BOOK SEARCH
郷土史大系 観光・娯楽・スポーツ
定価 17,600 円(本体 16,000 円+税)
B5判/456ページ
刊行日:2021年01月01日
ISBN:978-4-254-53578-5 C3321
ネット書店で購入する amazon e-hon 紀伊國屋書店 honto Honya Club Rakutenブックス くまざわ書店
書店の店頭在庫を確認する 紀伊國屋書店
コンテンツダウンロード
- 郷土史大系 観光・娯楽・スポーツ正誤表
※ 第Ⅰ刷への正誤表です.
内容紹介
観光・娯楽・スポーツという三つの観点から日本人の余暇行動をとらえ,それらの産業・文化としての発展を地域の事例から解説。〔内容〕日本近代と観光/旅行業の成立と展開/遊び/風俗・飲食/映画・演劇/球技/陸上競技/体操/他
編集部から
○本シリーズについて(「刊行のことば」より抜粋)
「郷土史」とは、「地方史」「地域史」の概念をも包含する広義の「郷土史」であり、都市と農村とを問わず、郷土・地域の生活に密着した、人々の「生活の場の歴史」を意味する。すなわち、ここでいう郷土・地域とは、行政区画としての藩とか都道府県市町村という単位ではなく、時によっては、その区分を超えた「暮らしの場」の意である。
第二次世界大戦後、社会の変貌はきわめて急速であり、かつ著しい。この変動を過去・現在にわたって記録し、また将来を見通すためには、いかなる視角・方法が求められるのか。それを可能にするためには、まず当面する課題を解明するための「主題」を設定し、そのうえで、それにそう時間的・空間的な広がりをもった叙述を、具体的な地域の事例に基づいて行うことが望ましいと考えた。
本大系は、用語の辞典的な説明に終わることなく、また単なる教科書的な概説にならぬよう、あくまでも「生活の場としての郷土」の歴史を描くことをめざすものである。
目次
I 観光
1. 観光の歴史
1.1 序論 〔白坂 蕃〕
1.2 民俗と観光 〔門田 岳久〕
■因習から資源へ
■観光の影響
■民俗の観光資源化への向き合い方
1.3 民族と観光 〔須永 和博〕
■民族観光から先住民観光へ
■アイヌ観光の変遷
1.4 巡礼と観光 〔門田 岳久〕
■世俗と宗教の分離
■四国遍路と観光
■観光を越える観光
■拡大する巡礼概念
1.5 日本近代と観光 〔千住 一〕
■喜賓会
■ジャパン・ツーリスト・ビューロー
■国際観光局
■観光関連団体
1.6 太平洋戦争以前の国際観光の推進 〔砂本 文彦〕
■国際観光政策
■国際観光ホテル
■国際観光ホテルとその空間
1.7 太平洋戦争と観光 〔千住 一〕
■国際観光局
■ジャパン・ツーリスト・ビューロー
■日本国内の動向
1.8 植民地と観光 〔曽山 毅〕
■植民地観光と外客誘致
■「帝国」意識と植民地観光
■植民地観光を支える諸事業
1.9 観光立国(Visit Japan) 〔石井 昭夫〕
■インバウンド国際観光事始め:喜賓会の時代
■第二次世界大戦前のヴィジット・ジャパン
ジャパン・ツーリスト・ビューローの時代
鉄道省国際観光局と財団法人国際観光協会の時代
■インバウンド国際観光の再建
■インバウンド衰退期:大阪万国博以降
■インバウンド新時代へ
コラム 韓流 〔韓 志昊〕
1.10 観光と政策 〔石井 昭夫〕
■地方観光協会の誕生
■国の観光行政の始まり
■観光政策と観光行政
■観光の行政部局と所管省
■広域国際観光政策
■新時代の観光政策
コラム 中国人観光客の日本観光ルート 〔杜 国慶〕
1.11 有給休暇と観光 〔白坂 蕃〕
2. 観光と日本人
2.1 観光と風景 〔下村 彰男〕
■風景のメカニズム:実像と情報
■風景の発見・獲得:風景の顕在化
■風景と観光との新たな関係
コラム 風景の評価 〔溝尾 良隆〕
2.2 観光と環境
■観光と環境 〔横山 秀司〕
■国立公園と観光 〔渡辺 悌二〕
■世界遺産と観光 〔黒田 乃生〕
■ジオパークと観光 〔岩田 修二〕
2.3 観光と交通・旅 〔井田 仁康〕
■交通の発展と観光
■自然を楽しむ観光と交通―上高地―
■観光をおもな目的とした鉄道―黒部峡谷鉄道
■交通を目的とした観光・旅
コラム 観光とバリアフリー 〔韓 志昊〕
コラム 高原と観光 〔浦 達雄〕
2.4 観光と名所 〔内田 彩〕
■名所(ナドコロ)の景観
■ナドコロから名所に
■作られた名所―名所の創生
■交通の発展とメディアイベントの影響
■近代の名所
■戦後の新名所
■消えゆく名所
コラム スペシャル・インタレスト・ツーリズム 〔小長谷 悠紀〕
2.5 観光と文化
■観光と文化 〔鈴木 涼太郎・須永 和博〕
■紀行文学にみる観光 〔大久保 あかね〕
■柳田国男『遠野物語』と観光 〔門田 岳久〕
2.6 観光と土産物 〔前田 勇〕
■「土産物」の意味
■旅と土産(品)とのかかわり
■「土産(品)」の文化的役割
■消費者行動としての土産品購買
■観光者心理と土産品購買
■現代の「土産品」
■土産品の展望
2.7 食と観光 〔丹治 朋子〕
■旅先での食の歴史
■観光における食の役割
■郷土料理
■グルメツアーの誕生
■6次産業化の動き
■観光における食の魅力と課題
3. 観光と地域観光と地域
■「観光立国宣言」と「爆買」 〔小沢 健市〕
■持続可能な観光と「地域おこし」の課題
3.1 地域開発と観光 〔Carolin Funck〕
■地域開発への貢献
■周縁地域における地域開発と観光―ヨーロッパと日本の比較
■観光地の発展段階
コラム 観光カリスマ 〔捧 富雄〕
3.2 地域再生と観光 〔安村 克己〕
■観光による地域再生――観光まちづくり
■観光まちづくりが出現した社会状況
■地域再生としての観光まちづくり
■観光まちづくりにおける「観光」の役割
■限界集落における観光まちづくりの事例――三重県松阪市柚原町
■観光まちづくり今後の展望
3.3 観光とイベント 〔韓 志昊〕
■イベント来訪者数
■日本人の海外旅行
■観光インフラの整備
■海外の歴史的な万国博覧会と観光への影響
3.4 観光地の美術館・博物館 〔古本 泰之〕
■観光地において美術館・博物館が果たす役割とその特徴
■静岡県伊東市「伊豆高原地域」における美術館・博物館の集積
■美術館・博物館の集積過程
■観光開発の「指標」としての美術館・博物館
3.5 観光と農村
■棚田の保全と観光 〔中山 昭則〕
コラム 美瑛の景観と観光 〔小長谷 悠紀〕
■農山村の観光 〔呉羽 正昭〕
コラム ドイツの民宿 〔富川 久美子〕
■観光農園 〔林 琢也〕
コラム 都市と農村の交流 〔三浦 知子〕
3.6 海浜空間(漁村)と観光 〔淡野 明彦〕
■海浜における観光行動
■民宿の発達と地域的展開
■民宿の現況
コラム 湘南の観光地化 〔小長谷 悠紀〕
3.7 海水浴の受容と海水浴場 〔小口 千明〕
■医療として受容された明治前期の海水浴
■行楽としての海水浴の普及
3.8 村落の共有地と観光 〔池 俊介〕
■村落の共有地としての入会林野
■入会林野の観光地化
■地域社会への貢献
3.9 テーマパークの観光 〔中村 哲〕
■テーマパークの定義と類型
■テーマパークの市場規模
■日本のテーマパークの歴史
■東京ディズニー・リゾートの特徴
■おわりに
コラム メディカル・ツーリズム 〔五十嵐 力〕
コラム チャイナタウンと観光 〔山下 清海〕
コラム まち歩きと観光 〔韓 志昊〕
3.10 都市の観光 〔淡野 明彦〕
■都市の魅力
■観光とまち並み
コラム 観光と中心市街地 〔淡野 明彦〕
3.11 観光とまち並み 〔脇田 祥尚〕
■背景
■伝統的なまち並みと観光
■観光資源としてのまち並み
3.12 避暑地・別荘地の開発と観光 〔十代田 朗〕
■リゾートと観光地
コラム 近代日本の目指した国際観光政策と地域 〔砂本 文彦〕
3.13 観光と建築 〔毛谷村 英治〕
■観光を支える建築、観光資源になる建築
■観光対象としての建築の魅力とその特徴
■史実の舞台として観光対象となる建築
■観光対象となる「コト」を見せる建築
■「モノ」を見せる建築の観光資源化
■非日常性を体験する場として観光施設化される宿泊施設
■観光資源としてみた日常生活空間の再認識
3.14 コンテンツツーリズム 〔増淵 敏之〕
■コンテンツツーリズムへの注目
■コンテンツツーリズムとは
■各地の動向
■今後の展望
3.15 観光と看板 〔武内 一良〕
■看板の形態
■看板のもつ機能
■看板とビジネス活動
■今後の展開
3.16 リゾート法と日本 〔溝尾 良隆〕
■リゾート法制定の背景
■リゾートとは
■日本のリゾート法
■リゾート法の問題点
■フランスのラングドック・ルシオン地方のリゾート開発との比較
■日本人にとってのリゾート
4. 観光とスポーツ
4.1 近代登山と観光 〔徳久 球雄〕
■登山、とくに近代登山とは
■登山の種類
■ヨーロッパアルプス・そのほかの外国の登山
■日本の登山
■観光と登山
4.2 スポーツ・トレーニングと観光 〔太田 実〕
■スポーツ・ツーリズムとは
■日本のスポーツ・ツーリズム
■スポーツ・トレーニングと観光の位置づけ
■観光対象としてのスポーツトレーニング
■観光を兼ねて行うスポーツトレーニング
■スポーツ・トレーニングを支える地域
4.3 スキーと観光 〔呉羽 正昭〕
■アルペンスキーの成立
■スキーと観光との結びつき
■日本へのスキー導入と観光
■日本におけるスキー観光の発展
■日本におけるスキー観光の停滞
■日本におけるインバウンドスキー観光
4.4 海洋と観光レクリエーション 〔佐藤 大祐〕
■海水浴と海浜別荘地
■ヨットの導入と伝播
■マリーナの開設と拡散
■ホエールウォッチング
コラム サーフィンと海洋 〔小長谷 悠紀〕
4.5 ゴルフ場と地域 〔山田 國廣〕
■ゴルフ場建設ラッシュの到来
■地域の環境、人間関係、経済、文化に総合的打撃を与えたゴルフ場
■ゴルフ場バブルの崩壊と第3セクター、開発会社、地方銀行などの破たん
5. 観光と商業
5.1 観光とホスピタリティ産業 〔岡本 伸之・古本 泰之〕
■現代観光の構造
■ホスピタリティ産業の概念
■住んでよし、訪れてよしの国づくり
5.2 旅行業の成立と展開 〔鈴木 涼太郎〕
■旅行業とは
■日本における旅行業の成立
■第二次世界大戦以降の旅行業の展開
■旅行業の変容
5.3 観光と旅館 〔大久保 あかね〕
■旅館の現状と特徴
■旅館の成立史
■温泉地における旅館の役割
■旅館と地域産業との乖離
■再び地域との連携へ
コラム 旅館と女将 〔姜 聖淑〕
5.4 日本の近代化とホテル 〔千住 一〕
■居留地
■保養地
■帝国ホテル
■日本ホテル協会
■国際観光ホテル
■戦中、戦後、現代
5.5 観光と物販 〔中村 哲〕
■はじめに
■朝市・市場
■商店街
■歴史的建造物の商業施設化
■道の駅
■ご当地商品
■訪日外国人の購買行動
■おわりに
5.6 観光とメディア 〔臺 純子〕
■観光とメディアをめぐる研究
■メディア特性と研究の特徴
■観光とメディアをめぐる研究の限界と今後の課題
コラム 「さっぽろ雪まつり」と台湾人観光客 〔平田 真幸〕
5.7 観光のマーケティング 〔下島 康史〕
■観光マーケティングの主体と手法
■大衆観光全盛時代と観光マーケティング
■脱大衆観光時代と観光マーケティング
5.8 クルーズ観光と日本 〔臺 純子〕
■クルーズとは
■日本のクルーズ事情、世界のクルーズ事情
■寄港状況からみるクルーズ・ビジネス
5.9 観光と消費 〔稲垣 勉〕
■フォーディズムとしての観光
■金銭フローと価値交換フローの乖離
■観光消費における記号と身体
II 娯楽
6. くらしの中の娯楽
6.1 総説:娯楽とは何か 〔白坂 蕃・竹内 誠〕
■言葉としての娯楽
■遊びとは何か
■娯楽の多様化
6.2 「娯楽」と人生 〔竹内 誠〕
■生まれから戦前
■疎開先での遊び
■戦後の遊び
■青年期の娯楽
7. 芸能・遊び
7.1 室内の遊戯 〔高橋 浩徳〕
■あぶりだし(炙り出し)
■あやとり(綾取り)
■お手玉
■おはじき
■折紙
■貝覆い
■カード(札の)ゲーム
■拳の遊戯
■けん玉
■独楽
■竹返し
■達磨落とし
■投扇興
■鳥刺し
■福笑い
■紋合わせ
7.2 室外の遊戯 〔高橋 浩徳〕
■石蹴り
■馬飛び・馬跳び
■おしくらまんじゅう
■鬼ごっこ
■かくれんぼ
■かごめかごめ
■竹馬
■だるまさんが転んだ
■花一匁
■羽根突き
■ビー玉
■ぶらんこ(鞦韆)
■鞠、毬
■面子
7.3 マンガ 〔清水 勲〕
■「郷土」の視点から見た漫画の歴史
■漫画雑誌と都市
■貸本屋と都市
■郷土を代表する漫画家たち
8. 風俗・飲食
8.1 外食 〔沓沢 博行〕
■観光としての外食
■デパートの食堂
■戦時下の外食
■まわる寿司の魅力
■家族と外食
■食の情報化
8.2 喫茶店 〔沓沢 博行〕
■水茶屋と看板娘
■さまざまな茶屋
■可否茶館の誕生
■学生街とミルクホール
■銀座とカフェー
■音楽と喫茶店
■歌う喫茶店
■漫画喫茶とネットカフェ
■2000年代の喫茶店
■モーニングと喫茶店
■シアトル系カフェの登場
■喫茶店の楽しみ
8.3 酒食 〔沓沢 博行〕
■カフェの誕生
■銀座とカフェ
■大阪のカフェ文化
■銀座への進出
■戦時期の変化
■キャバレーの隆盛
■ゲイバーの登場
■さまざまな業態
8.4 ダンスホール・ディスコ 〔小針 侑起〕
■ダンスホールの幕開け
■第一次ダンスホール黄金期
■各地でのダンスホールの開場
■ダンスホールの営業システム
■ダンスホールの差別化
■ダンス教師の問題
■戦時下のダンスホール
■戦後、ダンスホールからディスコへ
■ライブハウス
8.5 美容・癒やし 〔橋本 由起子〕
■近代美容の始まり
■美顔術
■国産化粧品の製造と普及
■家庭での美容の普及
■「癒やし」のさまざま
8.6 競馬、競輪、競艇、オートレース 〔小長谷 悠紀〕
■公認のレースギャンブル
■近代競馬
■日本における近代競馬導入と競馬制度の成立
■戦後の競馬と競輪、オートレース、競艇の成立
■競技場の悪所イメージと公営競技行政
■平成競馬ブームに見られた賭博忌避観の希薄化
■競技の国際化、および競馬と国内馬産
8.7 パチンコ・ゲームセンター 〔沓沢 博行〕
■パチンコ
■ゲームセンター
8.8 くじ 〔滝口 正哉〕
■おみくじ(御籤)
■富くじ
■多彩な展開
8.9 歌 〔小針 侑起〕
■流行歌
■カラオケ
■ご当地ソング
9. 映画・演劇
9.1 映画 〔前田 勇〕
■映画の誕生
■活動写真
■無声映画(サイレント映画)
■活動弁士
■トーキー映画
■カラー映画
■アニメ映画
■映画館
9.2 映画撮影所 〔前田 勇〕
■映画撮影所(映画スタジオ)の意味
■映画撮影所のアメリカでの歴史
■映画撮影所のハリウッド移転
■ハリウッドの黄金時代とその終焉
■日本における映画撮影所の歴史
■松竹の蒲田撮影所と大船撮影所
■日本各地に所在した撮影所と現在の状況
9.3 演劇 〔小針 侑起〕
■演 劇
■築地小劇場
■演劇改良運動
■壮士芝居
■新国劇
■新派
■アングラ演劇
9.4 オペラ・歌劇 〔小針 侑起〕
■オペラ
■オペレッタ
■ミュージカル
9.5 歌劇団 〔橋本 由起子〕
■宝塚少女歌劇団
■松竹少女歌劇団
■西の宝塚、東の松竹
9.6 楽団 〔橋本 由起子〕
■西洋音楽の移入
■民間楽団の誕生
■市民への広がり
■オーケストラの発展
■オーケストラをとり巻く現況
9.7 大衆演劇 〔小針 侑起〕
■浅草六区
■女歌舞伎
■女優の養成
■新劇運動
■曾我廼家劇
■根岸興行部の3館共通システム
■激動の昭和へ
9.8 ラジオとテレビ 〔小針 侑起〕
■ラジオ
■テレビ
■タレント
III スポーツ
10. スポーツと地域 〔新井 博〕
■はじめに
■郷土史スポーツの内容的特徴について
■スポーツの誕生
■明治時代のスポーツの導入
■大正時代の市民化するスポーツ
■昭和初期の政策と結びつくスポーツ
■戦後スポーツの復興と発展
11. 球技(大きなボール)
11.1 サッカー 〔榎本 雅之〕
■日本へのサッカーの伝播
■サッカーの普及
■指導者育成システムの確立と日本サッカー発展の基礎
■サッカー王国静岡
11.2 バスケットボール 〔及川 佑介〕
■成瀬仁蔵―日本式バスケットボールの導入
■大森兵蔵―バスケットボールの導入
■F. H. ブラウン―極東選手権大会への出場
■YMCAチームから大学チームへ
■大日本バスケットボール協会の設立
■ガードナーの講習会
■オリンピック・ベルリン大会
11.3 バレーボール・ビーチバレー 〔藤坂 由美子〕
■バレーボールの誕生と日本への伝来
■兵庫県におけるバレーボールの萌芽
■バレーボールの競技化・組織化とその影響
11.4 ラグビー 〔後藤 光将〕
■日本ラグビーの始まり
■日本ではじめてのラグビーマッチ
11.5 アメリカンフットボール 〔都筑 真〕
■日本への導入
■アメリカンフットボールの組織化
■戦時下のアメリカンフットボール
■戦後の展開
11.6 ハンドボール 〔都筑 真〕
■日本への導入
■ハンドボールの組織化
■7人制ハンドボールの定着
12. 球技(小さなボール)
12.1 「野球」 〔佐々木 浩雄〕
■野球の伝来
■一高時代
■早慶時代へ
■野球害毒論争
■中等学校野球の広がりと全国中等学校優勝野球大会の開催
■社会人野球の広がりと都市対抗野球の開催
■「野球統制令」と職業野球の誕生
■日本統治下の朝鮮、台湾、満州の野球
■戦後の復興と野球
12.2 ソフトボール 〔庄司 節子〕
■ソフトボールの誕生
■日本におけるソフトボールの始まり
■日本のソフトボール普及と組織化
■ソフトボールの進展と課題
12.3 ゲートボール 〔都筑 真〕
■ゲートボールの誕生
■ゲートボールの普及
■団体の乱立と統一ルールの制定
12.4 ホッケー 〔都筑 真〕
■日本への移入と普及
■戦後の発展
12.5 クリケット 〔都筑 真〕
■日本への移入と普及
■クリケットの組織化
12.6 ラクロス 〔都筑 真〕
■日本でのラクロスの始まりと発展
コラム 日本の伝統打球戯の系譜 〔山田 理恵〕
13. ラケットスポーツ
13.1 バドミントン 〔齋藤 健司〕
■羽根つき遊びの起源
■バトルドアー・アンド・シャトルコック
■近代スポーツとしてのバドミントンの誕生と波及
■選手権大会などの国際的な競技会の開催と組織の発展
■日本におけるバドミントンの伝播と協会の設立
13.2 テニス 〔後藤 光将〕
■英国における近代テニスの形成
■日本における近代テニスの受容
■東京高等師範学校(高師)への導入
■東京高等商業学校(高商)への導入
■高師高商戦の創始
■日本におけるローンテニスの普及
13.3 卓球 〔新井 博〕
■ピンポンからテーブルテニス、卓球
■統括組織の混乱
■国際化の動向と国内組織の発展
14. スノースポーツ
14.1 アルペンスキー 〔中浦 皓至〕
■日本スキーの始まり
■スキーの宣伝
■スキーの普及
■北海道のスキー
■スキーの組織化
■スキーの競技
14.2 ノルディックスキー 〔中浦 皓至〕
■クロスカントリースキー
■ジャンプスキー
15. アイススポーツ
15.1 スピードスケート 〔梶 孝之〕
15.2 フィギュアスケート 〔梶 孝之〕
15.3 アイスホッケー 〔梶 孝之〕
15.4 カーリング 〔梶 孝之〕
16. 陸上競技
16.1 短距離走、中距離走、フィールド競技 〔梶 孝之〕
■短距離走
■中距離走
■跳躍競技
■投てき競技
■ハードル走
16.2 長距離走、マラソン 〔田端 真弓〕
■長距離走とマラソンの始まり
■日本における長距離走、マラソンとその発展
■現代における長距離競走、マラソン
16.3 駅伝 〔田端 真弓〕
■読売新聞社企画によるマラソンリレーから駅伝へ
■地方における駅伝競走大会の開催
■駅伝競走大会の発展
17. 総合的な力を要するスポーツ
17.1 トライアスロン 〔志賀 充〕
■トライアスロン語源
■トライアスロンの始まり
■日本におけるトライアスロンの発達
■日本におけるトライアスロンの試合
■トライアスロンが及ぼす経済効果と地域の発展
■宮古島トライアスロンの発達と経済効果
17.2 オリエンテーリング 〔志賀 充〕
■オリエンテーリングの語源
■オリエンテーリングの始まり
■日本にけるオリエンテーリングの広がり
■オリエンテーリングと教育
■オリエンテーリングの魅力
■競技としてのオリエンテーリング
18. 自転車競技 〔大熊 廣明〕
■愛輪家による自転車クラブの設立
■日本での自転車クラブのさきがけ
■全国各地での自転車クラブの誕生
■自転車クラブの活動―競走会と遠乗会
■職業選手の登場―競走会と遠乗会の分離
■その後の自転車競走―アマ・プロの分裂、そして統合
19. 水上・水中競技 〔都筑 真〕
19.1 シンクロナイズドスイミング
■欧米でのシンクロ
■日本での導入と発展
19.2 飛込
■日本での始まり
■日本での普及
■国際大会への参加
19.3 水球
■日本への移入と普及の努力
■戦後の普及
19.4 ダイビング
■スクーバ・ダイビングの日本への導入と普及
■スクーバ・ダイビングとスピア・フィッシング
■ファン・ダイブの確立
20. 舟・船の競技
20.1 ボート 〔及川 佑介〕
■初のボート競技
■学生スポーツへ
■戦後のボート競技
20.2 ヨット 〔及川 佑介〕
■日本でのヨットクラブの設立
■造艇と普及
■日本ヨット協会の設立からベルリンオリンピック出場へ
■ヨットというスポーツの品位と誇り
20.3 カヌー 〔及川 佑介〕
■世界でのカヌー
■日本でのカヌーの導入と協会の設立
■オリンピック大会への参加
20.4 サーフィン 〔及川 佑介〕
■日本でのサーフィンの導入
■競技化と普及
20.5 水上スキー 〔及川 佑介〕
■日本での水上スキーの導入と普及
21. 体操競技
21.1 体操 〔仲宗根 森敦〕
■体操のはじまりと日本への導入
■日本における学校への体操の普及
■体操の競技化と体操協会の設立
■体操王国新潟と新潟体操クラブ
■体操競技の未来
21.2 新体操 〔仲宗根 森敦〕
■日本における新体操の始まり
■新体操の競技化
■日本女子体育大学における新体操発表会
21.3 エアロビクス 〔梶 孝之〕
21.4 チアリーディング 〔梶 孝之〕
21.5 トランポリン 〔梶 孝之〕
■日本での発展
22. 空のスポーツ
22.1 ハンググライダー 〔都筑 真〕
■日本での始まり
■日本での発展
22.2 グライダー 〔都筑 真〕
■日本での始まりと普及
■戦後の動向
22.3 スカイダイビング 〔都筑 真〕
■パラシュート降下の始まり
■スポーツとしてのパラシュート降下の普及
22.4 熱気球 〔都筑 真〕
■日本での始まり
■日本での普及
23. 山のスポーツ
23.1 登山 〔榎本 雅之〕
■山岳会の設立と近代登山の始まり
■登山の普及
■アルピニズムの到来と登山の大衆化
23.2 ロッククライミング 〔榎本 雅之〕
24. 精度を追求するスポーツ
24.1 ライフル射撃 〔志賀 充〕
■日本におけるライフル射撃のルーツ
■スポーツとしてのライフル射撃
■ライフル射撃の発展
24.2 クレー射撃 〔志賀 充〕
■クレー射撃のルーツ
■日本におけるクレー射撃の発達
■クレー射撃をとりまく環境と競技普及
24.3 アーチェリー 〔志賀 充〕
■日本への移入
■日本での普及と発展
24.4 ボウリング 〔新井 博〕
■ボウリングの発祥と日本移入
■ボウリングの国内的発展
■ボウリング施設の需要とボウリング競技化
24.5 ゴルフ 〔及川 佑介〕
■外国人によるゴルフクラブ
■日本人による最初のゴルフクラブ
■武蔵野カントリー倶楽部の創設とゴルフの大衆化
■大正末期の関西ゴルフ事情
■戦後の日本ゴルフの復興
25. 格闘技など
25.1 柔道 〔村田 正夫〕
■術から道へ
■柔術と嘉納治五郎
■講道館柔道の誕生と発展
■柔道の発展
25.2 剣道 〔田端 真弓〕
■幕末期の地方における剣術
■撃剣興行そして民間による剣道の組織化
■昭和期における剣道、全日本剣道連盟の設立
25.3 レスリング 〔梶 孝之〕
■日本での始まり
25.4 ボクシング 〔梶 孝之〕
■日本でのボクシングの始まり
25.5 空手道 〔Heiko Bittmann〕
■空手道の歴史
■空手道の教え
■空手道の技
25.6 合気道 〔志々田 文明〕
■定義
■武道としての特徴
■技法の特徴
■会派
■歴史
25.7 K-1 〔梶 孝之〕
25.8 フェンシング 〔梶 孝之〕
■日本への導入と発展
26. モータースポーツ
26.1 オートバイ競技 〔榎本 雅之〕
■日本でのオートバイレースの始まり
■各地のレース
■戦後の復活
26.2 自動車競技 〔榎本 雅之〕
■日本の自動車レースの始まり
■レース場の建設
■海外ラリーへの参戦
26.3 鈴鹿サーキットの誕生 〔榎本 雅之〕
27. 健康スポーツ
27.1 日本における健康スポーツの変遷 〔藤坂 由美子〕
27.2 ラジオ体操―メディアを介したスポーツ振興― 〔藤坂 由美子〕
■ラジオ体操によるコミュニティ形成と健康増進の取組
28. オリンピック
28.1 1940年の幻の東京オリンピック 〔新井 博〕
■東京での開催のきっかけ
■日本の立候補
■招致に成功
■開催の準備
■国内外の反対
■開催の返上
28.2 1964年夏季オリンピック東京大会 〔新井 博〕
■東京開催地に決定
■開催の準備
■日本選手の活躍
■開催の社会的影響
■開催のスポーツ的影響
28.3 1972年札幌オリンピック大会 〔新井 博〕
■開催経緯
■千歳市
■日本選手の活躍
■プロ・アマ問題
28.4 1998年長野オリンピック 〔新井 博〕
■開催の経緯
■外国人労働者の存在
■日本選手の活躍
29. パラリンピック競技大会 〔新井 博〕
■パラリンピックとは
■パラリンピックのはじまり
■1960年からオリンピックと同時期開催と中断
■冬季大会もスタート
■正式パラリンピック
■オリンピック開催都市での開催決定
執筆者紹介
編者一覧
竹内 誠 江戸東京博物館名誉館長、東京学芸大学名誉教授
白坂 蕃 東京学芸大学名誉教授
新井 博 日本福祉大学教授