金融工学ハンドブック

V.J. バージ(編)/V. リントスキー()/木島 正明(監訳)

V.J. バージ(編)/V. リントスキー()/木島 正明(監訳)

定価 30,800 円(本体 28,000 円+税)

A5判/1028ページ
刊行日:2009年06月25日
ISBN:978-4-254-29010-3 C3050

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内容紹介

各テーマにおける世界的第一線の研究者が専門家向けに書き下ろしたハンドブック。デリバティブ証券,金利と信用リスクとデリバティブ,非完備市場,リスク管理,ポートフォリオ最適化,の4部構成から成る。〔内容〕金融資産価格付けの基礎/金融証券収益率のモデル化/ボラティリティ/デリバティブの価格付けにおける変分法/クレジットデリバティブの評価/非完備市場/オプション価格付け/モンテカルロシミュレーションを用いた全リスク最小化/保険分野への適用/他。

編集部から

目次

I. 序論
第0章 金融工学ハンドブックへの導入
第1章 金融資産価格付けの基礎
1. はじめに
2. デリバティブと裁定の基礎
3. 理論の核
4. アメリカンタイプのデリバティブ

II. デリバティブ:モデルと手法
第2章 金融工学における資産価格付けのためのジャンプ拡散モデル
1. はじめに
2. 経験的に定型化された事実
3. ジャンプ拡散モデルの必要性
4. ジャンプ拡散モデルにおける均衡
5. オプションの価格付けにおける基本設定
6. Laplace変換によるコール/プットオプションの価格付け
7. 初到達時刻
8. バリア/ルックバックオプション
9. アメリカンオプションの数値的近似
10. ジャンプ拡散モデルの多次元化
第3章 L´evy過程を用いた金融証券収益率のモデル化
1. はじめに
2. L´evy過程を用いた収益率分布のモデル化
3. 確率的時間変換の適用による確率ボラティリティの生成
4. 時間変換されたL´evy過程を用いた金融証券収益率のモデル化
5. 時間変換されたL´evy過程のもとでのオプションの価格付け
6. L´evy過程と時間変換されたL´evy過程の推定
7. おわりに
第4章 Wishartリスクファクターを用いた価格付け
1. はじめに
2. Wishart過程
3. 価格付け
4. 例
5. おわりに
第5章 ボラティリティ
1. はじめに
2. マイクロストラクチャー効果による価格形成モデル
3. 均衡価格の分散
4. 不一致性問題への対策
5. 均衡価格分散推定:今後の研究指針
6. マイクロストラクチャーノイズの分散:一致性に関する結果
7. 一致性の利点:市場の質を測る
8. ボラティリティと資産価格評価
第6章 デリバティブの価格付けにおけるスペクトル法
1. はじめに
2. Hilbert空間上の自己共役半群
3. 1次元拡散過程:一般的な結果
4. 1次元拡散過程:解析的に扱いやすいモデルの目録
5. 対称多次元拡散過程
6. 時刻変更によるジャンプと確率ボラティリティの導入
7. 結論
第7章 デリバティブの価格付けにおける変分法
1. はじめに
2. Black-Scholes-Mertonモデルにおけるヨーロピアンオプションとバリアオプション
3. Black-Scholes-Mertonモデルにおけるアメリカンオプション
4. 一般化多次元ジャンプ拡散モデル
5. 例題と応用
6. まとめ
第8章 離散型バリアオプションとルックバックオプション
1. はじめに
2. ニューメレールの変換によるバリアオプションの表現
3. 畳み込み法,Broadie-Yamamoto法,Feng-Linetsky法
4. 連続補正
5. 摂動法
6. Laplace変換法
7. 計算方法の選択

III. 金利および信用リスクのモデルとデリバティブ
第9章 金利理論におけるトピックス
1. はじめに
2. 基本事項
3. フォワードレートモデル
4. ニューメレールの変更
5. LIBORマーケットモデル
6. 幾何学的金利理論
7. 一致性と不変多様性
8. 非線形モデルの存在
9. ポテンシャルと正の金利
第10章 ポートフォリオの信用リスク計測
1. はじめに
2. 問題の設定
3. 依存性のモデル
4. 条件付損失分布
5. 無条件損失分布
6. 加重サンプリング法
7. まとめ
第11章 信用力の推移を考慮したバスケット型クレジットデリバティブの評価
1. はじめに
2. 表記法と予備結果
3. Markovマーケットモデル
4. 測度変換とMarkovニューメレール
5. 個別銘柄クレジットデリバティブの評価
6. バスケット型クレジットデリバティブの評価
7. モデルの実装

IV. 非完備市場
第12章 非完備市場
1. はじめに
2. 店頭(OTC)市場
3. 非完備性の原因
4. 価格付けと最適化
5. 価格付けと期待効用の例における諸問題
6. クオドラティクス(quadratics)
7. エントロピーと指数効用
8. 損失,クオンタイル,および予見
9. プライシングカーネルへの制約
10. 曖昧さと頑健性
11. カリブレーション
12. 結論
第13章 オプションの価格付け:実分布とリスク中立分布
1. はじめに
2. 無裁定の意味
3. 効用最大化による付加的条件
4. 特別な場合:取引コストを含まない1期間ケース
5. 特別な場合:取引コストがありかつ一般的なペイオフをもつ1期間ケース
6. 特別な場合:取引コストがなくかつ一般的なペイオフをもつ2期間ケース
7. 特別な場合:取引コストがありかつ一般的なペイオフをもつ2期間ケース
8. 取引コストがなくペイオフ関数が凸である多期間ケース
9. 取引コストがありペイオフ関数が凸である多期間ケース
10. 実証結果
11. 結論
第14章 モンテカルロシミュレーションを用いた全リスク最小化
1. はじめに
2. 離散時間ヘッジ基準
3. Black-Scholesモデルの枠組みにおける全リスク最小化
4. 確率ボラティリティモデルの枠組みにおける全リスク最小化
5. ショートフォールリスク最小化
6. 結論
第15章 金融資産の価格変動に対する待ち行列理論を用いた分析
1. はじめに
2. 金融市場のエージェントベースモデル
3. 不活発性投資家を伴うミクロ構造モデル
4. 今後の展望と結論

V. リスク管理
第16章 信用リスク経済資本の配分とリスク寄与度
1. はじめに
2. 信用ポートフォリオモデルに関する一般論
3. 資本配分とリスク寄与度
4. 解析的なモデルにおけるリスク寄与度
5. リスク寄与度の数値計算法
6. 応用事例
7. まとめと今後の課題
第17章 流動性リスクとオプション価格付け理論
1. はじめに
2. 設定
3. 拡張された第一基本定理
4. 拡張された第二基本定理
5. 例(拡張Black-Scholes経済)
6. デリバティブの供給曲線
7. 取引費用
8. 供給曲線の例
9. おわりに
第18章 金融工学の保険分野への適用
1. はじめに
2. 保険商品と保険市場
3. プレミアム原理とリスク測度
4. 生命保険のリスク管理
5. 変額年金
6. 保証付年金オプション
7. 結び

VI. ポートフォリオ最適化
第19章 動的ポートフォリオ選択とリスク回避
1. はじめに
2. 最適性と状態価格付け
3. 再帰的効用
4. リスク回避性のモデル化
5. 規模不変な解
6. 拡張
第20章 動的ポートフォリオマネジメントにおける最適化手法
1. はじめに
2. 定式化
3. 近似法
4. 求解法
5. 拡張と結論
第21章 最適ポートフォリオ選択問題におけるシミュレーション法
1. はじめに
2. 消費・ポートフォリオ選択問題
3. シミュレーションによるポートフォリオ計算
4. ポートフォリオの推定値の漸近的性質
5. 数値実験による比較
6. 結論
第22章 アメリカンオプションの価格付けとポートフォリオ最適化のための双対定理と近似動的計画法
1. はじめに
2. アメリカンオプションの価格付け
3. ポートフォリオ最適化
第23章 多変量非正規リターンに対する資産配分
1. はじめに
2. 非正規リターンに対する投資
3. 分布のモデル化
4. 指数効用とゼロコスト分散ガンマキャッシュフローにおける投資
5. リターン同時分布の同定
6. 非正規リターンと正規リターンでの投資の比較
7. 結論
第24章 大偏差原理と金融への応用
1. はじめに
2. 大偏差原理
4. ポートフォリオのテールリスク
5. シミュレーションへの応用
6. 非完備市場
7. 結論と今後の研究において発展の可能性があるトピックス

索引

執筆者紹介

【監訳者】
木島正明
【翻訳者一覧(五十音順)】
赤堀次郎,石井郁美,内田善彦,内山朋規,江上雅彦,大高正明,木島正明,後藤允,小守林克哉,芝田隆志,鈴木輝好,高嶋隆太,丹波靖博,西出勝正,藤原哉,前田章,牧本直樹,松本浩一,宮崎浩一,室町幸雄,八木恭子,山下英明,山田哲也,山田雄二,山中智,吉羽要直

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