分子間力と表面力 (第3版)

J.N. イスラエルアチヴィリ(著)/大島 広行(訳)

J.N. イスラエルアチヴィリ(著)/大島 広行(訳)

定価 9,350 円(本体 8,500 円+税)

B5判/600ページ
刊行日:2013年01月20日
ISBN:978-4-254-14094-1 C3043

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内容紹介

第2版から約20年,物理化学の一分野であるコロイド界面化学はナノサイエンス・ナノテクノロジーとして変貌を遂げた。ナノ粒子やソフトマター等,ライフサイエンスへの橋渡しにもなる事項が多く付け加えられた。大改訂・増頁

編集部から

原著第2 版が発行されて以来20 年ぶりの大改訂。初版および第2 版は,伝統的なコロイド界面科学の枠を超え物理化学の名著として誉れ高い。Google Scholar によれば,第2 版の引用回数は1 万1 千回を超えている。このような高い引用回数をもつ科学書は他に類をみない。また,第2版がA5 判450 頁であったのに対して第3 版はB5 判の600 頁に増加した。
 この20 年間に伝統的な物理化学の一分野であるコロイド界面化学はナノサイエンス・ナノテクノロジーとして大きな変貌を遂げたが,この間の進歩を取り入れ,17.3 節には表題にナノ粒子というキーワードが現れる。さらに,新分野として脚光を浴びているソフトマターに関しても,20 章で柔らかい構造と生体構造として多くの頁が割かれている。第2 版が全18 章からなるのに対して,第3 版は全22 章からなり,第2 版から4 章が加わった。新しく加えられた章は以下。
9 章 非平衡相互作用と時間依存相互作用
12 章 力の測定技術
18 章 摩擦力と潤滑力
22 章 動的な生体相互作用
さらに既存の章についてもそれぞれ内容が一新され,新しく34 節が加えられた。本文には脚注も多く加えられ,初学者にも理解しやすいようになった。

目次

第Ⅰ部 原子間力と分子間力 
 1 章 歴史的展望
 2 章 分子間力の熱力学的および統計力学的側面
 3 章 強い分子間力:共有結合相互作用とCoulomb 相互作用
 4 章 極性分子が関与する相互作用
 5 章 分子の分極が関与する相互作用
 6 章 van der Waals 力
 7 章 立体斥力,分子間対ポテンシャル,液体構造
 8 章 特殊な相互作用:水素結合,疎水性相互作用および親水性相互作用
 9 章 非平衡相互作用および時間依存相互作用
第Ⅱ部 粒子間および表面間の力 
 10 章 分子間力および粒子間における統一的概念
 11 章 分子間力,粒子間力,表面間力の比較
 12 章 力の測定技術
 13 章 粒子間および表面間のvan der Waals力
 14 章 液体中の表面間にはたらく静電力
 15 章 溶媒和力,構造力および水和力
 16 章 立体力(高分子による)と熱ゆらぎによる力
 17 章 付着とぬれの現象
 18 章 摩擦力と潤滑力
第Ⅲ部 自己集合構造と生体系
 19 章 自己集合の熱力学的原理
 20 章 柔らかい構造と生体構造
 21 章 生体膜の相互作用と構造
 22 章 動的な生体相互作用

執筆者紹介

原著者紹介
JACOB NISSIM ISRAELACHVILI

イギリス Cambridge 大学 Cavendish 研究所の表面物理研究室で研究後, 同大学より物理学(実験)の学士および修士号を, 1972年に博士号を取得。欧州分子生物学機構( EMBO) の研究員として Stockholm 大学で 2年間過ごした後, オーストラリアに移り, そこで, 1974~86 年, 表面間力測定の実験的研究グループを率いる。 1986 年にアメリカに渡り, California 大学 SantaBarbara 校( UCSB) の化学工学科, 物質科学科, および生体分子科学・工学プログラムの教授として現在に至る。 1993 年から 2003 年まで UCSB 物質研究所の副所長。

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