表はオールカラーで掲載.
◆菌類,ウイルス,昆虫などそれぞれの専門家が執筆.
◆大学学部生向けの講義を想定し,わかりづらい用語は丁寧に解説.

執筆者一覧

編集
黒田慶子 神戸大学大学院農学研究科
太田祐子 日本大学生物資源科学部
佐橋憲生 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所

執筆
秋庭満輝 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所
服部 力 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所
廣岡裕吏 法政大学生命科学部
石賀康博 筑波大学生命環境系
神崎菜摘 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所
黒田慶子 神戸大学大学院農学研究科
升屋勇人 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所
太田祐子 日本大学生物資源科学部
佐橋憲生 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所
土佐幸雄 神戸大学大学院農学研究科
山岡裕一 筑波大学生命環境系
吉川信幸 岩手大学農学部
             (アルファベット順)

目次

1 はじめに
 1.1 森林病理学とは  [黒田慶子]
 1.2 宿主の樹木―木本植物とは―  [黒田慶子]
 1.3 樹木病害の特徴  [佐橋憲生・太田祐子]
  1.3.1 生育期間・構造・生育環境
  1.3.2 生産物の利用・安全性
  1.3.3 研究
 1.4 森林生態系の中での病気の扱い方  [黒田慶子]

2 樹木(植物)の病気とは   [佐橋憲生・土佐幸雄]
 2.1 樹木の病気と病原(体)
  2.1.1 病徴と標徴
  2.1.2 発病に至る過程
  2.1.3 発病のトライアングル
  2.1.4 病原体の証明
  2.1.5 病原体の栄養摂取様式
 2.2 病原体と植物の相互関係
  2.2.1 抵抗性の構成要素
  2.2.2 病原性の構成要素
 2.3 病気の伝搬と予防
  2.3.1 伝搬方法
  2.3.2 フィールド衛生
 2.4 病気の発生と環境

3 病原微生物
 3.1 菌類  [山岡裕一]
  3.1.1 菌類の基本構造と分類
  3.1.2 担子菌類の形態的特徴
  3.1.3 子嚢菌類の形態的特徴
  3.1.4 接合菌類
  3.1.5 ツボカビ類
  3.1.6 卵菌類(偽菌類)
  3.1.7 不完全菌類
 3.2 細菌  [石賀康博]
  3.2.1 細菌の分類
  3.2.2 細菌の構造と機能
  3.2.3 細菌の感染機構
  3.2.4 細菌の病徴発現に関わる因子
 3.3 ウイルス  [吉川信幸]
  3.3.1 ウイルスの分類
  3.3.2 ウイルスの構造と機能
  3.3.3 ウイルスの感染・増殖・移行
  3.3.4 ウイルスの伝搬
 3.4 ウイロイド  [吉川信幸]
  3.4.1 ウイロイドの構造
  3.4.2 ウイロイドの感染と増殖
  3.4.3 ウイロイドの伝搬と発病
 3.5 線虫  [神崎菜摘・秋庭満輝]
  3.5.1 植物寄生性線虫
  3.5.2 移動性内部寄生線虫
  3.5.3 定着性内部寄生線虫
  3.5.4 外部寄生線虫
  3.5.5 木材居住性線虫

4 病気の診断
 4.1 診断とは  [黒田慶子・佐橋憲生]
  4.1.1 フィールド診断  [佐橋憲生・黒田慶子]
  4.1.2 植物診断
  4.1.3 生物害(病害,虫害)・非生物害(気象害,生理的異常)の区別  [黒田慶子]
 4.2 微生物検出から同定までの手順,技術
  4.2.1 菌類  [廣岡裕吏]
  4.2.2 ウイルス・ウイロイド  [吉川信幸]
  4.2.3 細菌  [石賀康博]
  4.2.4 線虫  [秋庭満輝・神崎菜摘]
 4.3 原因不明の場合の対処方法  [黒田慶子]
  4.3.1 罹病木の周囲の樹木の観察
  4.3.2 顕微鏡による異常部位の観察

5 樹木組織の機能と防御機構  [黒田慶子]
 5.1 樹木組織の構造
  5.1.1 葉の組織
  5.1.2 枝と樹幹の組織と成長
  5.1.3 根の構造
 5.2 樹木組織の形成と機能
  5.2.1 形成層の細胞生産
  5.2.2 あて材の形成と役割
  5.2.3 コルク形成層による外樹皮の形成
 5.3 樹木組織の水分通導と同化産物の転流
  5.3.1 水分通導―木部樹液の運搬―
  5.3.2 師部の糖類輸送
 5.4 柔細胞による貯蔵と二次代謝
  5.4.1 放射組織による物質移動
  5.4.2 樹幹木部の心材化
 5.5 樹木の防御機構
  5.5.1 物理的・化学的防御および静的・動的防御
  5.5.2 感染の成功と発病

6 主要な樹木病害の発生生態と特徴
 6.1 葉・枝の異常および胴枯れ・がんしゅ(癌腫)
  6.1.1 うどんこ病  [廣岡裕吏]
  6.1.2 さび病  [山岡裕一]
  6.1.3 輪紋葉枯病  [升屋勇人]
  6.1.4 マツ類の葉枯性病害  [秋庭満輝]
  6.1.5 バラ科樹木ごま色班点病  [佐橋憲生]
  6.1.6 サクラてんぐ巣病  [升屋勇人]
  6.1.7 マツ類こぶ病
  6.1.8 スギこぶ病  [太田祐子]
  6.1.9 スギ赤枯病・溝腐病  [秋庭満輝]
  6.1.10 スギ・ヒノキ暗色枝枯病  [黒田慶子]
  6.1.11 ヒノキ樹脂胴枯病  [黒田慶子]
  6.1.12 ヒノキ漏脂病  [黒田慶子]
  6.1.13 がんしゅ(癌腫)症状  [黒田慶子]
   (a. [石賀康博]/b. [黒田慶子] /c. [太田祐子])
  6.1.14 キバチ類による星形変色  [黒田慶子]
  6.1.15 カラマツ先枯病  [太田祐子]
  6.1.16 ファイトプラズマによるてんぐ巣病  [吉川信幸]
  6.1.17 ウメ輪紋病  [佐橋憲生]
  6.1.18 気象害(凍害・寒風害・乾燥害)  [黒田慶子]
  6.1.19 スギの黒心材  [黒田慶子]
  6.1.20 緑化樹の枝枯れ・枯れ上がり  [黒田慶子]
 6.2 萎凋病  [黒田慶子]
  6.2.1 マツ材線虫病  [黒田慶子]
  6.2.2 ナラ・カシ類萎凋病(ナラ枯れ)  [黒田慶子]
  6.2.3 オフィオストマ様菌類による萎凋病  [山岡裕一]
  6.2.4 エゾマツ萎凋病  [黒田慶子]
  6.2.5 果樹・緑化樹の萎凋病  [黒田慶子]
 6.3  生立木の腐朽病害  [服部 力・太田祐子]
  6.3.1 ならたけ病およびならたけもどき病  [太田祐子]
  6.3.2 まつのねくちたけ病  [太田祐子]
  6.3.3 非赤枯性溝腐病  [太田祐子]
  6.3.4 南根腐病  [太田祐子]
  6.3.5 国内主要造林木の腐朽病  [服部 力]
  6.3.6 緑化樹の腐朽病  [服部 力]
  6.3.7 海外の腐朽病  [服部 力]
 6.4 世界的に重要な樹木病害  [佐橋憲生]
  6.4.1 ニレ類立枯病  [升屋勇人]
  6.4.2 クリ胴枯病  [佐橋憲生]
  6.4.3 ストローブマツ発疹さび病  [山岡裕一]
  6.4.4 ナラ類萎凋病(Oak wilt)  [升屋勇人]
  6.4.5 樹木疫病菌Phytophthora属菌  [升屋勇人]
  6.4.6 フトモモ科植物ユーカリさび病  [山岡裕一]

7 予防および防除の考え方と実際
 7.1 植物の防疫・検疫  [佐橋憲生]
  7.1.1 国際検疫
  7.1.2 国内検疫
 7.2 発生予察  [黒田慶子]
  7.2.1 植物病害の発生予察事業
  7.2.2 森林病害における発生予察
  7.2.3 マツ材線虫病の発生予察
 7.3 防除法  [佐橋憲生]
  7.3.1 耕種的防除
  7.3.2 物理的防除
  7.3.3 化学的防除
  7.3.4 生物的防除
  7.3.5 バイオテクノロジーの利用
  7.3.6 総合的病害虫管理
 7.4 森林病害の防除  [黒田慶子]
  7.4.1 森林における防除の特徴
  7.4.2 防除のための法律制定と政策
  7.4.3 具体的な防除の手順
  7.4.4 抵抗性種と抵抗性品種(系統)の利用
 7.5 長期予防と予防医学
  7.5.1予防医学の概念
  7.5.2発生の予防
 7.6 発病メカニズムの解明
 7.7 病原体の伝染環と媒介昆虫の生活史
  7.7.1 伝染環
  7.7.2 媒介昆虫の生活史
  7.7.3 キクイムシ類と菌類の相互依存

8 森林の健康管理
 8.1 生態系としての森林の健康  [黒田慶子]
  8.1.1 森林タイプによる健康の概念の違い
  8.1.2 予防医学のための植生遷移の把握
  8.1.3 健康維持と回復のための手法
 8.2 森林生態系における樹木病原体の役割  [升屋勇人]
  8.2.1 樹木と病原菌の相互作用
  8.2.2 樹木病原菌のその他生物への直接的影響
  8.2.3 森林生態系の多様性維持と病原菌
  8.2.4 森林の林分構造と樹木病害
  8.2.5 森林生態系における樹木病害の役割

9 今後の課題  [黒田慶子]
 9.1 グローバル化に伴って深刻化する病害  [黒田慶子]
  9.1.1 マツ類漏脂胴枯病 [秋庭満輝]
  9.1.2 Ash dieback   [山岡裕一]
  9.1.3 Sudden oak death(Phytophthora ramorumによる樹木の被害)  [佐橋憲生]
  9.1.4 Fusarium属菌による病害とキクイムシ類の関与  [黒田慶子]
 9.2 老齢化と大木化時代における倒木リスクの把握と対策  [黒田慶子]
  9.2.1 倒木の原因と注意点 
  9.2.2 診断と対策

コラム 植物の病名  [太田祐子]
コラム 遺伝子配列に基づく菌類の種同定と系統樹による分類学的位置の決定  [太田祐子]
コラム PCR関連用語の解説  [太田祐子]
コラム 樹木医の役割  [太田祐子]