天文学への招待

岡村 定矩(編)

岡村 定矩(編)

定価 3,740 円(本体 3,400 円+税)

A5判/224ページ
刊行日:2001年10月28日
ISBN:978-4-254-15016-2 C3044

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内容紹介

太陽系から系外銀河までを,様々な観測と研究の成果を踏まえて気鋭の研究者がトータルに解説した最新の教科書。〔内容〕天文学とは何か/太陽系/太陽/恒星/星の形成/銀河系/銀河団/宇宙論/新しい観測法(重力波など)/暦と時間

編集部から

目次

1. 序章
 1.1 天文学とはどんな学問か
 1.2 天球の概念と「みかけの」および「真の」諸量
 1.3 電磁波と光子
 1.4 天文学の発展
2. 太陽系
 2.1 太陽系の誕生
  原始太陽系円盤の形成/惑星の形成/太陽系小天体の起源/太陽系以外の惑星系
 2.2 太陽系天体の軌道と分布
  惑星の軌道/小惑星の軌道と分布/彗星の軌道と分布/衛星の軌道/流星の軌道
 2.3 天体力学
  古典力学の誕生/ケプラーの法則/古典力学から新たな展開へ
 2.4 惑星の素顔
  内惑星/外惑星
3. 太陽
 3.1 恒星としての太陽
 3.2 太陽の放射スペクトル
 3.3 太陽の内部構造
 3.4 太陽活動とコロナ加熱
4. 恒星
 4.1 恒星とその観測
  恒星とは/恒星の明るさと距離/恒星の分類/恒星の色と表面温度/ヘルツシュプルング・ラッセル図(HR図)/恒星のスペクトル線解析
 4.2 恒星からのⅩ線
  原始星/大・中質量星/超新星の残骸と近接連星系
 4.3 恒星の内部構造・進化
  恒星は高温度・高密度のガス球/恒星のエネルギー問題/太陽はなぜ爆発しない―「負の比熱」=核反応の自動制御機構/進化の道筋―重力収縮と核反応による構造の多様化/恒星の最後―縮退星の形成と超新星爆発/進化の観測的な特徴/恒星の進化のもたらすもの
5. 星の形成
 5.1 星形成の基本シナリオ
  主な観測事実/星形成の基礎理論/星形成のアウトライン/観測との比較
 5.2 赤外線でみる星の形成過程
  星の誕生/星の形成現場―オリオン星雲/原始星の特徴/惑星系はどうして生まれたか/小質量の星の役割/宇宙の初期の星形成
6. 銀河系
 6.1 銀河系構造の概観
 6.2 円盤部の構造
  円盤部の諸成分/銀河系の回転/渦巻構造
 6.3 楕円体部の構造
  空間分布と金属量分布/速度分布/銀河系の年齢
 6.4 銀河系のダークマター
  ダークマターの証拠/ダークマターの正体
 6.5 Ⅹ線による銀河系観測
 6.6 電波でみた銀河系中心
7. 銀河
 7.1 銀河とは何か
  形態分類と矯小銀河/光度関数と形態―密度相関/銀河の基本構成成分
 7.2 銀河の力学
  銀河内での力の釣りあい/銀河とダークマター/渦巻き腕の密度波理論/銀河同士の重力相互作用
 7.3 星生成活動と銀河進化モデル
  銀河のスペクトルエネルギー分布/銀河進化モデル
 7.4 活動銀河中心核
  活動銀河中心核とは/活動銀河中心核のエネルギー源/活動銀河中心核の統一的な描像/クェーサー
 7.5 Ⅹ線による観測
  銀河と活動銀河中心核/X線背景放射
 7.6 電波でみた銀河
  連続波と輝線/銀河における星間物質の分布/スターバースト銀河/活動銀河中心核/水メーザーによる活動銀河中心核の観測
8. 銀河団
 8.1 銀河団とは
 8.2 いろいろな波長でみる銀河団
  可視光/電波/Ⅹ線
 8.3 高温の銀河間ガス
 8.4 銀河団の質量
 8.5 重元素汚染
 8.6 遠方銀河団
9. 銀河の観測と宇宙論
 9.1 銀河の距離決定
  宇宙論パラメータと銀河の距離/宇宙の距離はしご/新しい距離決定法
 9.2 銀河の空間分布の粗密構造
  宇宙の大規模構造/局部銀河群と局部超銀河団
 9.3 宇宙論パラメータと銀河の進化
  宇宙論パラメータの決定/赤方偏移と距離および時間/みえはじめてきた銀河の進化 9.4 電波で探る銀河形成
  原始銀河とは/ミリ波サブミリ波による原始銀河探査の意義/次世代大型観測装置への展望
10. 宇宙論
 10.1 四方上下謂之宇,往古来今謂之宙
 10.2 ビッグバン宇宙モデルの基本パラメータ
  ハッブル定数/バリオン密度パラメータ/密度パラメータ/宇宙定数/膨張宇宙のニュートン力学的記述
 10.3 ビッグバン宇宙の進化
  宇宙の誕生と4つの相互作用の分化/インフレーション宇宙期/最初の3分間―軽元素合成/宇宙の晴れ上がりと宇宙背景輻射/密度ゆらぎの成長/宇宙の階層構造の形成
 10.4 ま と め
11. 新しい観測の窓
 11.1 重力波
  重力波とは/主な重力波源/重力波の検出/重力波検出器の現状と将来
 11.2 高エネルギーガンマ線天文学
  新しい天体観測の目/検出方法と放射機構/観測結果とガンマ線源
12. 暦と時間
 12.1 「こよみ」の種類
 12.2 太陽日・朔望月・太陽年
 12.3 現代の暦の成立と日本の暦
 12.4 時刻系
 12.5 経度,地方時,標準時,世界時および日本標準時
 12.6 暦日を遡る
 12.7 暦の彩り―二十四節気
13. 参考文献
14. 索  引

執筆者紹介

【編集者】岡村定矩
【執筆者】岡村定矩,吉川 真,向井 正,渡邊鉄哉,定金晃三,小山勝二,藤本正行,福井康雄,舞原俊憲,千葉柾司,河野孝太郎,谷口義明,大橋隆哉,須藤 靖,川辺良平,大橋正健,木舟 正

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