朝倉心理学講座 7 社会心理学

海保 博之(監修)/唐沢 かおり(編)

海保 博之(監修)/唐沢 かおり(編)

定価 3,960 円(本体 3,600 円+税)

A5判/200ページ
刊行日:2005年10月28日
ISBN:978-4-254-52667-7 C3311

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内容紹介

社会心理学の代表的な研究領域について,その基礎と研究の動向を提示する。〔内容〕社会心理学の潮流/対人認知とステレオタイプ/社会的推論/自己/態度と態度変化/対人関係/援助・攻撃/社会的影響/集団過程/社会行動の起源

編集部から

「社会心理」とは,親しみがあると同時に,実はとても刺激的なことばなのです.
 本書では,社会心理学の代表的な研究領域を取り上げ,今までの蓄積にもとづいた基礎知識と,これからの研究方向への指針を提示しています.巻末に各章のレビュー文献の一覧が掲載されているいっぽうで,「進化心理学」の知見を取りこんでもいます.
 「社会心理学」とは,心理学のシリーズものでは欠くことのできない,心理学の体系の中でも不動の地位を占めているといってよいでしょう.それは,編者の唐沢先生が「まえがき」でも書かれるているように,「日常生活で私たちが経験する諸現象を研究対象としているという点で,多くの人に親しみをもってもらえる学問でもある」からにほかなりません.
 「社会心理学」ということばに,何かしら固定的なイメージをもってしまう人もいるかもしれません.しかし,「心理」という本来,個々人の心の内を指すことばと,「まとまり」を表す「社会」ということばとを組み合わせたのはそう古いことではありません.実は,かなり異色で,そして刺激的な組合せだったのではないのでしょうか? 既に作り上げられたかに見える枠組や積み重ねられてきた多くの先行研究とを前に,この社会の中で自らの問題意識をどう貫いていくかという,社会心理学者達の格闘の軌跡をご覧ください.

目次

1. 社会心理学の潮流
 1.1 社会心理学が知ろうとしてきたこと
 1.2 研究手法の特徴
 1.3 社会心理学の歴史と今後の展開
 1.4 社会心理学の現在とこれから
2. 対人認知とステレオタイプ
  2.1 対人認知とは
  2.2 対人認知に利用される惰報
  2.3 対人認知の基本過程
  2.4 ステレオタイプとステレオタイプ化
  2.5 ステレオタイプ化の自動性とその統制
  2.6 ステレオタイプ化を抑制するには
  2.7 対人情報のコミュニケーション
3. 社会的推論
  3.1 推論に影響するさまざまな要因
  3.2 社会的推論のプロセス
  3.3 適切な推論・判断の困難さ
4. 自己
  4.1 意識されたものとしての自己
  4.2 社会的なものとしての自己
  4.3 実行主体としての自己
5. 態度と態度変化
  5.1 態度概念の経緯と定義
  5.2 態度概念の問題と意義
  5.3 態度測定の基本モデル
  5.4 態度の測定法
  5.5 態度変化
  5.6 態度と行動
6. 対人関係
  6.1 対人関係の光と影
  6.2 対人関係と自己評価
  6.3 対人関係の均衡
  6.4 対人関係の形成
  6.5 対人関係の展開
7. 攻撃・援助
 7.1 攻撃
 7.2 援助
 7.3 感情制御から見た攻撃と援助
8. 社会的影響
 8.1 社会的影響とは何か
 8.2 社会的促進と社会的手抜き
 8.3 要請と応諾
 8.4 同調と服従
 8.5 影響の自覚と回避:結びに代えて
9. 集団過程
 9.1 集団はいかにしてつくられるか
 9.2 集団行動の特徴
 9.3 集団間関係
 9.4 集団の認知的基礎
10. 社会行動の起源―進化心理学からのアプローチ
 10.1 はじめに:なぜ進化を考えるのか
 10.2 自然淘汰
 10.3 異性間関係の起源
 10.4 非血縁の他者関係の起源
 10.5 進化的視点と文化
レビュー文献ガイド:より詳細な研究動向の理解のために
事項索引
人名索引

執筆者紹介

【編集者】唐沢かおり
【執筆者(執筆順)】唐沢かおり,宮本聡介,工藤恵理子,遠藤由美,竹村和久,浦 光悼,湯川進太郎,村田光二,唐沢 穣,平石 界

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