図説神経科学 1 神経生物学入門

工藤 佳久(著)

工藤 佳久(著)

定価 3,850 円(本体 3,500 円+税)

B5判/160ページ
刊行日:2001年04月20日
ISBN:978-4-254-17595-0 C3345

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内容紹介

神経生物学の基礎を本文と図を見開きにおさめ,平易に解説した教科書。〔内容〕神経細胞と膠細胞/情報の発生と伝導/シナプス伝達と神経伝達物質/神経伝達物質受容体の多様性/脳体性感覚/特殊感覚/運動制御機構/記憶/情動/心/他

編集部から

目次

1. 神経生物学の基礎と歴史
 1.1 生命維持のための多様な情報の一つとしての神経系
 1.2 神経系研究の難しさ
 1.3 生命情報のいろいろ
 1.4 脳の研究の歴史(その1:古代の脳観)
 1.5 脳の研究の歴史(その2:近代の脳観)
 1.6 脳の研究の歴史(その3:細胞の発見と脳研究の発達)
2. 脳を構成する神経細胞とグリア細胞
 2.1 神経細胞(ニューロン)の特徴
 2.2 ニューロンの基本形と形の多様性
 2.3 ニューロンの形を維持する分子群
 2.4 軸索輸送
 2.5 ニューロンの分類
 2.6 シナプス:ニューロンとニューロンのつなぎ目
 2.7 グリア細胞
3. 神経細胞における情報の発生と伝導
 3.1 生体における情報の形
 3.2 神経線維における信号(電線を流れる電流とどこが違うのか)
 3.3 静止膜電位を発生させる役者たち
 3.4 イオンの動きを促す因子
 3.5 静止膜電位の発生
 3.6 活動電位発生のメカニズム
 3.7 活動電位の伝導
 3.8 神経活動の測定法
4. シナプス伝達と神経伝達物質
 4.1 シナプスの形態と機能
 4.2 電気シナプスと化学シナプス
 4.3 神経伝達物質
 4.4 神経伝達物質の種類と性質
 4.5 神経伝達物質の合成と貯蔵
 4.6 神経伝達物質の遊離
 4.7 神経伝達物質の局在性と伝達物質合成酵素の解析
 4.8 遊離された神経伝達物質の解析法
 4.9 神経伝達物質同定の薬理学的研究法
 4.10 シナプス間隙からの神経伝達物質の消去(回収と分解)とその重要性
5. 神経伝達物質受容体の多様性
 5.1 イオンチャンネル連動型受容体
 5.2 イオンチャンネル連動型受容体機構によるシナプス電位
 5.3 G-タンパク質連動型受容体
 5.4 神経伝達物質受容体の研究
6. 脳の形と機能
 6.1 脳の形
 6.2 脳を保護する膜と髄液
 6.3 大脳皮質の構造と機能
 6.4 大脳基底核
 6.5 大脳辺縁系の構造と機能
 6.6 脳幹の構造と機能
 6.7 小脳の構造と機能
 6.8 脊髄の構造と機能
7. 体性感覚
 7.1 感覚の一般的知識
 7.2 体性感覚
 7.3 体性感覚の伝導路
8. 特殊感覚
 8.1 視 覚
 8.2 聴 覚
 8.3 味 覚
 8.4 嗅 覚
9. 運動制御機構
 9.1 行動における骨格筋群の協調
 9.2 筋紡錘と腱器官筋
 9.3 運動領から脊髄運動ニューロンへの命令系統
 9.4 意識的運動を司る脳領域
10. 記憶の神経機構
 10.1 記憶の概念
 10.2 記憶の素過程としてのシナプスの可塑性
 10.3 記憶・学習機構解明への様々なアプローチ
 10.4 アメフラシの学習(学習の神経科学的研究の始まり)
 10.5 海馬における学習
 10.6 長期増強現象成立とグルタミン酸受容体
 10.7 長期増強現象の成立の初期過程 
 10.8 長期増強現象の持続機構
 10.9 海馬は記憶の座ではない
 10.10 海馬が関わる記憶学習の研究
 10.11 小脳における学習
 10.12 健忘症
 10.13 記憶研究の今後
11. 情動の神経機構
 11.1 情動発現の学説
 11.2 情動の神経機構
 11.3 情動発現に関わる脳部位の複雑さ
12. 心
 12.1 「心」解釈の歴史
 12.2 心の基本としての感覚情報
 12.3 感覚と記憶
 12.4 感覚で作られる世界
 12.5 大脳皮質の機能局在と連合野
 12.6 心は連合野にあるのか
 12.7 感覚と言葉と心
13. 巻末注
14. 参考文献
15. 索  引

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