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実践 Pythonライブラリー 計算物理学II ―物理現象の解析・シミュレーション―
内容紹介
計算科学の基礎を解説したI巻につづき,II巻ではさまざまな物理現象を解析・シミュレーションする。〔内容〕非線形系のダイナミクス/フラクタル/熱力学/分子動力学/静電場解析/熱伝導/波動方程式/衝撃波/流体力学/量子力学/他
編集部から
目次
14. 離散的非線形系のダイナミクス
14.1 虫の個体数のダイナミクス
14.2 ロジスティック写像(モデル)
14.3 非線形写像の性質(理論と演習)
14.3.1 不動点
14.3.2 周期倍分岐,アトラクタ
14.4 写像の実装
14.5 分岐図(評価)
14.5.1 分岐図の実装
14.5.2 可視化のアルゴリズム:ビン分け
14.5.3 ファイゲンバウム定数(発展課題)
14.6 ロジスティック写像による乱数生成(発展課題)
14.7 他の写像(発展課題)
14.8 カオス的な信号:リアプノフ指数と情報エントロピー
14.9 捕食者-被者食モデル
14.10 ロトカ-ボルテラ・モデル
14.10.1 ロトカ-ボルテラ・モデル(評価)
14.11 捕食者-被食者の個体数に現れるカオス
14.11.1 演習
14.11.2 被食者の数に限界があるときのLVM
14.11.3 摂食の飽和を含むLVM
14.11.4 LVMの実装と評価
14.11.5 捕食者が2種類で被食者が1種類の場合(発展課題)
15. 連続的非線形系のダイナミクス
15.1 カオス振り子の運動
15.1.1 重力だけで振動する振り子
15.1.2 楕円積分による解
15.1.3 実装とテスト:重力だけで運動する振り子
15.2 可視化:相空間での軌道
15.2.1 相空間におけるカオス
15.2.2 相空間の軌道に関する検討
15.3 カオス振り子の分岐(発展課題)
15.4 2重振り子(代替課題)
15.5 検討課題:カオスのフーリエ/ウェーブレット解析
15.6 相空間のプロット(別の方法,発展課題)
15.7 その他の非線形系(発展課題)
16. フラクタルとランダムな成長モデル
16.1 分数次元(数学)
16.2 シェルピニスキの三角形(課題1)
16.2.1 シェルピニスキの三角形(実装)
16.2.2 フラクタル次元を調べる
16.3 植物の生長(課題2)
16.3.1 自己アフィンフラクタル(理論)
16.3.2 バーンスレーのシダ(実装)
16.3.3 樹木に見られる自己アフィン性(実装)
16.4 飛来する粒子の堆積(課題3)
16.4.1 ランダムな堆積過程のアルゴリズム
16.5 英国ブリテン島の海岸線の長さ(課題4)
16.5.1 フラクタル図形の海岸線(モデル)
16.5.2 マス目を勘定するアルゴリズム
16.5.3 海岸線(実装と演習)
16.6 相関のある成長,森,薄膜(課題5)
16.6.1 飛来粒子の堆積に相関を入れたアルゴリズム
16.7 球状クラスタ(課題6)
16.7.1 拡散律速凝集のアルゴリズム
16.7.2 DLAやポロックの抽象画のフラクタル解析
16.8 分岐図に見られるフラクタル(課題7)
16.9 セル・オートマトンがつくるフラクタル
16.10 パーリン・ノイズを付加してCGのリアリティを増す
16.10.1 レイ・トレーシングのアルゴリズム
16.11 演習
17. 熱力学シミュレーションとファインマン経路積分
17.1 メトロポリス法と磁石
17.2 イジング鎖(モデル)
17.3 統計力学(理論)
17.3.1 厳密解
17.4 メトロポリス法
17.4.1 メトロポリス法の実装
17.4.2 熱平衡の実現,熱力学的特性(評価)
17.4.3 最隣接より遠くと相互作用する1次元鎖(発展課題)
17.5 磁石:ワン-ランダウ(Wang-Landau)法
17.6 ワン-ランダウ法
17.6.1 イジングモデルにWLSを適用した実装
17.6.2 WLSイジングモデル(評価)
17.7 ファインマンの経路積分による量子力学
17.8 ファインマンによる時空間の伝播(理論)
17.8.1 束縛状態の波動関数(理論)
17.8.2 格子上の経路積分(アルゴリズム)
17.8.3 格子上の経路積分(実装)
17.8.4 評価と発展
17.9 超冷中性子の重力中の経路(発展課題)
18. 分子動力学シミュレーション
18.1 分子動力学(理論)
18.1.1 熱力学変数との関係
18.1.2 初速度の設定
18.1.3 周期境界条件とポテンシャルのカットオフ
18.2 ベルレと速度ベルレ法
18.3 1次元および2次元シミュレーションの実装と演習
18.4 シミュレーションによる分析と考察
19. 偏微分方程式の復習と差分法による静電場の解析
19.1 PDEに関する一般的なこと
19.2 静電ポテンシャル
19.2.1 ラプラス方程式,楕円型PDE(理論)
19.3 PDEのフーリエ級数による解
19.3.1 有限項のフーリエ級数によるアルゴリズム
19.4 差分法
19.4.1 緩和と過緩和
19.4.2 格子を用いたPDEの解法(実装)
19.5 サーフェスプロットによる評価
19.6 コンデンサの課題(代替)
19.7 実装と評価
19.8 電場の可視化(発展課題)
19.9 復習と演習
20. 熱伝導の解析と時間発展
20.1 熱伝導方程式の解と時間発展
20.2 放物型の熱伝導方程式(理論)
20.2.1 厳密解:フーリエ級数展開
20.2.2 数値解:時間発展
20.2.3 フォン・ノイマンの安定性解析
20.2.4 熱伝導方程式の実装
20.3 評価と可視化
20.4 熱流の近似の改善:クランク-ニコルソン法
20.4.1 3重対角行列の連立1次方程式の解
20.4.2 クランク-ニコルソン法の実装,検討
21. 波動方程式I:弦と膜
21.1 弦の振動
21.2 波動方程式,双曲型(理論)
21.2.1 基準振動モードによる解の展開
21.2.2 アルゴリズム:時間発展
21.2.3 波動方程式の実装
21.2.4 検討と発展課題
21.3 摩擦のある弦(発展課題)
21.4 弦の張力および密度が不均一な場合
21.4.1 懸垂線上の波動
21.4.2 懸垂線の形状
21.4.3 密度,張力が不均一な弦の波(演習)
21.5 膜の振動(2次元の波動)
21.6 厳密解
21.7 2次元の波動の数値解
22. 波動方程式II:量子力学の波束,電磁波
22.1 量子力学の波束
22.2 時間に依存するシュレーディンガー方程式(理論)
22.2.1 差分法
22.2.2 波束の実装,アニメーション
22.2.3 その他のポテンシャル井戸における波束の運動(発展課題)
22.3 2次元のシュレーディンガー方程式を解くアルゴリズム
22.3.1 発展:2次元の波束の束縛状態と回折現象(発展課題)
22.4 波束どうしの衝突による散乱
22.4.1 アルゴリズム
22.4.2 実装
22.4.3 計算結果と可視化
22.5 電磁波の時間領域差分法
22.6 マクスウェル方程式
22.7 FDTD
22.7.1 実装
22.7.2 検討
22.7.3 増補:円偏光
22.8 応用:波長板
22.9 アルゴリズム
22.10 FDTDの演習と検討
23. 有限要素法による静電場の解析
23.1 有限要素法
23.2 電荷分布がつくる電場(課題)
23.3 厳密解
23.4 有限要素法,1次元
23.4.1 PDEの弱形式
23.4.2 ガラーキンのスペクトル分解
23.5 1次元FEMの実装と演習
23.5.1 1次元FEMの拡充(発展課題)
23.6 2次元FEMへの拡張
23.6.1 PDEの弱形式
23.6.2 ガラーキンのスペクトル分解
23.6.3 三角形要素
23.6.4 連立1次方程式の解を求める準備
23.6.5 境界条件を課す
23.6.6 2次元のFEMの実装と演習
23.6.7 2次元のFEMの演習
24. 衝撃波とソリトン
24.1 衝撃波と浅水波のソリトン
24.2 理論:連続方程式と移流方程式
24.2.1 移流方程式の実装
24.3 理論:バーガース方程式による衝撃波の数値解
24.3.1 ラックス-ウェンドロフ法によるバーガース方程式の解
24.3.2 バーガース方程式の衝撃波解,実装と検討
24.4 分散
24.5 浅水波のソリトン:KdV方程式
24.5.1 ソリトンの厳密解
24.5.2 KdVソリトンを再現するアルゴリズム
24.5.3 実装:KdVソリトン
24.5.4 ソリトンの交差,相空間における表現(発展課題)
24.6 1列につながった連成振り子を伝わるソリトン
24.6.1 分散
24.6.2 連続媒質,サイン-ゴルドン方程式
24.6.3 SGEの厳密解
24.6.4 数値解:2次元SGEソリトン
24.6.5 2次元ソリトンの実装
24.6.6 SGEソリトンの可視化
25. 流体力学
25.1 河川流体力学
25.2 ナビエ-ストークス方程式(理論)
25.2.1 平行板の境界条件
25.2.2 差分法と過緩和
25.2.3 逐次過緩和法の実装
25.3 角柱を越えて進む2次元の流れ
25.4 理論:ナビエ-ストークス方程式から導かれた渦度方程式
25.4.1 差分法とSORアルゴリズム
25.4.2 角柱に対する境界条件
25.4.3 格子上の逐次緩和法
25.4.4 流れの評価
25.4.5 さまざまな境界条件(発展課題)
26. 量子力学の積分方程式
26.1 非局所的ポテンシャルによる束縛状態
26.2 運動量空間のシュレーディンガー方程式(理論)
26.2.1 積分から連立1次方程式へ
26.2.2 δ関数型殻ポテンシャル(モデル)
26.2.3 束縛エネルギーを求める
26.2.4 波動関数(発展課題)
26.3 非局所的ポテンシャルによる散乱状態
26.4 リップマン-シュウィンガー方程式(理論)
26.4.1 主値積分(数学)
26.4.2 主値の数値計算
26.4.3 積分方程式から連立1次方程式へ(手法)
26.4.4 逆行列あるいは消去法による解
26.4.5 散乱問題の解法,実装
26.4.6 散乱状態の波動関数(発展課題)
A. コード,アプレット,アニメーション
文献
索引
(I巻目次)
1. はじめに
2. 計算機ソフトウェアの基礎
3. 数値計算の誤差と不確実さ
4. モンテカルロ法:乱数,ランダムウオーク,減衰
5. 微分と積分
6. 行列の数値計算
7. 試行錯誤による解の探索,およびデータへのフィッティング
8. 微分方程式を解く:非線形振動
9. ODEの応用:固有値問題,散乱問題,放物体の運動
10. ハイ・パフォーマンス・コンピューティングのためのハードウェアと並列計算機
11. HPC (応用編):最適化,チューニング,GPUプログラミング
12. フーリエ解析:信号とフィルタ
13. ウェープレット解析と主成分分析:非定常信号とデータ圧縮