縦断データの分析II ―イベント生起のモデリング―

菅原 ますみ(監訳)

菅原 ますみ(監訳)

定価 7,150 円(本体 6,500 円+税)

A5判/352ページ
刊行日:2014年02月10日
ISBN:978-4-254-12192-6 C3041

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内容紹介

縦断データは,行動科学一般,特に心理学・社会学・教育学・医学・保健学において活用されている。llでは,イベントの生起とそのタイミングを扱う。〔内容〕離散時間のイベント生起データ,ハザードモデル,コックス回帰モデル,など。

編集部から

目次

目次

 9章 イベント生起について検討するための枠組み
 9.1 生存分析が必要? 「起こるかどうか」と「いつ起こるか」のテスト
  9.1.1 最近アルコール依存症の治療を受けた人が再発するまでの時間
  9.1.2 教歴の長さ
  9.1.3 最初に自殺念慮を抱く年齢
 9.2 イベント生起に関するリサーチ・クエスチョンを立てる
  9.2.1 イベント生起を定義する
  9.2.2 「時間の始まり」を同定する
  9.2.3 時間の測度を決める
 9.3 打ち切り:イベント生起に関するデータはどの程度完全なのか?
  9.3.1 なぜ,どのようにして打ち切りが起きるのか
  9.3.2 打ち切りの分類
  9.3.3 打ち切りが統計解析に及ぼす影響
 10章 離散時間のイベント生起データを記述する
 10.1 生命表
 10.2 離散時間イベント生起データの分布を特徴づけるための枠組み
  10.2.1 ハザード関数
  10.2.2 生存関数
  10.2.3 生存期間中央値
 10.3 ハザード関数,生存関数,生存期間中央値についての理解を深める
  10.3.1 ハザード関数を使って高リスクと低リスクの時期を見つける
  10.3.2 ハザードの大きさを評価するものとしての生存関数
  10.3.3 推定された生存期間中央値の利点と限界
 10.4 標本変動の影響を定量的に評価する
  10.4.1 推定されたハザード確率の標準誤差
  10.4.2 推定された生存確率の標準誤差
 10.5 生命表を作るための簡単で有用な方略
  10.5.1 個人―時点データセット
  10.5.2 生命表の構築に個人―時点データセットを用いること
 11章 基本的な離散時間ハザードモデルをあてはめる
 11.1 離散時間ハザードのための統計モデルに向けて
  11.1.1 群内ハザード関数と生存関数の図示
  11.1.2 これらのグラフが示すのはどのような種類の統計モデルなのか
 11.2 母集団離散時間ハザードモデルの正式な表現
  11.2.1 パラメータは何を表しているのか?
  11.2.2 モデルの別の表現の仕方
 11.3 離散時間ハザードモデルをデータにあてはめる
  11.3.1 個人-時点データセットに予測変数を追加する
  11.3.2 離散時間ハザードモデルにおける最尤推定値
  11.3.3 離散時間ハザードモデルをデータにあてはめる
 11.4 パラメータの推定値を解釈する
  11.4.1 時間指標
  11.4.2 2値的な実質的予測変数
  11.4.3 連続的な実質的予測変数
  11.4.4 多値的な実質的予測変数
 11.5 あてはめられたハザード関数と生存関数を図示する
  11.5.1 1つの実質的な予測変数についての方法
  11.5.2 この方法を(いくつかは連続的な)複数の予測変数の場合に拡張する
  11.5.3 あてはめられたハザード関数と生存関数を解釈する際の2つの注意点
 11.6 乖離度統計量と情報量規準を用いてモデルを比較する
  11.6.1 乖離度統計量
  11.6.2 個々の予測変数についての乖離度に基づく仮説検定
  11.6.3 予測変数群についての乖離度に基づく仮説検定
  11.6.4 ネストしていないモデルをAICとBICを使って比較する
 11.7 漸近標準誤差を用いた統計的推測
  11.7.1 ワルドχ2統計量
  11.7.2 パラメータとオッズ比についての漸近信頼区間
 12章 離散時間ハザードモデルを拡張する
 12.1 「TIMEの主効果」の異なる定式化
  12.1.1 TIMEを定式化する様々な次数の多項式
  12.1.2 異なる定式化を比較する基準
  12.1.3 線形,2次曲線,3次曲線モデルのパラメータを解釈する
 12.2 補対数対数リンクを用いて離散時間ハザードモデルを定式化する
  12.2.1 補対数対数変換:いつ,そしてなぜ有用なのか
  12.2.2 補対数対数リンクを用いた離散時間ハザードモデル
  12.2.3 離散時間ハザードモデルにおけるロジット・リンクと補対数対数リンクの選択
 12.3 時間変化する予測変数
  12.3.1 時間変化する予測変数を含むモデルにおける内在化された仮定
  12.3.2 時間変化する予測変数の効果を解釈して図示する
  12.3.3 2つの警告:状態依存と割合依存の問題
 12.4 線形加法性の仮定:仮定の逸脱の発見と単純な解決方法
  12.4.1 実質的な予測変数間の交互作用
  12.4.2 非線形効果
 12.5 比例仮定:逸脱の発見と簡単な解決
  12.5.1 比例仮定を置かない離散時間ハザードモデル
  12.5.2 実践での比例仮定の検討
 12.6 観測されない異質性がないという仮定:単純な解決がない
 12.7 残差分析
 13章 連続時間イベント生起データを記述する
 13.1 連続時間イベントデータの分布を記述するための枠組み
  13.1.1 連続時間イベント生起データの特徴
  13.1.2 生存関数
  13.1.3 ハザード関数
 13.2 連続時間生存関数とハザード関数を推定するためのグループ化の方法
  13.2.1 グループ化された生命表を作る
  13.2.2 離散時間法
  13.2.3 生命表法
 13.3 カプラン-マイヤー法による連続時間生存関数の推定
 13.4 累積ハザード関数
  13.4.1 累積ハザードの意味についての理解
  13.4.2 累積ハザード関数の推定
 13.5 ハザード関数のカーネル平滑化推定値
 13.6 連続時間生存関数,累積ハザード関数,カーネル平滑化ハザード関数に対する直観的理解を養うために
 14章 コックス回帰モデルをあてはめる
 14.1 連続時間ハザードのための統計モデルに向かって
  14.1.1 グループ内標本関数のプロット
  14.1.2 これらのグラフが示唆するのはどのタイプの統計モデルか?
  14.1.3 コックス回帰モデルについてのハザード関数表現
 14.2 コックス回帰モデルをデータにあてはめる
  14.2.1 部分尤度推定法
  14.2.2 コックスの方法を用いた際に得られる重要な3つの実践的な結果
 14.3 コックス回帰モデルをデータにあてはめた結果を解釈する
  14.3.1 パラメータ推定値を解釈する
  14.3.2 適合度を評価する
  14.3.3 漸近標準誤差を用いて推測を行う
  14.3.4 リスクスコアを用いて結果を要約する
 14.4 モデルをあてはめた結果を図示するノンパラメトリックな方法
  14.4.1 復元されたベースライン関数
  14.4.2 予測される生存関数および累積ハザード関数
 15章 コックス回帰モデルを拡張する
 15.1 時変の予測変数
  15.1.1 不可逆的な2値変数
  15.1.2 時間の変化の複雑なパターン
  15.1.3 時変の予測変数の代入方法
 15.2 層化による非比例ハザードモデル
 15.3 時間との交互作用を用いた非比例ハザードモデル
  15.3.1 時間との交互作用の新たな表現法
  15.3.2 「時間との交互作用」モデルを連続時間データにあてはめる
 15.4 回帰診断
  15.4.1 マルチンゲール残差
  15.4.2 乖離度残差
  15.4.3 シェーンフェルド残差
  15.4.4 スコア残差
  15.4.5 データ解析における統合的側面としての残差診断の利用
 15.5 競合するリスク
  15.5.1 競合リスクデータの記述
  15.5.2 競合リスクデータのための統計モデル
 15.6 リスク集合への後発エントリー
  15.6.1 後発エントリーを考慮したコックス回帰モデルのあてはめ
  15.6.2 後発エントリー者を使って,時間を刻む別の尺度を作る
文献一覧
参考ウェブサイトおよび関連ソフトウェア等の入手先
監訳者解説
索引

執筆者紹介

(刊行時)

監訳者
 菅原ますみ お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科

訳者
 松本聡子 山梨大学 大学院教育学研究科
 室橋弘人 東京大学 高齢社会総合研究機構
 山形伸二 九州大学 基幹教育院
 尾崎幸謙 筑波大学 大学院ビジネス科学研究科
 松浦素子 お茶の水女子大学 学校教育研究部
 高橋雄介 京都大学 大学院教育学研究科
 岡田謙介 専修大学 人間科学部
 宇佐美慧 日本学術振興会特別研究員

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