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科学史ライブラリー 疾患別医学史I
内容紹介
歴史的な文献に記載されたものから,今日において重要なものや新たに出現したものまで,主要な病気の特徴と歴史(社会的認識,病因の解明,治療法の開発等)を疾患別に解説し,医学の歩みを興味深くたどれるようにまとめた書。
編集部から
医学の発達史にひじょうに造詣の深いある先生の話によると,「医学」という大きなくくり方での歴史が成り立つのは18世紀までで,19世紀以降は,「医学」の中の特定の分野の歴史にならざるをえないのだそうです。
本書は個々の疾患ごとに,その症状,病気としての認識,診断法・治療法の開発,社会的影響などをまとめた,ユニークなものです。いわゆる「通史」としての整合性を持たせるためにつじつまを合わせるための無理がなく,ある疾患についてのとらえ方の変遷などを,よく理解できる記述になっています。
読者は,自分が関心を強くもっている疾患から読み始めることができ,関連する疾患を順に読み進めていくうちに,いつのまにか,医療や社会の歴史の大きな流れと現在の状況を理解することができます。(小畑)
目次
1. 悪性腫瘍(癌)
2. アテネの疫病
3. アフリカトリパノソーマ症(睡眠病)
4. アメーバ赤痢
5. Alzheimer病
6. アルボウイルス
7. アレナウイルス
8. 萎黄病
9. 異食症
10. いちご腫(フランベジア)
11. 遺伝性疾患
12. インフルエンザ
13. エインフム
14. エキノコックス症(包虫症)
15. 壊疽
16. エボラウイルス病
17. 炎症性腸疾患(Crohn病,潰瘍性大腸炎)
18. 黄熱
19. オンコセルカ症
20. 回帰熱
21. 壊血病
22. 回虫症
23. カタル
24. 脚気
25. 鎌状赤血球貧血
26. 眼炎(トラコーマ,結膜炎)
27. 肝吸虫症
28. 肝硬変
29. 関節リウマチ
30. 感染性肝炎
31. 肝蛭症
32. Carrion病(オロヤ熱)
33. 筋ジストロフィー
34. 吸虫感染
35. Q熱
36. 狂犬病
37. 蟯虫症
38. 巨大肝蛭
39. くる病と骨軟化症
40. クループ
41. 結核
42. 下痢症(急性)
43. 原虫感染
44. 高血圧
45. 甲状腺腫
46. 鉤虫感染
47. 後天性免疫不全症候群(エイズ)
人名索引
欧文索引
事項索引