朝倉物理学大系 12 量子現象の数理

新井 朝雄(著)

新井 朝雄(著)

定価 9,900 円(本体 9,000 円+税)

A5判/548ページ
刊行日:2006年01月28日
ISBN:978-4-254-13682-1 C3342

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内容紹介

本大系第7,8巻の続編。〔内容〕物理量の共立性/正準交換関係の表現と物理/量子力学における対称性/物理量の自己共役性/物理量の摂動と固有値の安定性/物理量のスペクトル/散乱理論/虚数時間と汎関数積分の方法/超対称的量子力学。

編集部から

目次

1 物理量の共立性に関わる数理
 1.1 はじめに
 1.2 単独の物理量に関する測定(Ⅰ)―純点スペクトル的な物理量の場合
 1.3 単独の物理量に関する測定(Ⅱ)―一般の場合
 1.4 複数の物理量の測定による状態の一意的決定(Ⅰ)―純点スペクトル的な物理量の組の場合
 1.5 複数の物理量の測定による状態の一意的決走(Ⅱ)―一般の場合
 1.6 代数的な特徴づけ
2 物理量の自己共役性
 2.1 はじめに
 2.2 小さい摂動
 2.3 加藤-レリツヒの定理の応用―シュレーディンガー型作用素の自己共役性,原子と物質の弱安定性
 2.4 必ずしも小さくない摂動
 2.5 混合型ポテンシャルをもつ場合
 2.6 交換子定理
 2.7 解析ベクトル定理
 2.8 準双線形形式と自己共役作用素
 2.9 形式による摂動―KLMN定理
 2.10 ディラック型作用素の本質的自己共役性
3 正準交換関係の表現と物理
 3.1 はじめに
 3.2 予備的考察
 3.3 ヴァイル型表現
 3.4 シュレーディンガー表現のヴァイル型性
 3.5 ヴァイル型表現の構造―フォンノイマンの一意性定理
 3.6 CCRの非同値表現とアハラノフ―ボーム効果
 3.7 弱ヴァイル型表現
 3.8 時間作用素
4 量子力学における対称性
 4.1 はじめに一対称性とはどういうものか
 4.2 群
 4.3 量子力学における対称性の原理的構造
 4.4 一般の表現
 4.5 物理量の対称性
 4.6 シュレーデインガー型作用素の対称性
 4.7 対称性と保存則
 4.8 回転対称性と軌道角運動量作用素の保存
 4.9 軌道角運動量の固有空間による直和分解(Ⅰ)―2次元空間の場合
 4.10 軌道角運動量の固有空間による直和分解(Ⅱ)―3次元空間の場合
 4.11 リー代数的構造と対称性
5 物理量の摂動と固有値の安定性
 5.1 はじめに
 5.2 複素変数のバナッハ空間値関数
 5.3 閉作用素と冪等作用素
 5.4 物理量の摂動の一般的クラス―解析的摂動
 5.5 応用
 5.6 埋蔵固有値の摂動,共鳴極,生き残り確率
 5.7 フリードリクスモデル
6 物理量のスペクトル
 6.1 はじめに
 6.2 離散スペクトルと真性スペクトルの特徴づけ
 6.3 最小―最大原理
 6.4 コンパクト作用素
 6.5 真性スペクトルの安定性
 6.6 シュレーディンガー型作用素の真性スペクトル
 6.7 シュレーディンガー型ハミルトニアンの離散スペクトル
7 散乱理論
 7.1 はじめに―発見法的議論
 7.2 数学的準備―絶対連続スペクトルと特異スペクトル
 7.3 散乱理論の一般的枠組み
 7.4 波動作用素の存在に対する判定条件
 7.5 波動作用素の完全性に対する判定条件
 7.6 散乱作用素の積分表示と漸近展開
8 虚数時間と汎関数積分の方法
 8.1 はじめに―量子動力学の虚数時間への拡張
 8.2 熱半群,スペクトルの下限,基底状態
 8.3 汎関数積分および確率過程との接続―発見法的議論
 8.4 確率過程の存在
 8.5 ブラウン運動
 8.6 ファインマン―カッツの公式
 8.7 基底状態過程
9 超対称的量子力学
 9.1 はじめに―超対称性とはどういうものか
 9.2 超空間,超場および超対称性代数
 9.3 公埋論的超対称的量子力学
 9.4 超対称性と特異摂動―摂動法の破綻
 9.5 ウイッテンモデル
 9.6 縮退した零エネルギー基底状態をもつモデル
索 引

執筆者紹介

【編集】
荒船 次郎
江沢 洋
中村 孔一
米沢 富美子

【著者】
新井 朝雄(北海道大学)

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