BOOK SEARCH
河川ダイナミクスの生態学 ―動く川が育む生物多様性の保全―
森 誠一(編)
内容紹介
木曽三川流域における生物群集を対象とした河川生態系の管理手法に関する研究成果を通して,今後の河川環境目標の根拠と指針を示す.〔内容〕河川の人為下における自然史/氾濫原環境と生物:変動の水環境/湧水環境と生物:動的安定の水環境/ざわめく自然の再生
編集部から
目次
第1章 河川の人為下における自然史
1.1 流水系と流砂系としての河川:流域治水を視野に
1.2 流域の特性から捉える木曽三川の自然史
コラム1 長江と湖沼の魚たち
1.3 気候変動による河川生態系への影響
1.4 氾濫原に依存する魚類における集団サイズの変動
第2章 氾濫原環境と生物:変動の水環境
2.1 氾濫原環境の変遷とワンドの寿命
2.2 氾濫原水域に適応したタナゴ亜科魚類と現在の生息地
コラム2 アマゾン川 氾濫原と“ 果実食性の魚”
2.3 河道内氾濫原における生物の交流
2.4 全ゲノム集団解析に基づく氾濫原性淡水魚イタセンパラの自然史
2.5 ケレップ水制と生物群集:人工構造物が生物生息場をもたらす
コラム3 ヌートリアの二枚貝食害:悩ましい脅威の話
第3章 湧水環境と生物:動的安定の水環境
3.1 湧水河川の水文学的挙動と湧水魚ハリヨの生活史
コラム4 河川水の「違い」を見分けるストロンチウム同位体比
3.2 河道水系網の変遷:堆積物と文献・史料から分析する
3.3 湧水生態系における生物多様性:湧水の多面的機能と機構
コラム5 湧水が育む生態的機能の話
3.4 湧水生態系における生物多様性研究実践
コラム6 砂漠の魚 Desert Pupfish(Cyprinodon)
第4章 ざわめく自然の再生
4.1 河川管理事業と循環的氾濫原再生
コラム7 湧水域復活とトゲウオ保全の話
4.2 岐阜県における生態系ネットワーク事業 “ セクショナリズムを越えた行政連携” と“ 科学と施策の融合”
4.3 環境改善としての河川整備事業 ~河道の二極化対策の取り組み~
4.4 水系の連続性 堰と魚道:魚道カルテ
コラム8 外来種問題の行く末

執筆者紹介
◆編集者
森 誠一 岐阜協立大学地域創生研究所
◆執筆者
角 哲也 京都大学防災研究所
森 照貴 自然共生研究センター
永山滋也 長野大学
森 誠一 岐阜協立大学地域創生研究所
山崎裕治 富山大学学術研究部理学系
池谷幸樹 世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふ
北村淳一 三重県総合博物館
大貫渓介 国立遺伝学研究所
渡辺勝敏 京都大学大学院理学研究科
田代 喬 名古屋大学減災連携研究センター
鷲見哲也 大同大学建築学部
陀安一郎 総合地球環境学研究所
宇治 果 株式会社日吉 分析検査部
根岸淳二郎 北海道大学大学院地球環境科学研究院
米倉竜次 岐阜県水産研究所
板垣 修 つくば中央研究所
伊藤祐輔 岐阜県県土整備部
藤田朝彦 環境省関東地方環境事務所






















