社会人のための化学工学入門 ―大学化学から会社化学へ―

斎藤 恭一(著)

斎藤 恭一(著)

定価 2,970 円(本体 2,700 円+税)

A5判/184ページ
刊行日:2022年10月01日
ISBN:978-4-254-25046-6 C3058

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内容紹介

大学で学んでこなかった実務者のために,会社化学=化学工学=物質移動・化学反応を定量的に扱う考え方を解説。豊富な具体な例題や穴埋め問題で手を動かしながら学べる。最低限押さえるべき数学的基礎もわかりやすく紹介。

編集部から

目次

第1章 「会社化学」の方向性
 化学で済む話
 「会社化学」が必要とされる場面
 「会社化学」は「大学化学」とは別物
 定量化とは数式にすること

第2章 全部で20項目 TOIChE

第3章 「会社化学」の方法論 その1 移動速度論(1)
 ジワジワ拡散とドヤドヤ対流
 マヒモの共演の結果が天気
 相当に大事! 流束
 ジワジワとドヤドヤの足し算
 ジワジワ質量流束は濃度勾配に比例する
 念仏「入り溜まり,消して出る」
 お小遣いの5万円どうなった?
 諸業務上でも定常とみなす

第4章 「会社化学」の方法論 その1 移動速度論(2)
 アナロジーは超便利
 「そうよ,フーリエの法則はフィックの法則に似ている…」
 マヒモの「モ」は別格のテンソル
 高いほうから低いほうへジワジワ移動するという3つの法則
 人生の流れを決めるRe数

第5章 「会社化学」の方法論 その2 総括反応速度論
 理想形の一つ:槽内で濃度が一様
 もう一つの理想形:コルク栓のように管内を流れる
 スカスカ&クネクネで孔構造を表現
 活性炭1gに1000平米の内部表面積

第6章 「会社化学」の方法論 その3 異相間物質移動のモデリング
 時空の変数が2つ以上だと偏微分
 界面の境膜が薄くなると流束が上昇
 界面を横切る物質移動速度は比例式で表現

第7章 「会社化学」の演習 その1 移動速度論[拡散方程式]
 冷蔵庫で豆腐を冷やす問題
 微分方程式の作成レシピ
 塩水でキュウリを漬ける問題
 清流でスイカを冷やす問題
 解く前に,線図を探してみる
 線図の「縦」軸から「横」軸を読み取る
 線図の「横」軸から「縦」軸を読み取る

第8章 「会社化学」の演習 その2 総括反応速度論[固定化触媒の有効係数]
 移動現象が対称な場なら原点を真ん中に
 ハイパーボリック群の登場
 宝の持ち腐れを見抜こう
 通勤の駅ホームで体験できる「律速」

第9章 「会社化学」の演習 その3 異相間物質移動のモデリング[福島第一原発の汚染水処理]
 汚染海水への吸着繊維の投入
 吸着材のよしあしの基準
 吸着等温線
 汚染海水側の物質収支
 吸着材の最低限投入重量の計算:吸着等温線と物質収支式の連立
 総括吸着速度の算出に必要な界面のモデリング
 吸着繊維側の物質収支
 吸着等温式と総括吸着速度式の連立
 ノートと鉛筆,さらには電卓があれば微分方程式は解ける
 パソコンにルンゲ・クッタ法で解いてもらう

第10章 「会社化学」に必須の「会社数学」
 座標と関数
 スカラーとベクトル
 微分の定義,常微分と偏微分
 微分コンシャスと微分方程式
 初期条件と境界条件
 数値計算
 積分
 無次元数づくり

第11章 おまけ 「会社化学」で役立つ逆解析
 微分方程式の解体のレシピ
 逆「微分コンシャス」
 2階の微分形はジワジワ由来
 1階の微分形はドヤドヤ由来

参考書の紹介
あとがき

執筆者紹介

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