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深海底の地球科学
藤岡 換太郎(著)
内容紹介
世界各地の深海底における地質・生態・地球科学の興味深いトピックを取り上げ,専門家の視点から平易に解説。〔内容〕大洋中央海嶺/トランスフォーム断層/オフィオライト/海溝/背弧海盆/海山と海台/深海底に生息する生物/他
編集部から
目次
序章 地球の現在の姿と構成
0-1 世界地図を眺めてみよう
0-2 プレートが沈み込むところ,島弧-海溝系
0-3 島弧-海溝系の横断地形名
0-4 海と陸の分布
0-5 ヒプソグラム
0-6 地球上で最も多い岩石は
0-7 海と陸の構造
0-8 地球の元素の分布
0-9 地形を見る3通りの方法
0-10 潜水調査船科学―深海底の博物学
第1章 大洋中央海嶺―拡大系
1-1 板出ずる国―裂けて広がる大地,アイスランド
1-2 大西洋中央海嶺
1-2-1 研究のあゆみ
1-2-2 地形の特徴
1-3 東太平洋海膨―太平洋プレートの生まれるところ
1-4 インド洋の海嶺
1-4-1 インド洋の誕生
1-4-2 海嶺と海嶺三重点
1-5 海嶺の地球科学的な特徴
1-5-1 海嶺の地形
1-5-2 海嶺の岩石
1-5-3 海嶺の地球物理
1-6 海嶺の熱水系
1-6-1 中央海嶺の熱水の発見
1-6-2 海嶺の熱水
1-6-3 拡大系(海嶺)の鉱山
1-6-4 キースラガー鉱床の現代版はどこか
1-7 太平洋はいったいいつからあるのだろう
第2章 トランスフォーム断層―ずれる境界
2-1 断裂帯とトランスフォーム断層
2-2 大西洋のケーン断裂帯
2-3 15度20分断裂帯
2-4 インド洋のアトランティスII断裂帯
2-5 北太平洋の断裂帯
2-6 東太平洋海膨の断裂帯
2-7 トランスフォーム断層の岩石
2-8 メガムリオン
2-9 デスバレーの高圧変成岩
第3章 オフィオライト―海洋プレートの化石
3-1 海洋地殻の化石,オフィオライト
3-2 オフィオライトとは
3-3 世界のオフィオライト
3-3-1 キプロスのオフィオライト岩体
3-3-2 ギリシャのオフィオライト岩体
3-3-3 パプアニューギニアのオフィオライト岩体
3-3-4 ニューカレドニアのオフィオライト岩体
3-3-5 ベイオブアイランドのオフィオライト岩体
3-3-6 オマーンのオフィオライト岩体
3-3-7 日本のオフィオライト岩体
3-4 オブダクション
3-5 オフィオライトの金属鉱床
3-6 二つのオフィオライトのタイプ
3-7 オフィオライト研究のその後
3-8 オフィオライトの地球科学的な重要性
第4章 海溝―収束系
4-1 東日本島弧-海溝系―古いプレートの沈み込むところ
4-1-1 日本列島周辺海底の年代の異なるプレート
4-1-2 日本海溝
4-1-3 伊豆-小笠原島弧-海溝系
4-1-4 マリアナ島弧-海溝系
4-2 西日本島弧-海溝系―若いプレートが沈み込むところ
4-2-1 フィリピン海プレートの生まれたところ
4-2-2 フィリピン海プレートの沈み込むところ
4-2-3 フィリピン海プレートの沈み込みによって起こる関東大地震
4-2-4 遺跡調査から明らかとなった南海地震の再来周期
4-2-5 付加体研究のメッカ―南海トラフ
4-2-6 琉球列島の二つのギャップ
4-3 比較沈み込み学
第5章 背弧海盆―海の後ろに海がある
5-1 島弧の後ろの海―背弧海盆,縁辺海とは?
5-2 背弧海盆の成因―三つのモデル
5-3 三つの海盆からなる日本海
5-3-1 第四紀に隆起した奥尻島
5-3-2 新しいプレートの沈み込みと奥尻海嶺
5-3-3 日本海が沈み込む
5-3-4 テクトニックインバージョン
5-3-5 北海道南西沖地震
5-3-6 日本海の基盤はどこか―掘削調査より
5-3-7 日本海は西から深くなっていった
5-3-8 日本海の形成のシナリオ
5-4 フィリピン海
5-4-1 フィリピン海の形成
5-4-2 ゴジラムリオン
5-5 背弧海盆は資源の宝庫―沖縄トラフの熱水鉱床
5-6 マリアナトラフ―多数の熱水系を持つ背弧海盆
5-7 北フィジー海盆―海の真中の背弧海盆
5-8 二つの異なった熱水系を持つマヌス海盆
5-9 熱水活動の化石,黒鉱鉱床
5-10 再度背弧海盆の成因
第6章 海山と海台
6-1 ハワイの島々―ホットスポット
6-2 海山の構造
6-3 サンゴ礁
6-4 海山が海溝に来ると
6-5 石灰岩の岩体と鍾乳洞
6-6 海山の沈み込みと付加
6-7 海山の一生
6-8 洪水玄武岩と巨大火成岩岩石区
6-9 海洋無酸素事件
6-9-1 ペルム紀の終わりの海洋無酸素事件
6-9-2 白亜紀の大事件―「逆転しない磁場」
6-10 地震波トモグラフィー
第7章 深海底に生息する生物―太陽の光がなくても生息できる奇妙な生物群集
7-1 CoML
7-2 海洋の生物
7-2-1 海洋の表層の生物
7-2-2 中層の生物
7-2-3 深海の生物
7-2-4 化学合成生物群集
7-2-5 熱水生物群集
7-3 日本列島周辺の熱水生物群集
7-4 冷水湧出帯生物群集
7-4-1 初島と沖ノ山の化学合成生物群集
7-4-2 日仏海溝計画
7-4-3 世界で最深のシロウリガイの群集を発見
7-4-4 日仏海溝計画と天竜生物群集
7-4-5 冷水湧出帯生物群集の生息の条件
7-5 鯨骨生物群集
7-6 生物の深海底の伝搬
7-7 何処が最初か
第8章 海洋研究と地球科学
8-1 現在の地球科学ができるまで
8-2 海洋の研究史
8-2-1 前近代の海洋研究
8-2-2 ビーグル号の航海
8-2-3 チャレンジャー号の航海
8-3 地球科学の考え方の変遷
8-3-1 地向斜造山運動―動かざること大地の如し
8-3-2 大陸を動かした男,地球科学のガリレオ―アルフレッド・ウェーゲナー,それでも大陸は動く
8-3-3 マントル対流を考えたアーサー・ホームズ
8-3-4 移動する磁極
8-3-5 インドは南極から離れて北へ走ってユーラシア大陸にぶつかった
8-3-6 大陸移動説の劇的な復活
8-4 海底の大山脈,中央海嶺の発見
8-5 深海の研究から生まれた地球詩
8-6 地磁気の縞状異常とテープレコーダー
8-7 プレートテクトニクスの提唱
8-8 新しいパラダイム,プルームテクトニクス
8-9 異文化コミュニケーション
終章 プレートに乗って地球を一周
あとがき
参考図書