Pythonによる気象・気候データ解析Ⅱ ―スペクトル解析・EOFとSVD・統計検定と推定―

神山 翼(著)

神山 翼(著)

定価 3,960 円(本体 3,600 円+税)

A5判/240ページ
刊行日:2024年05月01日
ISBN:978-4-254-16139-7 C3044

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内容紹介

現代の気象学や物理気候学が必要とするデータを解釈し,背後にある面白い自然現象を説明する力を養う。Jupyterで実践。全2巻。基礎を基礎事項を扱ったI巻につづき,実践的な解析を解説。[内容]パワースペクトル,フィルタリング,自己相関,クロススペクトル解析,EOF解析,特異値分解,MCA,IVE,検定など。

編集部から

★データリンク集はこちらから★ ※Kohyama2024_DataLink.txtと同内容

データリンク集

目次

1. フーリエ級数
 1.1 フーリエ級数を学ぶ準備
  1.1.1 モジュールのインポート
 1.2 マクローリン級数
 1.3 フーリエ級数
 1.4 パワースペクトル
  1.4.1 振幅スペクトル
  1.4.2 周波数とパワー,パワースペクトル密度
  1.4.3 パワースペクトルの描画
 1.5 章末問題
2. パワースペクトルの計算
 2.1 パワースペクトルを計算する準備
  2.1.1 モジュールのインポート
  2.1.2 データセットの読み込みと関数の定義
 2.2 フーリエ解析とは
 2.3 ピリオドグラム法
  2.3.1 ピリオドグラム
  2.3.2 ピリオドグラム法によるパワースペクトルの計算
 2.4 ウェルチ法
  2.4.1 ウェルチ法によるパワースペクトルの計算
  2.4.2 窓関数の適用(修正ピリオドグラムの計算)
  2.4.3 オーバーラップの適用
 2.5 東京の気温のパワースペクトル
 2.6 レッドノイズとホワイトノイズ
 2.7 章末問題
3. 移動平均
 3.1 移動平均を計算する準備
  3.1.1 モジュールのインポート
  3.1.2 データセットの読み込みと関数の定義
 3.2 移動平均
 3.3 移動平均のもう一つの目的:周期的な変動を除去する
 3.4 章末問題
4. ローパスフィルタとハイパスフィルタ
 4.1 フィルタリングを学ぶ準備
  4.1.1 モジュールのインポート
  4.1.2 データの読み込み
 4.2 移動平均とローパスフィルタ
 4.3 移動平均の除去とハイパスフィルタ
 4.4 フィルタの応答関数
 4.5 バタワースフィルタ
 4.6 章末問題
5. バンドパスフィルタと気象の時間スケール
 5.1 バンドパスフィルタを学ぶ準備
  5.1.1 モジュールのインポート
  5.1.2 データの読み込み
 5.2 バンドパスフィルタ
 5.3 スペクトル解析のまとめ:日本の気象を決定する時間スケール
 5.4 章末問題
6. ラグ回帰相関解析と時系列の自己相関
 6.1 ラグ回帰相関解析を学ぶ準備
  6.1.1 モジュールのインポート
  6.1.2 データセットの読み込みと関数の定義
 6.2 ラグ相関
  6.2.1 ラグ相関の定義
  6.2.2 ラグ相関のグラフ
 6.3 ラグ回帰図
 6.4 時系列の自己相関
  6.4.1 データセットの読み込みと関数の定義
  6.4.2 自己相関の定義と性質
  6.4.3 自己相関とメモリー
 6.5 章末問題
7. クロススペクトル解析
 7.1 クロススペクトル解析を学ぶ準備
  7.1.1 モジュールのインポート
  7.1.2 データセットの読み込みと関数の定義
 7.2 予備知識:正弦波のラグ相関と位相のずれ
  7.2.1 同位相
  7.2.2 逆位相
  7.2.3 直交
  7.2.4 位相のずれと重ね合わせ
 7.3 黒潮とメキシコ湾流の同期現象(境界流同期)
 7.4 クロススペクトル解析
  7.4.1 クロススペクトルの計算
  7.4.2 コスペクトル
  7.4.3 クアドラチャスペクトル
  7.4.4 黒潮続流域とメキシコ湾流域のクロススペクトルの解釈
  7.4.5 パワースペクトルとの関係
 7.5 2乗コヒーレンスと位相スペクトル
  7.5.1 2乗コヒーレンスと位相スペクトルの定義
  7.5.2黒潮とメキシコ湾流の2乗コヒーレンスと位相スペクトル
  7.5.3 2乗コヒーレンスの組み込み関数
 7.6 章末問題
8. 主成分分析を用いた気象データの分析(EOF解析)
 8.1 主成分分析の復習
 8.2 海面水温を主成分分析する準備
  8.2.1 モジュールのインポート
  8.2.2 データセットの読み込みと関数の定義
 8.3 海面水温の主成分分析
  8.3.1 データ行列の作成
  8.3.2 データ行列の固有値展開
 8.4 EOFとPC時系列の描画
  8.4.1 EOFの描画
  8.4.2 PC時系列の描画
  8.4.3 PC時系列への回帰図(振幅の情報をもつEOF)の描画
 8.5 主成分の寄与率
 8.6 EOF解析のまとめ
 8.7 章末問題
9. 特異値分解(SVD)の理論
 9.1 特異値分解(SVD)とは
 9.2 特異ベクトルと特異値の求め方
 9.3 簡単な行列で確かめてみる
 9.4 気象・気候データ解析の文脈では何を意味するか
  9.4.1 共分散行列\(C=\frac{XX^{T}}{N}\)を特異値分解すれば,\(U\)も\(V\)もEOFを並べた行列
  9.4.2 データ行列\(X\)そのものを特異値分解すると,\(U\)はEOFを,\(V\)はPC時系列を並べた行列
  9.4.3 2つのデータ行列\(X\)と\(Y\)の共分散行列\(C_{XY}=\frac{XY^{T}}{N}\)を特異値分解=最大共分散分析
 9.5 章末問題
10. 最大共分散分析(MCA)
 10.1 前章の復習
  10.1.1 2つのデータ行列\(X\)と\(Y\)の共分散行列\(C_{XY}=\frac{XY^{T}}{N}\)を特異値分解=最大共分散分析(MCA)
 10.2 MCAの流れ
 10.3 海面水温と海面更正気圧でMCAを行う準備
  10.3.1 モジュールのインポート
  10.3.2 データセットの読み込みと関数の定義
 10.4 海面水温と海面更正気圧でMCAする
  10.4.1 データ行列の準備
  10.4.2 データ行列の特異値分解
 10.5 SVDの空間パターンと時系列の描画
  10.5.1 SVDの空間パターンの描画
  10.5.2 SVD1の時系列の描画
  10.5.3 SVD時系列への回帰図(振幅の情報をもつSVD)の描画
 10.6 章末問題
11. 示強変動抽出(IVE)
 11.1 示強変動抽出を学ぶ準備
  11.1.1 モジュールのインポート
  11.1.2 データセットの読み込みと関数の定義
 11.2 EOF解析の「面積比による重み付け」再訪
 11.3 示強変動抽出(IVE)とその物理的意味
  11.3.1 示量変数と示強変数
  11.3.2 EOFは示量変数の変動,IVEは示強変数の変動を見ている
 11.4 中緯度海面水温のIVEを計算してみる
  11.4.1 相関行列Cを計算する
  11.4.2 各グリッドの実効相関面積\(A_{corr}\)を決定する
  11.4.3 \(A_{corr}\)の逆数の平方根で重み付けしたデータ行列にEOF解析を行う
  11.4.4 IVEの時系列と空間パターンを描画
  11.4.5 IV1の寄与率
 11.5 太平洋の海面水温にIVEしてみる
 11.6 IVEのまとめ
 11.7 章末問題
12. 統計検定と推定の考え方
 12.1 統計検定と推定を学ぶ準備
  12.1.1 モジュールのインポート
  12.1.2 データセットの読み込みと関数の定義
 12.2 回帰図で出たシグナルは全部信用していいの?
 12.3 二分割テストと統計検定
  12.3.1 未来の30年も同じ結果になる?
 12.4 ENSOの降水影響でやってみる
 12.5 モンテカルロ法と統計的推定
 12.6 章末問題
13. 平均値の差のt検定
 13.1 平均値の差のt検定を学ぶ準備
  13.1.1 モジュールのインポート
  13.1.2 データの読み込み
 13.2 昭和時代と平成時代で比べると,東京は温暖化した?
 13.3 平均値の差のt検定
  13.3.1 t検定の手順
  13.3.2 時系列データで検定する際に,サンプル数に関する注意
  13.3.3 実際にやってみる
 13.4 コンポジット図の統計検定
  13.4.1 データセットの読み込み,関数の定義,コンポジット図の計算
  13.4.2 各点についてt検定を繰り返し実行する
 13.5 章末問題
14. 相関係数と回帰係数の検定と推定
 14.1 相関・回帰係数の検定と推定を学ぶ準備
  14.1.1 モジュールのインポート
  14.1.2 データセットの読み込み
 14.2 相関が良いのは偶然?
 14.3 相関係数の検定
 14.4 相関係数を検定する際の注意点
  14.4.1 アポステリオリ(a posteriori)とアプリオリ(a priori)
  14.4.2 相関関係は因果関係を意味しない(correlation is not causation)
 14.5 相関係数の推定(フィッシャーのZ変換)
 14.6 回帰係数(トレンド)の検定と推定
  14.6.1 回帰係数の検定
  14.6.2 回帰係数の推定
 14.7 章末問題
15. パワースペクトルの検定
 15.1 パワースペクトルの検定を学ぶ準備
  15.1.1 モジュールのインポート
  15.1.2 データセットの読み込みと関数の定義
 15.2 パワースペクトルピークの検定
  15.2.1 ノイズによって偶然生じるピーク?
  15.2.2 パワースペクトルピークのF検定
  15.2.3 レッドノイズのパワースペクトルの理論式\(P_{red}\)
  15.2.4 棄却限界値\(P_{crit}\)
  15.2.5 実際にやってみる
 15.3 「アプリオリな期待」に関する注意
 15.4 章末問題
第II巻略解
索引

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