有害物質分析ハンドブック

鈴木 茂石井 善昭上堀 美知子長谷川 敦子吉田 寧子(編)

鈴木 茂石井 善昭上堀 美知子長谷川 敦子吉田 寧子(編)

定価 9,350 円(本体 8,500 円+税)

B5判/304ページ
刊行日:2014年02月20日
ISBN:978-4-254-14095-8 C3043

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内容紹介

環境中や廃棄物,食品や製品・材料に含まれる化学物質の分析・特定は安全な社会生活の基盤を築くために必須となっている。加工食品への農薬混入の問題,不法投棄された廃棄物の特定,工業製品や材料に混入されている化学物質の情報公開など,現在分析手法に対して,より高い精度やスピードが求められている。本書では,化学物質を特定するためのシナリオ作りから始め,適切な分析方法の選択,そして実際の分析方法までを具体的・実践的にまとめるものである。

編集部から

目次

第1章 ハンドブック活用方法 分析方法と選び方
 1.1 分析したい物質の分析法がある場合
 1.2 分析したい物質の分析法がない場合
  1.2.1  オクタノール/水分配係数(logPow)と極性から分析法のシナリオを描く
  1.2.2  対象物質の部分構造から,その物質と相互作用の大きい溶媒,固相を判断する
第2章 有害物質の分析方法 定量編
 2.1 ポリ臭素化ジフェニルエーテルのGC/MS 分析法
  2.1.1  溶媒抽出─GC/MS による樹脂中のポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)の分析法
  2.1.2  熱脱着─GC/MS による樹脂中のポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)の分析法
 2.2 テトラブロモビスフェノールA,デカブロモシクロドデカン,トリブロモフェノール(臭素化難燃剤)のLC/MS 分析法
 2.3 塩素化パラフィンのLC/MS 分析法
 2.4 多環芳香族炭化水素の加熱脱離・GC/MS 分析法
  2.4.1  多環芳香族炭化水素(PAHs)の分析
  2.4.2  多環芳香族炭化水素(PAHs)の液─液抽出・GC/MS 分析法
 2.5 ダイオキシン類のGC/HRMS 分析法
 2.6 N, N′─ジアリール─p─フェニレンジアミン等の分析法
 2.7 カルボニル化合物のDNPH 誘導体化分析法
 2.8 揮発性有機化合物のGC/MS 分析法
 2.9 フッ素系界面活性剤の分析法
  2.9.1  ペルフルオロオクタンスルホン酸,ペルフルオロオクタン酸の分析法
  2.9.2  ペルフルオロオクタンスルホン酸,ペルフルオロオクタン酸のLC/MS/MS 分析法
  2.9.3  ペルフルオロオクタンスルホン酸,ペルフルオロオクタン酸のLC/MS/MS 分析法
 2.10 界面活性剤の分析法
  2.10.1  アルキルフェノールエトキシレートのLC/MS 分析法
  2.10.2  アルコールエトキシレートのLC/MS 分析法
  2.10.3  塩化ベンザルコニウムのLC/MS 分析法
 2.11 イルガロールのLC/MS 分析法
 2.12 農薬の分析法
  2.12.1  農薬のGC/MS 分析
  2.12.2  農薬のLC/MS 分析
  2.12.3  農薬のLC/MC 分析
 2.13 4,6 ─ジニトロ─o─クレゾールおよび2,6 ─ジニトロ─p─クレゾールのLC/MS 分析法
 2.14 パラヒドロキシ安息香酸エステル(パラベン)のLC/MS 分析法
  2.14.1  パラヒドロキシ安息香酸メチルエステル(メチルパラベン)の分析法
  2.14.2  パラヒドロキシ安息香酸エステル類の一斉分析法
 2.15 水溶性物質の分析方法
  2.15.1  メラミンのLC/MS 分析法
  2.15.2  アミトロールのLC/MS 分析法
 2.16 スクラロース,サッカリン,アセスルファムK(人工甘味料)のLC/MS 分析法
 2.17 放射能測定法
  2.17.1  はじめに
  2.17.2  g 線スペクトロメトリーにおける核種分析装置
  2.17.3  試料採取と測定試料調製
  2.17.4  測定
  2.17.5  測定結果と評価
第3章 有害物質の分析法定性編:ターゲット分析とノンターゲット分析
 3.1 スクリーニング分析法
  3.1.1  LC/MS によるPRTR 対象化学物質スクリーニング(target analysis)の前処理方法
  3.1.2  スクリーニング用LC/MS データベース(PRTR 対象化学物質に関する検討)
  3.1.3  LC/TOFMS による有害物質のスクリーニング(target analysis)
 3.2 未知物質を調べる分析法(target analysis)
  3.2.1  GC/MS による有害物質の定性分析
  3.2.2  LC/Q─TOFMS/MS による定性分析(non─ target analysis)
第4章 有害物質分析の知恵袋knowledge database
 4.1 装置を用いた迅速分析
  4.1.1  加熱脱着─GC─MS
  4.1.2  スターバー抽出
 4.2 有害物質分析のノウハウ
  4.2.1  有害物質分析法の作り方:分析シナリオを作る
  4.2.2  知ると便利なLC/MS の技
  4.2.3  知ると便利な抽出の技
  4.2.4  試料のクリーンアップ方法:疎水性有害物質を中心とする試料精製方法
  4.2.5  試料の捕集方法
  4.2.6  検出下限(IDL, MDL)の求め方
 4.3 有害物質分析法の情報源
  4.3.1  有害物質物性の調べ方
  4.3.2  既存分析方法の探し方
索   引
資 料 編
コラム
 ビフェニル,ビフェニルエーテルのハロゲン置換位置とIUPAC 番号
 測定の落とし穴 マイクロシリンジ
 測定の落とし穴 測定用バイアル
 測定の落とし穴 サロゲート
 ダイオキシン測定
 測定の落とし穴 室温
 測定の落とし穴 容器
 測定の落とし穴 ビンを開ける
 天然内標準物質
 測定の落とし穴 共存物質
 測定の落とし穴 試料保存期間と汚染
 カートリッジに残留している水分の除去
 検出下限
 船底塗料
 測定の落とし穴 DBP
 測定の落とし穴 空試験
 塩濃度の高い試料水は固相抽出に適さない
 分析法開発と実試料への応用(その1)
 分析法開発と実試料への応用(その2)
 イオン性物質はイオン交換固相が使える
 光電効果
 自己吸収
 光電子増倍管(PMT : photomultiplier tube)
 エネルギー分解能
 25 cm 相対効率
 線減弱係数
 日常食
 検出下限値
 預託実効線量
 精密質量スペクトルの測定
 MS/MS スペクトルの測定
 炭素数推定方法
 不飽和度(DBE)の計算方法
 元素組成候補のスプレッドシートへの記述
 調製試料の溶媒組成は移動相の溶媒組成に近づける必要があるか?
 SRM で気をつけること
 分析法開発と検出下限

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