発達障がい ―病態から支援まで―

大阪大学大学院連合小児発達学研究科(監修)

大阪大学大学院連合小児発達学研究科(監修)

定価 4,730 円(本体 4,300 円+税)

B5判/168ページ
刊行日:2022年10月01日
ISBN:978-4-254-30125-0 C3047

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内容紹介

発達障がいの基礎から臨床まで網羅的に紹介。〔内容〕歴史/症候学/診断/評価尺度/疫学/神経科学/遺伝/神経機能画像/マルトリートメント/睡眠/薬物療法/認知行動療法/家族支援/保育・教育の連携/社会性支援/地域生活支援等

編集部から

目次

1 序論・総論[土屋賢治]
 1.1自閉症の過去・未来・現在[服巻智子]
  1.1.1自閉症が“untreatable”と考えられていた時代
  1.1.2家族の反論
  1.1.3神経発達の障害としての認識
  1.1.4treatable(治療可能性)への道
  1.1.5診断学の進化
  1.1.6臨床介入研究の発展
  1.1.7EBP認定機関の設立
  1.1.8AutismSpeaksと世界自閉症啓発デー
 1.2症候学と経過[小坂浩隆]
  1.2.1自閉スペクトラム症(ASD)
  1.2.2注意欠如・多動症(ADHD)
  1.2.3発達性学習症
  1.2.4子どもから大人への連続性
 1.3診断[桑原 斉・池谷 和]
  1.3.1神経発達症とその診断
  1.3.2診断的フォーミュレーション
 1.4評価尺度[斉藤まなぶ・古米健吾]
  1.4.1知能・発達段階の評価
  1.4.2自閉特性・社会性の評価
  1.4.3行動の評価
  1.4.4感覚と運動の評価
  1.4.5適応行動評価および包括的評価
 1.5疫学(有病率)[西村倫子]
  1.5.1疫学とは
  1.5.2有病率推定の手法
  1.5.3ASDの疫学
  1.5.4ADHDの疫学

2 病態[松﨑秀夫]
 2.1神経科学の基礎知識(構造)[佐藤 真・岡 雄一郎]
  2.1.1神経系の構成
  2.1.2CNSの構造
 2.2神経科学の基礎知識(機能)[橋本 均]
  2.2.1神経細胞間の情報伝達
  2.2.2神経系の情報伝達物質
  2.2.3受容体
  2.2.4神経細胞膜をはさんだイオンの輸送
  2.2.5神経細胞の興奮
  2.2.6精神神経系治療薬による受容体とトランスポーター等の機能調節
 2.3動物モデル[臼井紀好]
  2.3.1動物モデルの必要性
  2.3.2動物モデルの種類
  2.3.3動物モデルの作製方法
  2.3.4動物モデルの解析方法
 2.4遺伝学[目黒牧子・堀家慎一]
  2.4.1発達障がいとゲノム解析研究
  2.4.2発達障がいとエピジェネティクス
  2.4.3発達障がいと環境要因
 2.5神経機能画像[菊知 充・吉村優子]
  2.5.1発達障害の脳機能画像総論
  2.5.2発達障害の脳機能画像各論
 2.6子ども虐待と脳科学の理解[友田明美]
  2.6.1子ども虐待の脳科学
  2.6.2愛着(アタッチメント)障害の脳科学
  2.6.3チャイルド・マルトリートメント(CM)に関するエピゲノム脳科学
 2.7睡眠[毛利育子]
  2.7.1睡眠の意義
  2.7.2睡眠のメカニズム
  2.7.3発達障がいと睡眠
  2.7.4発達障がいに合併する睡眠障害の病態
  2.7.5治療
  2.7.6睡眠指導上の問題

3 治療[清水栄司]
 3.1薬物療法[高橋長秀]
  3.1.1神経発達症治療における薬物療法の位置づけ
  3.1.2自閉スペクトラム症の薬物療法
  3.1.3注意欠如・多動症の薬物療法
  3.1.4チック症の薬物療法
  3.1.5神経発達症の併存症に対する薬物療法
 3.2認知行動療法[大島郁葉]
  3.2.1認知行動療法(CBT)とは
  3.2.2神経発達症に対するCBT
  3.2.3神経発達症に対するCBTの限界と今後の展望
 3.3併存疾患に対する認知行動療法
  3.3.1強迫症(成人を中心に)[中川彰子]
  3.3.2子どものうつ・不安・強迫症状[久能 勝]
  3.3.3社交不安症(成人を中心に)[関 陽一]
  3.3.4摂食障害[沼田法子]

4 支援[辻井正次]
 4.1支援の基本:支援の仕組みづくり[辻井正次]
  4.1.1発達障害児者の支援の基本
  4.1.2家族支援と本人支援
  4.1.3支援の前提としてのアセスメント
  4.1.4発達期の支援の基本:可能性を広げること
  4.1.5成人期の支援の基本:地域で暮らしていけること
  4.1.6支援の仕組みを構築する
 4.2家族支援
  4.2.1家族支援の重要性[浜田 恵]
  4.2.2養育行動のアセスメント
  4.2.3ペアレント・プログラム
  4.2.4ペアレント・トレーニング[奥野裕子]
 4.3保育・教育の連携[髙柳伸哉]
  4.3.1幼保小連携の導入
  4.3.2幼保小連携における現状と課題
  4.3.3幼保小連携の情報共有における客観的ツールの活用
  4.3.4発達障害の理解と支援に関する共通理解の形成
  4.3.5巡回支援専門員等を活用した連携体制の構築
 4.4社会性の支援[黒田美保]
  4.4.1幼児期:共同注意行動の獲得の支援
  4.4.2児童期:心の理論獲得への支援
  4.4.3青年期・成人期:友人との関係性への支援
  4.4.4社会性を高める上で,必要な不安や怒りのコントロール
 4.5地域生活支援
  4.5.1学齢期,思春期の地域支援資源と適切なサポート[田中早苗]
  4.5.2青年期・成人期の地域支援について[明翫光宜]

索  引

執筆者紹介

■監修
大阪大学大学院連合小児発達学研究科

■編集者(*は編集代表)
谷池 雅子* 大阪大学大学院連合小児発達学研究科
清水 栄司  千葉大学子どものこころの発達教育研究センター
辻井 正次  中京大学現代社会学部
土屋 賢治  浜松医科大学子どものこころの発達研究センター
松﨑 秀夫  福井大学子どものこころの発達研究センター

■執筆者(五十音順)
池谷  和  なごみ診療所
臼井 紀好  大阪大学大学院医学系研究科
大島 郁葉  千葉大学子どものこころの発達教育研究センター
岡 雄一郎  大阪大学大学院連合小児発達学研究科
奥野 裕子  大阪公立大学大学院看護学研究科
菊知  充  金沢大学医薬保健研究域医学系
久能  勝  千葉大学子どものこころの発達教育研究センター
黒田 美保  帝京大学文学部
桑原  斉  埼玉医科大学医学部
小坂 浩隆  福井大学医学部
斉藤まなぶ 弘前大学大学院保健学研究科
佐藤  真  大阪大学大学院連合小児発達学研究科
関  陽一  千葉大学医学部附属病院認知行動療法センター
高橋 長秀  名古屋大学医学部附属病院親と子どもの心療科
髙柳 伸哉  愛知教育大学教育科学系心理講座
田中 早苗  金沢大学子どものこころの発達研究センター
辻井 正次  中京大学現代社会学部
友田 明美  福井大学子どものこころの発達研究センター
中川 彰子  前千葉大学子どものこころの発達教育研究センター
西村 倫子  浜松医科大学子どものこころの発達研究センター
沼田 法子  千葉大学子どものこころの発達教育研究センター
橋本  均  大阪大学大学院連合小児発達学研究科
浜田  恵  名古屋学芸大学ヒューマンケア学部
服巻 智子  大阪大学大学院連合小児発達学研究科
古米 健吾  こまくさ診療所
堀家 慎一  金沢大学疾患モデル総合研究センター
明翫 光宜  中京大学心理学部
目黒 牧子  金沢大学疾患モデル総合研究センター
毛利 育子  大阪大学大学院連合小児発達学研究科
吉村 優子  金沢大学人間社会研究域学校教育系

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