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内容紹介
生物学全体を対象とし,その基本論理を理解する上で役立つ理論的な考えや数理的手法を俯瞰し,専門外の読者にも理解できるように説明.生態・環境/進化/行動・社会/神経脳科学/発生・形態形成/医学/システム生物学/生物情報の8分野に分けて構成.共通する手法には,数理モデル/データ解析の2章を設けた.
編集部から
目次
1.生態・環境
概説
1 – 1 人口変動
1 個体群増殖
2 齢構成・ステージ構成・サイズ構成
3 格子モデル・点過程モデル
コラム 1 生態系の複雑性と安定性
4 時間遅れ
5 差分モデル
1 – 2カオス
6 群集と生態系
7 生物多様性(種の多様性)
8 生物多様性のパターン
9 種の存在量とランキング
10 食物網と食物連鎖
11 ニッチと多種共存機構
12 間接効果
13 生物間相互作用
14 Lotka–Volterra 系
15 ランダム群集モデル
16 光合成と化学合成
17 生態系とエネルギー
18 フェノタイピング
1 – 3 保全・環境リスク評価・生物資源管理
19 保全生物学
20 人口学的確率性と環境確率性
21 化学物質の生態リスク評価
22 社会生態系結合動態モデル
23 順応的管理
24 生物資源管理
コラム 2 Ostrom の原則
コラム 3 資源管理と集団遺伝学
25 生物種分布モデル
26 地球システムモデル
2.進化
概説
2 – 1 進化遺伝学
1 集団遺伝学
2 Fisher の基本定理
3 遺伝的浮動と固定確率
4 量的遺伝
5 適応ダイナミックス
6 地理的構造
7 老衰の進化
8 近交弱勢と遺伝的荷重
2 – 2 多様性を作る進化
9 共進化
10 生命の起源
11 移動分散の進化
12 ゲノム刷り込みの進化
13 種分化
14 有性生殖の進化
15 毒性の進化
2 – 3 分子進化
16 中立説
17 コアレセント解析
18 自然淘汰とゲノム
19 配列進化
20 体細胞突然変異
21 トランスポゾン
22 エピジェネティクス
3.行動・社会
概説
3 – 1 行動の進化
1 最適捕食
2 リスク依存捕食
3 配偶者選択
4 性配分(性比・性転換)
5 配偶システム
6 生活史戦略
7 生物季節
8 表現型可塑性と学習
3 – 2 協力の進化
9 協力の進化機構
10 罰
11 血縁淘汰
12 空間構造と群淘汰
13 直接互恵
コラム 4 社会性昆虫とハミルトン革命
3 – 3 ヒトの社会の進化
14 人類の進化と移動分散
15 文化進化
16 間接互恵
17 現代社会における協力
3 – 4 群れと集合行動
18 個体間相互作用による群形成
19 集合的意思決定
20 集団追跡と逃避
コラム 5 動物の移動と Lévy walk
4.神経脳科学
概説
コラム 6 カオスと脳
4 – 1 神経細胞と神経回路のモデル
1 神経細胞のモデル
2 シナプスの可塑性とダイナミックス
3 スパイキングニューロンモデルの発展
4 大脳皮質の神経回路モデル
5 大脳基底核の神経回路モデル
6 小脳の神経回路モデル
7 海馬の神経回路モデル
4 – 2 脳の機能モデル
8 運動制御と運動知覚
9 物体認識のための視覚
10 報酬予測と意思決定
11 小脳のモデルと運動制御
4 – 3 脳機能理解の土台と展開
12 自由エネルギー原理
13 Hopfield モデルと神経科学の接点
14 ロボットを用いた脳理解
15 脳デコーディング
16 脳デコーディングから言語機能
17 神経経済学
18 計算論的精神医学
コラム 7 計算脳科学と人工知能の接点
コラム 8 二重過程理論
コラム 9 線虫の神経系
コラム 10 昆虫の脳
5.発生・形態形成
概説
5 – 1 形態形成における規則や法則
1 L-システムと樹木の形
2 貝の形
3 葉序
4 シートの折れ畳まり
5 位置情報
5 – 2 偏微分方程式と自己組織化
6 自己組織化
7 Turing 不安定
8 体表パターン
9 細胞運動と走化性
10 細胞の極性形成
11 界面不安定性による形態形成
12 体節形成の進行波
13 フェーズフィールドモデルを応用した形態形成
5 – 3 細胞からの組織の秩序形成
14 細胞に基づく形態形成モデル
15 細胞再配列と錐体モザイク
16 生物の左右性形成
17 幹細胞組織から発生する植物器官の形と数と空間的配置
5 – 4 形態形成と適応
18 真正粘菌と血管系
19 力推定
20 組織変形
21 メカノバイオロジー
22 骨のリモデリング
6.医学
概説
6 – 1 感染症動態
1 Kermack–McKendrick モデル
2 基本再生産数とその数理的特性
3 次世代行列
4 テンポラルネットワークが疫学動態に及ぼす影響
5 性感染症伝播の異質性と伝播の空間構造
6 人の行動変容と感染症流行動態
7 環境中のウイルス動態
6 – 2 免疫系
8 免疫系の基礎
9 自己免疫疾患・分子擬態
10 造血幹細胞分化
11 皮膚疾患
6 – 3 体内ウイルス動態
12 宿主体内のウイルス動態
13 ウイルス動態と隔離戦略
14 多階層なウイルス感染動態の数理モデリング
15 ワクチン誘導抗体の定量
16 ワクチン誘導抗体の層別化
17 ウイルスによる免疫回避・薬剤耐性の進化
コラム 11 T 細胞活性化
18 再陽性化
6 – 4 がん
19 がんの成り立ちと特性
20 がん理論の古典的研究
21 がんによる免疫逃避進化
22 大腸がんの進化過程
23 腫瘍形成モデル
コラム 12 アレルギーと花粉症
24 がん細胞内の分子間ネットワーク
25 がんの情報解析
26 ゲノム不安定と発がん
コラム 13 ファイロダイナミックス
7.システム生物学
概説
7 – 1 調節システム
1 システム生物学の基本的なネットワーク
2 ブーリアンネットワーク
3 常微分方程式モデル
4 細胞分化
5 体内時計
6 分節時計
7 ネットワークモチーフ
8 リンケージロジック
9 線形システムの制御
10 遺伝子制御ネットワーク推定法
7 – 2 化学反応システム
11 化学反応系の基礎
12 反応速度関数
13 シグナル伝達系
14 代謝工学
7 – 3 反応システムの構造と動態
15 ネットワーク構造に基づく漸近安定平衡点の存在性
16 構造感度解析
17 構造分岐解析
7 – 4 細胞の物理学
18 分子シミュレーション
19 少数性と揺らぎ
20 定量生物学
21 細胞運動の生物物理学
22 膜系細胞小器官の形態
8.生物情報
概説
コラム 14 単純なモデルと複雑なモデル
8 – 1 DNA・RNA データ
1 ゲノム解析の方法論
2 原核生物のゲノム
3 真核生物のゲノム
4 ウイルスのゲノム
5 エピゲノム
6 トランスクリプトーム
7 シングルセル解析
8 – 2 タンパク質・機能・マクロデータ
8 タンパク質の立体構造
9 タンパク質の機能
10 プロテオーム
11 代謝パスウェイ・メタボローム
12 フェノーム
13 系統分類データ
14 生物多様性・分布データ
15 文献データ
8 – 3 生物情報学の方法論
16 アルゴリズム・データ構造
17 プログラミング言語
18 データベース・知識ベース
19 グラフ理論・ネットワーク
20 自然言語処理
8 – 4 各種データの解析
21 生物配列解析
22 ゲノム比較・ゲノム進化解析
23 集団ゲノム解析
24 分子系統樹推定
9.数理モデルの解析方法
概説
9 – 1 力学系
1 常微分方程式
2 大域安定性と局所安定性
3 非線形力学系の様々な分岐
4 結合振動子系と同期現象
5 偏微分方程式
6 差分方程式
9 – 2 確率過程
7 分枝過程
8 マルコフ連鎖
9 出生死亡過程
10 拡散過程
9 – 3 最適化と動的最適化
11 最適化と制約つき最適化
12 Pontryagin の最大原理
13 ダイナミックプログラミング
9 – 4 ゲーム理論
14 非協力ゲームとナッシュ均衡
15 ダイナミックゲーム
16 限定合理性
17 進化的に安定な戦略
18 進化ゲーム理論
コラム 15 マッチングモデル
コラム 16 公平性と分配
10.データの解析方法
概説
10 – 1 統計基礎
1 確率分布
2 検定と推定
3 リサンプリングによる統計
4 一般化線形モデル
5 ベイズ統計
6 時系列解析と相互作用検出
10 – 2 機械学習
7 回帰
8 判別
9 10深層学習
リザバー計算
11 次元削減
12 深層生成モデル
10 – 3 その他の手法
13 データ同化
14 最適輸送
15 遺伝的アルゴリズム
16 ベイジアンネットワーク
17 因果推論
索 引























