国境で読み解くヨーロッパ ―境界の地理紀行―

加賀美 雅弘(著)

加賀美 雅弘(著)

定価 3,300 円(本体 3,000 円+税)

A5判/176ページ
刊行日:2022年05月01日
ISBN:978-4-254-16364-3 C3025

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内容紹介

ヨーロッパの国境から,歴史,民族問題,観光,多様性,鉄道などのテーマを掘り下げ,その地誌を紐解く。〔内容〕ドイツ・フランス国境/旧東西ドイツ/鉄のカーテン/ティロル言語境界/ブラティスラヴァ/アウシュヴィッツ/バルカン半島。

編集部から

「ヨーロッパの国境は実に多彩で,陸上に国境をもたない日本から見ると,どれも自分の足で越えてみたくなるものばかりである。
長い期間にわたってあり続けている国境もあれば,最近になって引かれた国境もある。
現場で目にする景観は多岐にわたり,国境の歴史や人々の暮らしについての物語は果てしなく広がる。
地理学の眼をもって観察し,考えるヨーロッパの国境への旅,ゆっくりと楽しんでいただこう」(本書カバーより)
本書は,著者が自ら越えた国境から特徴的なものを選りすぐり,その体験と考察をまとめました。現地でしか得られない経験や理解を,巧みな文章と豊富な写真で再現。バーチャル国境越えにいざなわれます。

目次

目次
Travel 1 ヨーロッパの国境の景観─地理学から見る国境の魅力─
景観を観察する地理紀行
国境の景観をとらえる
多彩なヨーロッパの国境

Travel 2 EUを象徴する国境を訪ねる(1)─ドイツ・フランス国境─
国境地域の代名詞アルザス
ドイツの国境の町ケール
ストラスブールの歴史を歩く
結びついた2つの町

Travel 3 EUを象徴する国境を訪ねる(2)─ドイツ・フランス国境─
コルマールへの道のり
アルザス人・フランス人・ドイツ人
共有される記憶

Travel 4 東西分断の国境を体験する─東西ドイツの国境跡─
消えた国境,なくなった東ドイツ
東西ドイツ分断の記憶
東西の心の壁
分断の縮図ベルリン

Travel 5 変わりゆく国境の姿を描く─ドイツ・チェコ国境─
同居してきたドイツ人とチェコ人
第二次世界大戦後の決別
国境を越えてチェコへ
国境のバザール
再評価される国境地帯

Travel 6 見えない境界を巡る─北イタリアの言語境界─
国境の変更で生まれた地域
イタリア語とドイツ語が使われる町
言語境界の村サロールノ
言語の境界で異なる景観
境界を越えた共生を目指す

Travel 7 国境に接する町を歩く─多文化都市ブラティスラヴァ─
3つの名前をもつ町  95
同居してきた3つの民族
町を取り巻く3本の国境
歴史が異なる3つの駅
三国国境を訪ねる

Travel 8 国境に消えた人々を追う─アウシュヴィッツ鉄道紀行─
ウィーンから夜行列車に乗る
国際観光地ウィーンの光と影
鉄道で国境を越える
線路が集中する地帯
「草線路」でたどるアウシュヴィッツ
国境越えを強制される人々

Travel 9 国境に紛争跡を探る─クロアチア国境─
未知の地域バルカン
国境の町ヴコヴァルに向かう
セルビアの国境を越える
ボスニア・ヘルツェゴヴィナの国境
バルカンはどこか

Travel 10 ヨーロッパを映し出す国境
古地図に描かれたヨーロッパ
不自然な川の国境
オーデル川の国境
ドナウ川の国境
国境を感じないリバークルーズ
国境の旅に出かけよう

〈コラム〉
国境アラカルト1 小国を囲む国境を越える(イタリア・サンマリノ)
国境アラカルト2 要塞の国境から観光の国境へ(ドイツ・オランダ・ベルギー)
国境アラカルト3 農道の国境を歩く(オーストリア・スロヴェニア)
国境アラカルト4 ヨーロッパにある植民地を訪ねる(ジブラルタル)
国境アラカルト5 国境を越えて飛び地に渡る(クロアチア・ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)
国境アラカルト6 国境を越えるとワクワクする

参考文献
索引

執筆者紹介

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