ことばが消えたワケ ―時代を読み解く俗語の世界―

米川 明彦(著)

米川 明彦(著)

定価 2,750 円(本体 2,500 円+税)

A5判/192ページ
刊行日:2018年05月10日
ISBN:978-4-254-51059-1 C3081

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内容紹介

ことばは次々に生まれる一方で,次々に消えていく。流行語やことば遊びから生まれた語などの「俗語」を中心に,どうして消えていったのか具体例を挙げながら,歴史・社会・心理・言語・感覚との関係から死語化を解説する。

編集部から


明治,大正,昭和,平成――この間に生まれ、消えていったことばを振り返り、時代の変化を見る。

○本書について 米川明彦 (本書「はじめに」より抜粋)
 俗語は次々に生まれる一方で、次々に消えて行く。ことばの発生は社会の世相や価値観、流行を反映することがしばしば見られるように、ことばの消滅にも同様のことが言える。俗語は人々の言語意識・価値観・時代背景、大きく言えば文化を反映しているからこそ、言語観や価値観や時代が変われば消えていくのである。それゆえに消えていった俗語は世の中の変化を見る格好の材料と言える。――

○本書で取り上げている「ことば」
スワルトバートル/サイノロジー/ヨタリスト/ナオミズム/とんでもハップン/テクシー/ゼニトルマン/シャン/ハマチっ子/江川る/マミる/モダンガール/ガチョーン/新人類/AKY/メッチェン/いえ電/kwsk/冷コー/シミチョロ/ハイカる/アベック/電気会社の社長/般若湯/馬の爪/せこをふかす/人三化七/骨皮筋衞門/おたんこなす/ヘビーをかける/さらば/ライスカレー/異人/代言人/・・・

目次

第1章「スワルトバートル」─外国語もどきが消えたワケ
 1.1江戸時代のオランダ語もどき
 1.2オランダ語から英語へ
 1.3スワルトバートル
 1.4昭和の例
 1.5外国語の普及
 1.6現代の商品名
 1.7英語もどき
 まとめ
第2章「テクシー」─もじりが消えたワケ
 2.1たけのこ─江戸時代の例
 2.2金欠─明治時代の例
 2.3テクシー─大正時代の例
 2.4エロエロ─昭和初期の例
 2.5カストリゲンチャ─終戦後の例
 2.6ナイン─1970年代以降の例
 2.7もじりのことばが生まれる背景
 まとめ
第3章「江川る」─「る」ことばが消えたワケ
 3.1江戸時代の「る」ことば
 3.2タクる─外来語につく「る」ことば
 3.3ジゴマる─人名につく「る」ことば
 3.4もっとも強力な造語法
 3.5時代背景
 まとめ
第4章「エンゲルスガール」─流行語が消えたワケ
 4.1流行語の発生の理由
 4.2~ガール─昭和初期の流行語
 4.3飴る─狭い範囲の流行語
 4.4ガチョーン─テレビ時代の流行語
 4.5じっとガマンの子であった─オイルショック時代の流行語
 4.6新人類─高度消費娯楽社会の流行語
 4.7他者の言語意識との戦い
 4.8自己の「飽き」との戦い
 まとめ
第5章「メッチェン」─若者ことばが消えたワケ
 5.1若者ことばと時代
 5.2戦前の男子学生語
 5.3戦前の女学生ことば
 5.4戦後から1970年代前半までの若者ことば
 5.51970年代後半から1990年代の若者ことば
 5.6学生語と変化の社会的要因
 5.721世紀の若者ことば
 5.8若者ことばの寿命
 まとめ
第6章「冷コー」─老人語が消えたワケ
 6.1老人語とは
 6.2国語辞典の老人語
 6.3現在老人語と思われる例
 まとめ
第7章「電気会社の社長」─隠語が消えたワケ
 7.1隠語とは
 7.2スリの隠語
 7.3僧侶の隠語
 7.4戦前の女学生の隠語
 7.5旧海軍の隠語
 まとめ
第8章「馬の爪」─業界用語が消えたワケ
 8.1馬の爪─警察用語
 8.2OB─医療業界用語
 8.3縦読み・横読み─銀行用語
 8.4せこをふかす─寄席楽屋用語
 8.5勧進帳─新聞業界用語
 まとめ
第9章「人三化七」─卑罵表現が消えたワケ
 9.1容姿をあざけることば
 9.2頭の働きをあざけることば
 9.3はげ頭をあざけることば
 9.4その他
 まとめ
第10章「ヘビーをかける」─外来語慣用句が消えたワケ
 消えていった外来語慣用句
 まとめ
第11章「隠し」─一般語が消えたワケ
 11.1国語辞典の「古風な表現」
 11.220年前に死語として挙げられたことば
 11.3一般語の死語化の理由
 まとめ
第12章「異人」─明治時代語が消えたワケ
 12.1『日本国語大辞典第2版』に立項されていない明治時代語
 12.2明治時代の漢語
 12.3明治時代の風俗語
 まとめ
本書のまとめ
読者のための参考書─俗語に関係する拙著
語彙索引
事項索引

執筆者紹介

著者紹介

米川明彦(よねかわあきひこ) 

1955年生まれ。梅花女子大学教授。学術博士。

専門は日本語語彙(特に俗語)・手話研究。
『日本語-手話辞典』(監修)で第17回新村出賞。

主な編著書に
『俗語入門―俗語はおもしろい!―』(朝倉書店)
『若者ことば辞典』『集団語辞典』『業界用語辞典』『日本俗語大辞典』『集団語の研究 上巻』(以上、東京堂出版),『明治・大正・昭和の新語・流行語辞典』(三省堂),『新語と流行語』(南雲堂),『現代若者ことば考』(丸善),『若者語を科学する』(明治書院),『読んでニンマリ 男と女の流行語』(小学館),『俗語発掘記 消えたことば辞典』(講談社),『新 日本語-手話辞典』(監修、全日本聾唖連盟),『手話ということば─もう一つの日本の言語─』(PHP研究所)など。

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