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シリーズ〈現代金融工学〉 7 市場リスクの計量化とVaR
山下 智志(著)
内容紹介
市場データから計測するVaRの実際を詳述。〔内容〕リスク計測の背景/リスク計測の意味とVaRの定義/リスク計測モデルの意味/リスク計測モデルのテクニック/金利リスクとオプションリスクの計量化/モデルの評価の規準と方法
編集部から
目次
1. リスク計測の背景
1.1 マーケットリスク管理の変遷とVaRの起源
リスク管理モデルRiskMetricsの誕生/VaRモデルの普及と展望/
自己資本規制とVaRの展開/リスク管理モデルの技術的発展/
「マチュリティーラダー分析とギャップ分析」
1.2 リスクの種類
リスクの分類/信用リスク/市場リスク/金利リスク/流動性のリスク/
オペレーションリスク/法的リスク/「リスクと不確実性の違い」
2. リスク計測の意味とVaRの定義
2.1 リスクの評価指標
リスク感応度/ボラティリティ/下方リスク/
「2種類のリターン(算術収益率と対数収益率)」
2.2 VaRの概念と定義
VaRの基本概念/VaRのボラティリティ/保有期間/信頼水準と信頼係数/
VaRの概念のまとめ/VaRとポートフォリオ理論の相違点と共通点/
「平均とVaRの関係」
2.3 分布の正規性とその検証
正規性の影響/非正規性への対策/収益率の分布の正規性を検証する手法/
実務からみた非正規性
2.4 VaR管理手法のフレームワーク
2.5 章末問題
3. リスク計測モデルの基本構造
3.1 VaR算出モデルのバリエーション
VaRモデルの分類方法・代表的な方法
3.2 BIS標準法
3.3 デルタ法(分散共分散法)
デルタ法の基本/エクスポージャー(感応度)/
リスクファクターが1つのときのVaR/複数リスクファクターの場合/
デルタ法の計算ステップ/デルタガンマ法/「分散共分散行列の多様性」
3.4 ヒストリカル法
ヒストリカル法の概要と計算ステップ/ヒストリカル法に対する批判と反論/
ブートストラップ法/「ブートストラップ法の基本概念」
3.5 モンテカルロ法
モンテカルロ法の概要と計算ステップ/モンテカルロ法の正否のポイント/
モンテカルロ法の市場変動モデル(固定分散のモデル)/モンテカルロ法の市場
変動モデル(可変分散のモデル)/相関のある乱数列の作り方(コレスキー分解)/
シミュレーション回数と収束精度/「乱数発生のアルゴリズム」
3.6 ストレステスト
ストレステストの概要/ストレステストのバリエーション/
BIS規制におけるストレステスト
3.7 章末問題
4. リスク計測モデルのデータ処理法
4.1 リスクファクターの選択
リスクファクター選択の重要性/リスクファクターの種類/
「ヘッジ資産のマッピング」
4.2 データの観測期間とウェイト
観測期間の決定/観測データに対する重みづけ(ウェイティング)/
ヒストリカル法のデータ・ウェイティング
4.3 保有期間の変換
Box-Car法/Moving-Window法/ルートt倍法/
「Box-Car法とヒストリカル法の組合せ」
4.4 欠損データの処理とデータ取得タイミング
欠損データの処理/データ取得のタイミング
4.5 章末問題
5. 資産別のリスク計測モデル
5.1 金利リスクの計量化
金利のリスクファクター/リスクファクターの推定と補間/
イールドカーブの変動モデル/リスクファクターへのマッピング/
リスク量の算出/「金利リスクの2つのボラティリティ」
5.2 オプションリスクの計量化
オプションの価値(プレミアム)/オプションのリスク計量化方法のバリエー
ション/オプション価格を決める要因とオプションのリスク/デルタ法を用いた
VaRの計測の基本的な考え方/デルタ法によるオプションリスク計測の実例/
ガンマを組み込んだ場合/原資産のボラティリティの算出方法/オプション
ポートフォリオのマッピング
5.3 株式のリスク
5.4 章末問題
6. モデルの評価の規準と方法
6.1 モデル評価の基準
モデルの評価指標/超過回数による検証指標:z1/確率プロットを利用した
収益率分布の検証指標:z2/VaRの大きさを比較する指標:z3/
「z2指標とジニ係数」
6.2 バックテストの設計
モデル評価の実験条件/評価指標の計算方法
6.3 バックテストの結果とモデルの優劣
保有期間を1日とした場合のモデルの優劣/保有期間の処理法を含めた結果/
モデル評価のまとめ
6.4 補 論
リスクファクターの計算方法/試算ごとの収益率の定義/比較対象の整理
6.5 章末問題
7. 章末問題の略解
8. 参考文献
9. 索 引
執筆者紹介
【監修】
木島 正明
【著者】
山下 智志(統計数理研究所)